南海電気鉄道は大阪ミナミのターミナルである難波から、和歌山、高野山、関西空港などへ
路線を延ばす大手私鉄である。
純民間資本の鉄道会社としては日本で最古の歴史を持つ。
■主な保有路線
○現有路線
南海本線:難波~和歌山市
高師浜線:羽衣~高師浜
多奈川線:みさき公園~多奈川
加太線:紀ノ川~加太(運転系統上は和歌山市発着)
和歌山港線:和歌山市~和歌山港
高野線:汐見橋~岸里玉出~極楽橋(運転系統上は難波発着)
汐見橋線:汐見橋~岸里玉出(運転系統上の名称)
高野山ケーブル:極楽橋~高野山
○廃止・譲渡路線
天王寺線:天王寺~天下茶屋
和歌山港線:和歌山港~水軒
北島支線:和歌山市~東松江
貴志川線:和歌山~貴志(和歌山電鉄に譲渡)
山手線:天王寺~南海東和歌山(国鉄に譲渡。現在のJR阪和線)
大阪軌道線
・阪堺線:恵美須町~浜寺駅前(阪堺電気軌道に譲渡)
・上町線:天王寺駅前~住吉公園(阪堺電気軌道に譲渡)
・平野線:今池~平野
・大浜支線:宿院~大浜海岸
和歌山軌道線
・海南線:市駅前~海南駅前
・新町線:公園前~国鉄和歌山駅
・和歌浦支線:和歌浦口~新和歌浦
■略年表
明治17年6月22日:大阪堺間鉄道として創立。
明治17年11月22日:大阪堺間鉄道から阪堺鉄道に改名。
明治18年12月29日:阪堺鉄道難波~大和川間開通。
明治28年8月25日:南海鉄道発足。
明治31年10月1日:阪堺鉄道が南海鉄道に合併される。
明治33年10月26日:天王寺~天下茶屋間開業。
明治36年3月26日:南海本線全通。
明治42年12月24日:浪速電車軌道を買収し上町線とする。
明治44年11月22日:南海本線電化完成。
大正4年6月21日:阪堺電気軌道を買収。阪堺線・平野線・大浜線とする。
大正11年9月6日:大阪高野鉄道・高野大師鉄道を買収し、高野線とする。
大正11年12月2日:南海本線複線化完成。
大正13年7月26日:喫茶室・特別車付きの特急列車を南海本線で運行開始。
大正14年3月28日:高野山電気鉄道設立。
昭和13年2月11日:高野線汐見橋~河内長野間複線化完成。
昭和13年5月1日:狭山遊園(→さやま遊園)開園
昭和9年11月17日:鉄道省紀勢西線(JR紀勢本線)との直通運転開始。
昭和13年3月29日:プロ野球チーム南海軍発足
※後に近畿日本軍、グレートリングを経て南海ホークスへ)。
昭和15年2月1日:阪和電気鉄道を買収し山手線とする。
昭和17年2月1日:加太電気鉄道を買収。加太線とする。
昭和19年5月1日:山手線が国に買収され、鉄道省阪和線になる。
昭和19年6月1日:関西急行電鉄と南海鉄道が合併し、近畿日本鉄道になる。
昭和22年3月15日:高野山電気鉄道が南海電気鉄道に社名変更。
昭和22年6月1日:近畿日本鉄道が南海電気鉄道に旧南海鉄道の路線を譲渡・分離。
昭和25年9月12日:大阪球場完成。南海ホークスの拠点グランドとなる。
昭和26年7月7日:高野線で特急「こうや号」運行開始。
昭和29年:四国・淡路航路と連絡する急行列車運行開始。
昭和31年5月6日:和歌山港線開通。特急が乗り入れ、南海フェリーと接続するようになる。
昭和32年4月1日:みさき公園開園。
昭和36年7月5日:20000系デラックスズームカーが特急「こうや号」に就役。
昭和36年11月1日:和歌山電気軌道を買収。和歌山軌道線・貴志川線とする。
昭和41年12月1日:北島支線廃線。
昭和42年4月1日:南海本線樽井~尾崎間で踏切事故発生。
※以後翌年まで事故が多発し、乗務員などの対応の悪さから猛烈な批判を受ける。
昭和46年4月1日:和歌山軌道線全線廃止。
同日泉北高速鉄道が開業し、高野線と相互乗入開始。
昭和48年10月:貴志川線を除く鉄道線全線で架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
昭和55年11月23日:難波駅第一次改修工事完成。
昭和55年11月28日:大阪軌道線の平野線・大浜線廃止。
昭和55年12月1日:大阪軌道線が阪堺電気軌道に分離。
昭和59年11月18日:天下茶屋駅周辺の高架工事と地下鉄延伸のため、天王寺線部分廃止。
昭和60年3月14日:国鉄紀勢本線との直通急行「きのくに」廃止。
昭和60年11月1日:特急「サザン」運行開始。
昭和63年:南海ホークスをダイエーに売却。
平成4年4月9日:新CIカラー制定。現行色に車両の塗装を改める。
平成4年11月10日:高野線で特急「りんかん」運行開始。「こうや号」は「こうや」に改称。
平成6年6月15日:関西空港線開業。
平成6年9月4日:関西空港開港に伴い特急「ラピート」運行開始。
平成10年10月18日:大阪球場閉鎖。
平成11年4月1日:貴志川線以外の全線で「スルッとKANSAI」供用開始。
平成12年4月1日:さやま遊園閉鎖。
平成14年5月26日:和歌山港線和歌山港~水軒間廃止。
平成18年4月1日:貴志川線が和歌山電鉄に譲渡分離。
平成19年4月19日:大阪球場跡地になんばパークス完成。
■主な優等列車
・南海本線
特急「サザン」:難波~和歌山市・和歌山港間で運行。一部指定席。
特急「ラピート」:難波~関西空港間で運行。全車指定席・一部スーパーシート。
・高野線
特急「こうや」:難波~極楽橋間で運行。全車指定席。
特急「りんかん」:難波~橋本間で運行。全車指定席。
■主な車両
南海では比較的平坦な場所を走る南海本線系統と急な勾配やカーブの多い高野線系統で
車両を分けている。特に難波から高野山(極楽橋)に直通する「大運転」に使用される車両は
平地と急勾配を走る性能を併せ持つことから、ズームカーの愛称で親しまれている。
・特急用電車
10000系:特急「サザン」の指定席車。
50000系:特急「ラピート」。前衛的なデザインが特徴。
30000系:特急「こうや号」用で登場。運転室越しのダイナミックな展望が味わえる車両。
デラックスズームカー。
31000系:特急「こうや」の増発用に登場。デラックスズームカー。
11000系:特急「りんかん」用。車体のサイズから橋本~極楽橋には入れない。
・通勤形電車
6000系:高野線用のステンレスカー。東急7000系と同世代ながら全車現役。
6300系:6000系の改良型。ドアが両引き戸になった。台車を換える前は6100系だった。
6200系:6100系の改良型。角ばったデザインに変更された。
6521編成は元チョッパ制御試作車の8000系の編入車。
7000系:南海本線用の鋼製車。古参だが、まだまだ主力の座は譲らないようだ。
特急「サザン」の自由席はこの車両が担当。
7100系:7000系の改良型でドアが両引き戸になった車両。一部は加太線で
ワンマンカーとして運行されている。
8000系:今のところ南海本線で運行中の最新鋭電車。関西では珍しいE231系ベースの車両。
8200系:高野線用で6200系を界磁チョッパ制御にし、前面デザインにアレンジを
加えた車両。
9000系:8200系の南海本線バージョン。デザインは一新された。
南海本線で初のステンレス車。
1000系:南海・高野線初の共有車。高野線は橋本までしか入れない。
2000系:ズームカー。高野線専用だったが運用の見直しで一部が南海本線に異動。
2200系:22000系を改造した支線用電車だが、大運転にも対応可能。ズームカー。
2208形:高野線のイベントカー「天空」用。2200系からズームカー仕様に復元した。
2230系:22000系改造の支線用電車。元ズームカー。2200系との違いは初めから
支線転用目的で改造されたことである。
2300系:高野線の新鋭ズームカー。オール転換クロスという21001系以来の豪華な
車内を有する。基本的に橋本~極楽橋専用だが一日1往復難波に顔を出す。
○南海本線特急「サザン」の10000系電車+7000系電車。
○高野線特急「りんかん」で運用に就く30000系電車。
○空港特急「ラピート」の50000系電車。今なお他に類を見ないデザインを持つ。
○高野線のイベントカー「天空」。
路線を延ばす大手私鉄である。
純民間資本の鉄道会社としては日本で最古の歴史を持つ。
■主な保有路線
○現有路線
南海本線:難波~和歌山市
高師浜線:羽衣~高師浜
多奈川線:みさき公園~多奈川
加太線:紀ノ川~加太(運転系統上は和歌山市発着)
和歌山港線:和歌山市~和歌山港
高野線:汐見橋~岸里玉出~極楽橋(運転系統上は難波発着)
汐見橋線:汐見橋~岸里玉出(運転系統上の名称)
高野山ケーブル:極楽橋~高野山
○廃止・譲渡路線
天王寺線:天王寺~天下茶屋
和歌山港線:和歌山港~水軒
北島支線:和歌山市~東松江
貴志川線:和歌山~貴志(和歌山電鉄に譲渡)
山手線:天王寺~南海東和歌山(国鉄に譲渡。現在のJR阪和線)
大阪軌道線
・阪堺線:恵美須町~浜寺駅前(阪堺電気軌道に譲渡)
・上町線:天王寺駅前~住吉公園(阪堺電気軌道に譲渡)
・平野線:今池~平野
・大浜支線:宿院~大浜海岸
和歌山軌道線
・海南線:市駅前~海南駅前
・新町線:公園前~国鉄和歌山駅
・和歌浦支線:和歌浦口~新和歌浦
■略年表
明治17年6月22日:大阪堺間鉄道として創立。
明治17年11月22日:大阪堺間鉄道から阪堺鉄道に改名。
明治18年12月29日:阪堺鉄道難波~大和川間開通。
明治28年8月25日:南海鉄道発足。
明治31年10月1日:阪堺鉄道が南海鉄道に合併される。
明治33年10月26日:天王寺~天下茶屋間開業。
明治36年3月26日:南海本線全通。
明治42年12月24日:浪速電車軌道を買収し上町線とする。
明治44年11月22日:南海本線電化完成。
大正4年6月21日:阪堺電気軌道を買収。阪堺線・平野線・大浜線とする。
大正11年9月6日:大阪高野鉄道・高野大師鉄道を買収し、高野線とする。
大正11年12月2日:南海本線複線化完成。
大正13年7月26日:喫茶室・特別車付きの特急列車を南海本線で運行開始。
大正14年3月28日:高野山電気鉄道設立。
昭和13年2月11日:高野線汐見橋~河内長野間複線化完成。
昭和13年5月1日:狭山遊園(→さやま遊園)開園
昭和9年11月17日:鉄道省紀勢西線(JR紀勢本線)との直通運転開始。
昭和13年3月29日:プロ野球チーム南海軍発足
※後に近畿日本軍、グレートリングを経て南海ホークスへ)。
昭和15年2月1日:阪和電気鉄道を買収し山手線とする。
昭和17年2月1日:加太電気鉄道を買収。加太線とする。
昭和19年5月1日:山手線が国に買収され、鉄道省阪和線になる。
昭和19年6月1日:関西急行電鉄と南海鉄道が合併し、近畿日本鉄道になる。
昭和22年3月15日:高野山電気鉄道が南海電気鉄道に社名変更。
昭和22年6月1日:近畿日本鉄道が南海電気鉄道に旧南海鉄道の路線を譲渡・分離。
昭和25年9月12日:大阪球場完成。南海ホークスの拠点グランドとなる。
昭和26年7月7日:高野線で特急「こうや号」運行開始。
昭和29年:四国・淡路航路と連絡する急行列車運行開始。
昭和31年5月6日:和歌山港線開通。特急が乗り入れ、南海フェリーと接続するようになる。
昭和32年4月1日:みさき公園開園。
昭和36年7月5日:20000系デラックスズームカーが特急「こうや号」に就役。
昭和36年11月1日:和歌山電気軌道を買収。和歌山軌道線・貴志川線とする。
昭和41年12月1日:北島支線廃線。
昭和42年4月1日:南海本線樽井~尾崎間で踏切事故発生。
※以後翌年まで事故が多発し、乗務員などの対応の悪さから猛烈な批判を受ける。
昭和46年4月1日:和歌山軌道線全線廃止。
同日泉北高速鉄道が開業し、高野線と相互乗入開始。
昭和48年10月:貴志川線を除く鉄道線全線で架線電圧を600Vから1500Vに昇圧。
昭和55年11月23日:難波駅第一次改修工事完成。
昭和55年11月28日:大阪軌道線の平野線・大浜線廃止。
昭和55年12月1日:大阪軌道線が阪堺電気軌道に分離。
昭和59年11月18日:天下茶屋駅周辺の高架工事と地下鉄延伸のため、天王寺線部分廃止。
昭和60年3月14日:国鉄紀勢本線との直通急行「きのくに」廃止。
昭和60年11月1日:特急「サザン」運行開始。
昭和63年:南海ホークスをダイエーに売却。
平成4年4月9日:新CIカラー制定。現行色に車両の塗装を改める。
平成4年11月10日:高野線で特急「りんかん」運行開始。「こうや号」は「こうや」に改称。
平成6年6月15日:関西空港線開業。
平成6年9月4日:関西空港開港に伴い特急「ラピート」運行開始。
平成10年10月18日:大阪球場閉鎖。
平成11年4月1日:貴志川線以外の全線で「スルッとKANSAI」供用開始。
平成12年4月1日:さやま遊園閉鎖。
平成14年5月26日:和歌山港線和歌山港~水軒間廃止。
平成18年4月1日:貴志川線が和歌山電鉄に譲渡分離。
平成19年4月19日:大阪球場跡地になんばパークス完成。
■主な優等列車
・南海本線
特急「サザン」:難波~和歌山市・和歌山港間で運行。一部指定席。
特急「ラピート」:難波~関西空港間で運行。全車指定席・一部スーパーシート。
・高野線
特急「こうや」:難波~極楽橋間で運行。全車指定席。
特急「りんかん」:難波~橋本間で運行。全車指定席。
■主な車両
南海では比較的平坦な場所を走る南海本線系統と急な勾配やカーブの多い高野線系統で
車両を分けている。特に難波から高野山(極楽橋)に直通する「大運転」に使用される車両は
平地と急勾配を走る性能を併せ持つことから、ズームカーの愛称で親しまれている。
・特急用電車
10000系:特急「サザン」の指定席車。
50000系:特急「ラピート」。前衛的なデザインが特徴。
30000系:特急「こうや号」用で登場。運転室越しのダイナミックな展望が味わえる車両。
デラックスズームカー。
31000系:特急「こうや」の増発用に登場。デラックスズームカー。
11000系:特急「りんかん」用。車体のサイズから橋本~極楽橋には入れない。
・通勤形電車
6000系:高野線用のステンレスカー。東急7000系と同世代ながら全車現役。
6300系:6000系の改良型。ドアが両引き戸になった。台車を換える前は6100系だった。
6200系:6100系の改良型。角ばったデザインに変更された。
6521編成は元チョッパ制御試作車の8000系の編入車。
7000系:南海本線用の鋼製車。古参だが、まだまだ主力の座は譲らないようだ。
特急「サザン」の自由席はこの車両が担当。
7100系:7000系の改良型でドアが両引き戸になった車両。一部は加太線で
ワンマンカーとして運行されている。
8000系:今のところ南海本線で運行中の最新鋭電車。関西では珍しいE231系ベースの車両。
8200系:高野線用で6200系を界磁チョッパ制御にし、前面デザインにアレンジを
加えた車両。
9000系:8200系の南海本線バージョン。デザインは一新された。
南海本線で初のステンレス車。
1000系:南海・高野線初の共有車。高野線は橋本までしか入れない。
2000系:ズームカー。高野線専用だったが運用の見直しで一部が南海本線に異動。
2200系:22000系を改造した支線用電車だが、大運転にも対応可能。ズームカー。
2208形:高野線のイベントカー「天空」用。2200系からズームカー仕様に復元した。
2230系:22000系改造の支線用電車。元ズームカー。2200系との違いは初めから
支線転用目的で改造されたことである。
2300系:高野線の新鋭ズームカー。オール転換クロスという21001系以来の豪華な
車内を有する。基本的に橋本~極楽橋専用だが一日1往復難波に顔を出す。
○南海本線特急「サザン」の10000系電車+7000系電車。
○高野線特急「りんかん」で運用に就く30000系電車。
○空港特急「ラピート」の50000系電車。今なお他に類を見ないデザインを持つ。
○高野線のイベントカー「天空」。