
抜粋
5人の若者の奇妙な2LDK共同生活を描いた青春小説。
いつの時代も現実は厳しい。
でもふさわしい自分を演じればそこは、誰もが入れる天国になる。
杉本良介21歳、H大学経済学部3年。
大垣内琴美23歳、無職。
小窪サトル18歳、「夜のお仕事」に勤務。
相馬未来24歳、イラストレーター兼雑貨屋店長。
伊原直輝28歳、インディペンデントの映画配給会社勤務。
5人の生活がオムニバスで綴られる。
読了後、きょとん。
ん?
どういうこと?
意味がわかんないんだけど・・・・
5章目を読み終わるとガラリと変る本の印象。
最初よくわからなくて、そして気味が悪くてまぁいっか、となった。
でも、よくよく考えるとやっぱりアレはあーでこーだから・・・
と考えるとこれは怖い話なんじゃないかと。
ところどころ読み返していて、サトルがナオキを家に連れ帰ったのは何度目の夜?
という疑問がわいた。
家に帰ってからの琴ちゃんとの会話で、
良介がまだ旅行にいく前の時間軸なのでは?と思った。
それならサトルを連れてきたのは未来なのかナオキなのか?
でも最初の夜だとしたら
サトルが5人の共同生活を気に入っているなんて言うわけない。
それからジョギングから帰ってきたナオキを見た琴ちゃんと良介の反応。
あれは、見て見ぬふりしてたってことなんだろうか?
ナオキ以外の4人の住人はなんとなくそうなんじゃないかと
思いながらもそうじゃないかもしれないしって
事実から目をそらし続けていたのだろうか。
居心地のいい共同生活を続けるために。
なんかごちゃごちゃしてきた。
まぁそんな時間軸を気にするのはミステリー重視ならということであり
これはそういうお話じゃないと思う。
唐突に始まる5人の共同生活。
どこか居心地が良くて、適度な距離感、それからここだけの自分。
それを例えていうならばチャットルーム。
変な書き込みは無視したらいい。
思ったことを書いていい。
それをいったのは誰だっけ。
匿名性のチャットルームでは自分のプライバシーはある程度守られる。
しかし、どうだろう。
共同生活の中ではお互いの親も知っているし、友達も知っている。
ただ、この5人の中では暗黙の了解のように
自分から自分のことを話さなければきくことをしない。
また、きかせないでくれ、という微妙な距離感も存在していたりする。
そして5人ともが多分『この部屋の中での自分』という演技をしている。
これがチャットルームと似ているかもしれない。
違う自分を作ることもできるし、作らない自分もできる。
それぞれの抱えた陰の部分は読者しか知ることができない。
彼らは一緒に生活していても、決して踏み込まない。
一緒に生活するメリットは?
金銭的にどういう割合にしているのかってことは文中には一切ないけど
そういう面もあるかもしれない。
それぞれのデメリットと、あとはわずらわしい人間関係はイヤだけど
一人はもっとイヤだって思ってるんじゃないかなぁと思った。
4つめまではそれなりに読めるんだけど、
5つめを読むとガラリと印象が変ります。
そのための用意されたラストなんだろうなぁと思う。
2011.08.31
5人の若者の奇妙な2LDK共同生活を描いた青春小説。
いつの時代も現実は厳しい。
でもふさわしい自分を演じればそこは、誰もが入れる天国になる。
杉本良介21歳、H大学経済学部3年。
大垣内琴美23歳、無職。
小窪サトル18歳、「夜のお仕事」に勤務。
相馬未来24歳、イラストレーター兼雑貨屋店長。
伊原直輝28歳、インディペンデントの映画配給会社勤務。
5人の生活がオムニバスで綴られる。
読了後、きょとん。
ん?
どういうこと?
意味がわかんないんだけど・・・・
5章目を読み終わるとガラリと変る本の印象。
最初よくわからなくて、そして気味が悪くてまぁいっか、となった。
でも、よくよく考えるとやっぱりアレはあーでこーだから・・・
と考えるとこれは怖い話なんじゃないかと。
ところどころ読み返していて、サトルがナオキを家に連れ帰ったのは何度目の夜?
という疑問がわいた。
家に帰ってからの琴ちゃんとの会話で、
良介がまだ旅行にいく前の時間軸なのでは?と思った。
それならサトルを連れてきたのは未来なのかナオキなのか?
でも最初の夜だとしたら
サトルが5人の共同生活を気に入っているなんて言うわけない。
それからジョギングから帰ってきたナオキを見た琴ちゃんと良介の反応。
あれは、見て見ぬふりしてたってことなんだろうか?
ナオキ以外の4人の住人はなんとなくそうなんじゃないかと
思いながらもそうじゃないかもしれないしって
事実から目をそらし続けていたのだろうか。
居心地のいい共同生活を続けるために。
なんかごちゃごちゃしてきた。
まぁそんな時間軸を気にするのはミステリー重視ならということであり
これはそういうお話じゃないと思う。
唐突に始まる5人の共同生活。
どこか居心地が良くて、適度な距離感、それからここだけの自分。
それを例えていうならばチャットルーム。
変な書き込みは無視したらいい。
思ったことを書いていい。
それをいったのは誰だっけ。
匿名性のチャットルームでは自分のプライバシーはある程度守られる。
しかし、どうだろう。
共同生活の中ではお互いの親も知っているし、友達も知っている。
ただ、この5人の中では暗黙の了解のように
自分から自分のことを話さなければきくことをしない。
また、きかせないでくれ、という微妙な距離感も存在していたりする。
そして5人ともが多分『この部屋の中での自分』という演技をしている。
これがチャットルームと似ているかもしれない。
違う自分を作ることもできるし、作らない自分もできる。
それぞれの抱えた陰の部分は読者しか知ることができない。
彼らは一緒に生活していても、決して踏み込まない。
一緒に生活するメリットは?
金銭的にどういう割合にしているのかってことは文中には一切ないけど
そういう面もあるかもしれない。
それぞれのデメリットと、あとはわずらわしい人間関係はイヤだけど
一人はもっとイヤだって思ってるんじゃないかなぁと思った。
4つめまではそれなりに読めるんだけど、
5つめを読むとガラリと印象が変ります。
そのための用意されたラストなんだろうなぁと思う。
2011.08.31