先日、書店でおもしろい本を見つけました。
当時の王朝に、媚びて書かれた「三国志」の内容なんか
ぜんぶインチキ!嘘っぱち!
ひっそり民の間に伝えられてきた、こっちがホンモノだい!
…という、著者の衝撃的な独白からはじまる「反三国志」。
これが非常によくできている。

前半は失われ、見つからないという設定のこの作品。
劉備の軍師・徐庶が、母親の字をまねたニセ手紙にだまされて、
劉備の元を去り母のとらわれる魏に向かうところから始まっている。
三国志ファンの認識では、そのまま徐庶は魏にゆき、息子がだまされて
魏にやってきた事を知った徐母が「私がいるからこんな事に!」と
自害する、というもの悲しい展開。
…のはずが、いきなり水鏡先生によりニセ手紙は見破られ、
徐庶が魏に行かないだけでなく、諸葛亮の策で趙雲が徐母を
取り返す。
って、なんと痛快な!以後、劉備をはじめ関羽、張飛、諸葛亮、
みなが失意のうちに死んでゆき、最終的に蜀が魏に滅ぼされるはずが、
失意のうちに死ぬのは曹操や孫権で…
破竹の勢いで勝ちすすむ劉備の蜀漢軍が天下統一を果たすこの物語は、
蜀への思い入れの深い者にはたまらない展開。関羽だって死なない!(泣)
…なのですが、でも、何だか。
うまくいくはずがうまくいかず、思うさまに事が運ばず、
また上に媚びる者が出世したり、誠実な人間が淘汰されてしまったりもする
人間の世の現実、悲しさや切なさも真正面から描かれている、
正史・演義のほうが真実味があるなあ、共感できるし詩的だなあという風に、
この作品を読むとさらに三国志の魅力が明らかになるという…
三国志を読みすぎて飽きてしまった方に、オススメの作品です。
個人的には、曹操が背が低くて下品で、顔の曲がった猫背のいやらしい
おじさんと書かれているのがショックでしたけど。(泣)
【読後感】
非常におもしろかったのですが…きっと著者は趙雲と馬超ファン。
彼らは確かに若くて勇猛でかっこいいんだけど、彼ら2人だけが余りにも大活躍、
の感が否めず…まあ、徐母奪還の時点で劉・関・張の3人は40代後半以上、
となると仕方がないのかもしれませんね。(泣)
当時の王朝に、媚びて書かれた「三国志」の内容なんか
ぜんぶインチキ!嘘っぱち!
ひっそり民の間に伝えられてきた、こっちがホンモノだい!
…という、著者の衝撃的な独白からはじまる「反三国志」。
これが非常によくできている。

前半は失われ、見つからないという設定のこの作品。
劉備の軍師・徐庶が、母親の字をまねたニセ手紙にだまされて、
劉備の元を去り母のとらわれる魏に向かうところから始まっている。
三国志ファンの認識では、そのまま徐庶は魏にゆき、息子がだまされて
魏にやってきた事を知った徐母が「私がいるからこんな事に!」と
自害する、というもの悲しい展開。
…のはずが、いきなり水鏡先生によりニセ手紙は見破られ、
徐庶が魏に行かないだけでなく、諸葛亮の策で趙雲が徐母を
取り返す。
って、なんと痛快な!以後、劉備をはじめ関羽、張飛、諸葛亮、
みなが失意のうちに死んでゆき、最終的に蜀が魏に滅ぼされるはずが、
失意のうちに死ぬのは曹操や孫権で…
破竹の勢いで勝ちすすむ劉備の蜀漢軍が天下統一を果たすこの物語は、
蜀への思い入れの深い者にはたまらない展開。関羽だって死なない!(泣)
…なのですが、でも、何だか。
うまくいくはずがうまくいかず、思うさまに事が運ばず、
また上に媚びる者が出世したり、誠実な人間が淘汰されてしまったりもする
人間の世の現実、悲しさや切なさも真正面から描かれている、
正史・演義のほうが真実味があるなあ、共感できるし詩的だなあという風に、
この作品を読むとさらに三国志の魅力が明らかになるという…
三国志を読みすぎて飽きてしまった方に、オススメの作品です。
個人的には、曹操が背が低くて下品で、顔の曲がった猫背のいやらしい
おじさんと書かれているのがショックでしたけど。(泣)
【読後感】
非常におもしろかったのですが…きっと著者は趙雲と馬超ファン。
彼らは確かに若くて勇猛でかっこいいんだけど、彼ら2人だけが余りにも大活躍、
の感が否めず…まあ、徐母奪還の時点で劉・関・張の3人は40代後半以上、
となると仕方がないのかもしれませんね。(泣)