見たい、見たいと思いながらやっと映画館にたどり着いた。生活相談員として介護の仕事に関わっているのだから、実話に基づいているのだからと理由はあるのだけれど、そんなのこと関係なく楽しめ、考えさせられる秀逸な作品2010年 フランス コメディ、人間ドラマ
2012年10月31日 ワーナーマイカル・シネマ・新百合ヶ丘
監督 エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演 フランソワーズ・クリュゼ、オマール・シー
(プレビューは覚え書きのため、出演作品などは私が観たものに限る)
パラグライダーの事故で首からの下の感覚と自由を奪われた富豪の男フィリップ。それを介助することになった刑務所から出たばかりの貧困層の男・デニス。この普通なら出会わない二人が偶然から出会い、強いきずなで結ばれることになった・・・そんなお話です。
ありきたりの介護にうんざりしているフィリップはオペラなどのクラシック好きで知性豊かな男。難しい現代アートを高値で買います。でも、障害があるだけじゃなくて妻を亡くし、養女や使用人と邸宅に住むが幸せではない。デニスは陽気でくったくのない男だが、宝石強盗をして刑務所から出たばかり。生まれ育ちも複雑で、養父母には実子が生まれて居場所がない。デニスはやったこともないフィリップの介護を住み込みですることになるが、やり方はすこぶる粗暴。でも、そこには偏見や同情もない。悪ふざけは少々過ぎるが同情なんかしてない証拠。そんなあっけらかんとしたデニスにフィリップは癒され、不自由さから解き放たれて行くのでしょう。
発作の後、早朝のパリを車椅子で散歩していた時に「あっちの方はどうしているの?」と遠慮なく聞くデニス。マリファナ煙草を差し出すデニス。フィリップの養女のしつけについて率直に意見するデニス。デニスの世界はアース、ウィンドウ&ファイヤーや、クール&ザ・ギャング。フィリップの文通相手に直接電話してしまったのもデニス。
介護する側もされる側も本来平等だけれど、実際はなかなかそうないかない。する側は「世話になっている」とプライドを打ち砕かれているし、介護をする側は、仕事に効率を求めて本人の意思を尊重しなかったり、逆に介護される側に下手な同情を持ってしまうこともある。養女の使用人に対する失礼な態度に臆せず意見するデニスは、本当に自由な国の人の発言だと思った。お金持ちの使用人であっても、人権はあるのだし、子供はしつけられるべき存在なのだ。
また、女性との付き合いの仕方についてもデニスは本音でフィリップに迫る。心と心がつながっていれば・・・というフィリップのだが、デニスの闊達な行動でコンプレックスの垣根が外されていく小気味よさ。
最初の方でデニスがフィリップの足に熱湯をかけて、本当に感覚がないのか試しているシーンはいただけなかったが(明らかに虐待)、心励まされ、元気の出る逸品でした。
2012年10月31日 ワーナーマイカル・シネマ・新百合ヶ丘
監督 エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演 フランソワーズ・クリュゼ、オマール・シー
(プレビューは覚え書きのため、出演作品などは私が観たものに限る)
パラグライダーの事故で首からの下の感覚と自由を奪われた富豪の男フィリップ。それを介助することになった刑務所から出たばかりの貧困層の男・デニス。この普通なら出会わない二人が偶然から出会い、強いきずなで結ばれることになった・・・そんなお話です。
ありきたりの介護にうんざりしているフィリップはオペラなどのクラシック好きで知性豊かな男。難しい現代アートを高値で買います。でも、障害があるだけじゃなくて妻を亡くし、養女や使用人と邸宅に住むが幸せではない。デニスは陽気でくったくのない男だが、宝石強盗をして刑務所から出たばかり。生まれ育ちも複雑で、養父母には実子が生まれて居場所がない。デニスはやったこともないフィリップの介護を住み込みですることになるが、やり方はすこぶる粗暴。でも、そこには偏見や同情もない。悪ふざけは少々過ぎるが同情なんかしてない証拠。そんなあっけらかんとしたデニスにフィリップは癒され、不自由さから解き放たれて行くのでしょう。
発作の後、早朝のパリを車椅子で散歩していた時に「あっちの方はどうしているの?」と遠慮なく聞くデニス。マリファナ煙草を差し出すデニス。フィリップの養女のしつけについて率直に意見するデニス。デニスの世界はアース、ウィンドウ&ファイヤーや、クール&ザ・ギャング。フィリップの文通相手に直接電話してしまったのもデニス。
介護する側もされる側も本来平等だけれど、実際はなかなかそうないかない。する側は「世話になっている」とプライドを打ち砕かれているし、介護をする側は、仕事に効率を求めて本人の意思を尊重しなかったり、逆に介護される側に下手な同情を持ってしまうこともある。養女の使用人に対する失礼な態度に臆せず意見するデニスは、本当に自由な国の人の発言だと思った。お金持ちの使用人であっても、人権はあるのだし、子供はしつけられるべき存在なのだ。
また、女性との付き合いの仕方についてもデニスは本音でフィリップに迫る。心と心がつながっていれば・・・というフィリップのだが、デニスの闊達な行動でコンプレックスの垣根が外されていく小気味よさ。
最初の方でデニスがフィリップの足に熱湯をかけて、本当に感覚がないのか試しているシーンはいただけなかったが(明らかに虐待)、心励まされ、元気の出る逸品でした。
ホント、お久しぶりですね(笑)
この映画は、今年の洋画の中でおそらく、
ベスト3に入る作品だと思っています。
フランス映画はたまにこういった秀作を世に送り出しますね^^
生活相談員だということですが、
うちの両親も要介護1ということで、今大変です。
特に東京と京都で離れているので尚更です・・・。
また、良いアドバイスいただければと思います。
私は入居型の事業者しか経験がないので、居宅介護は素人。自分の両親(要支援1と要介護1)のこととなると、頭が痛いです。とはいえ、何も知らないわけではないので、何かお困りでしたらご相談ください!
これは素晴らしかったですね。
会話が面白い。
障碍者だからとか、雇い主の養女だからとかでなく
人間としてこうあるべきという態度のデニスが素敵。
生き生きとした表情もよかったです。
元気をもらえる作品ですね。
人生のエスプリを描くのはフランス映画の得意とするところ。さすがですね!