水の丘交通公園

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広島電鉄 2000形電車

2009-03-07 20:56:15 | 電車図鑑・路面電車
宮島線と市内線の直通開始に伴い、登場した車両である。
昭和35年~38年にかけて9両が製造された。

登場当初は両運転台の単行運転用で、塗装も市内線用電車と同じ、上半分が
クリーム、下半分がグリーンの塗装であった。
昭和37年より直通運転が開始され、塗装を現在のピンクにエンジの細帯の
現在の塗装に改められた。
同時期に製造された350形とはよく似ている。

昭和42年より直通灯を設置したほか、昭和49年に2001号車以外の8両を
2両連結に改造している。
主な改造内容は、連結器取り付け、連結部運転台の撤去、及び幌取り付けなどである。
連結の向きは偶数号車が広島側、奇数号車が宮島側で、それぞれ反対側の運転台が
撤去されている。
余った2001号車は事業用電車として原型のまま荒手車庫に残された。

車体は鋼鉄製で、ナニワ工機が製造した2001~2003の床面だけリノリウム張りで、
自社工場で製造した残りの2004~2009は板張りである。

車内はロングシートである。連結部貫通路は安全のため、簡易扉が設置されている。
この扉は施錠が可能で、施錠中は、通路上の「通行禁止」と書かれたランプが
点灯する仕組みとなっている。
当初は非冷房であったが、昭和56年に冷房化が実施されている。

主制御装置は間接自動加速式抵抗制御で、ブレーキは宮島線での減速力確保のため、
発電ブレーキ併用空気自動ブレーキである。
駆動方式は吊り掛け駆動で、発電ブレーキを常用するため、停車時にも独自の
駆動音が楽しめる。
台車は枕バネを持たない、トーションバー(ねじり棒)式台車という珍しいものを
採用している。

昭和60年より、方向幕の大型化、ヘッドライトを正面上部に1個だけだったものから
左右窓下に移設して表情が変化した。

本形式以降は連接車が増備されたため、宮島線直通用としては、唯一の2両連結車となった。
単行のまま残っていた2001号車は、後の検査時に台車に亀裂が発見された。
以降は破損した台車からモーターを外した状態で長期間留置され、
平成15年に除籍・解体されている。

2002号以降は全車が健在で、主にラッシュ時やイベント開催時などの混雑時に
増発用として運行されている。


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