悲しい嘘

今日は介護保険認定の調査に立ち会いました

障害者から介護保険に切り替わるための調査でした

今までは市CWや支援員の判断で

制度の中からその人にあった支援をある程度

おおまかな支援をすることができましたが

これからはきちんとケアマネージャーさんが

お世話してくれることになります

難病の彼は　考えることも手先を使うことも

食事も全部自分で出来ますが

腰から下はほとんど動かず

トイレだって間に合わず

そそうしてしまうことが多くなっているのです

調査員の質問に対し

本当のことを言うようにと念を押しておいたのに

「大丈夫です」と何もかも答えました

そうじゃないでしょう　困っているんじゃないの？と

謎をかけてもくりかえし「大丈夫です」と答えていました


そうだよなー

いくらなんだって　初めて会った人に

そそうしています

汚れた服を替えるのに１時間もかかりますなんて

口が裂けても言えないよな

人間の尊厳を大切にしてあげなくちゃ


と理屈は分かっていても

結局判定が出てから困るのは本人なのだ


本当のことを話してねと

何度もアドバイスしたが結局伝えなかった


救われたのは

調査員がベッドへの移乗を見ていて

日常の不便を判断してくれたことだった


わざわざ動けないように見せることもないが

動けないのに大丈夫と答えてしまうプライドの悲しさ


プライドは生きる力にもなるが

時には邪魔することもある

人間の悲しい性を垣間見た気がした今日の調査だった