歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

この地球が丸いなんてこと、誰が信じているんだろう・・・

2016-03-23 | 旅行

すこぶる体調が悪かった。

まるで両足に10キログラムの鉛の玉をくくりつけられているように、

両足がパンパンになっているのが実感できる。

ほぼ10日間ぐらい、休みなく働いた。

現役のときには感じなかったほどに、

細部にわたり感受性をフルスロットルにし、

身体労力も優に年齢限界を超えてしまっていた。

傍にいる好きな女を抱く気にもならないくらいにね。

全く考えられない行動だった。

もちろん、自分自身の肉体的限界であったことは

誰が見ても理解できることのようだった。

 

そして、馴染みの病院へ行った。

いつものコト。血液検査と幼少のころからの身体バックデーターの累積を見ながらの対策治療。

痛みを抑える方法を探り出すのは、インディー・ジョーンズ的な感の良さが絶必。

宝探しの快楽を医者に与えるだけだ。

僕は単なるモルモットになり、彼ら探究者に目いっぱいサービスをするだけなのだ。

人のいいにもほどがある。

 

この痛みをどうにかしてくれ。

そんな言葉にも耳貸さず、彼らは没頭する。

そして、シャーロックホームズかボアロのような気分で満たされた自意識で

僕の身体の隅々をまさぐっている。

 

いつものことだ。

 

そして、24時間が経過。僕は痛みと決別できる。

丸1日と交換するだけ。

 

いつものように、少しの旅をする。

ほんの短い時間だけ心身ともに爽快な気持ちを溢れさせて一人の時間を満喫する。

 

東京への道のり途中。

 

温泉。やはり温泉なんだ。

自然治癒能力が全てだ。

人間の脳髄で編み出された能力などホントは信じていない。

ただ、痛みに耐えられなくなる時もある。

僕はそんなに強くはない。

我慢強くもない。

単純な泣き虫。

 

熱海から伊豆急で下田へ向かい海を眺めた。

 

海の藍さは沖縄の海よりステキだった。

吸い込まれてしまいそうだった。

癒されたわけではないけれど、自分の存在の微小さを実感できてしまう。

誰も僕のことなど気にしていないんだ・・・・

そして、誰も知らないんだ・・・・僕のことなど・・・・

そんな実感が、こんなにも自分自身を解放してくれるなどと

誰も気が付きはしない。

ただ、ほくそ笑む。僕は自虐的でもなく喪失感を愉しんだんだ。

 

「あなたが必要なんですよ」

そう言われているうちが“花”なんだからね。

「期待に応えてあげて・・・・」と君は静かに言う。僕の目を見つめながらね。

まるで子犬の上目づかい。

 

でも、もうそんな期待に応えたところで何も変わりはしない。

そりゃ、みんな愉しいだろう・・・・

だから、僕も愉しむことになるだろう~

 

単純すぎるなんて思ってしまう。

ヒトを喜ばすことが喜ばすことを画策した人間も愉しいはずだなんて大きな誤解なんだ。

ホントは苦しくて苦しくてたまらないのだ。

不安で不安でたまらないのだ。

期待を裏切りはしないか・・・と。

 

そして、僕は感じるんだ。

どうして自分でやらないんだい。

その方が絶対的に楽しめるはずだ。と、ね。

そして、傲慢に思うのだ・・・・

僕を楽しましてくんないかい?

たまには・・・・僕だって期待したいんだ。

僕が楽しめることを。

 

しかし、残念ながら・・・・そんな目にあったことはほとんどない。

すこしはあるけれど、ほとんどないんだ。

 

そんな僕を死ぬほど愉しませてくれた人間は

この世にはいない。

だから、じつは、心底、寂しいんだ。

ほんとはね。

 

嘆いてばかりじゃなくてこの扉を開けばいいんだと思う。

部屋の中にはなにがあるかぐらいは誰でも想像がつくだろう?

 

そして、そのためにはこの橋を渡り切ればいいのだ。


誰かが何処かで何かを叫んでいる・・・・

2016-03-18 | 日記

空耳なんだろうか?

耳鳴りではない。

耳の奥の方で、誰かの声が聞こえる。

助けを求めているのか、助けようとしているのか・・・・

ささやきのようでもあり、叫びのようでもあり、

ココロが不安定になると聞こえ始める。

 

大阪へ仕事で行った。

御堂筋、船場界隈。

大阪のビジネス街は異国のようで

行き交う人の話し声も外国語のようだった。

どうしてなんだろう?

他の地方都市へ行ってもこんな気分には到底なれそうにもないのに

ここ大阪では、ある種の疎外感を味わうことになる。

それはあまりにもここに暮らし働く人々が解放的だからなのかもしれない。

だれもが親戚関係なのか、親友同士のように声を掛けあい

ボケと突っ込みを繰り返し、笑いが取れれば・・・幸福感が味わえるかのようだ。

商いの町。

お笑いの町。

ザッツ・エンターテーメント。

誰もが芸人のような身のこなしに酔ってているかのようだ。

 

真剣に生きろよ!

なんてことを言うつもりは毛頭ない。

この町の空気に軽薄さはない。

あるのは

そう・・・・・対抗心のような気がする。

東京のキマジメさを嘲笑うかのように喧噪をあえて作り出している・・・・

そんな風に思えてならないんだ。

四~六車線が一定方向に、北から南に流れる幹線道路など大阪にしかない。

存在を示すための度を超す自己主張は、初対面から始まる。

「あんたはワシのことを大したことないやろ・・・と思っとるやろ!」

全く違うかもしれない。

しかし、いつも初対面の人と話すときの印象はそんな感じから始まる。

違和感ではなくて、不思議感みたいなもの。

それは、被害妄想に陥った経営者のようだ。

だから、僕はあなたを傷つけたりはしない。

そんな雰囲気を醸さなくてはならない。

「僕はあなたの味方だよ」

時としてそんなニュアンスを伝えなくてはならなくなる。

“信頼”なんて言葉はどこかの国のおとぎ話のようでリアリティなどないに等しい。

 

そんなことではないのかもしれない。

ここで暮らすということは・・・・。

 

ボケと突っ込みで本性をカムフラージュしているかのようだ。

 

何もかもを笑い飛ばしながら生きていけるのならこの町は最適な居場所なんだろう。

 

 

 


春が近づいている。そんな気配に身を固くしている・・・・

2016-03-06 | 日記

春は苦手だ。

特に早春ていう時期が苦手なんだ。

なま暖かい風。うららかな陽ざし。女子中学生の笑い声。

落ち着きを失くす。

何もかもか新しくスタートする・・・・・今までのことは水に流して・・・・・・

僕をイラつかせる。

僕というほどでもないか・・・・もう、ジジィだ。

背負い込んでしまったものがあまりに多くて、過去に縛られ身動きできなくなってしまう。

そんなコトをフト考えてしまう時期ってあるんだ。

最近はそんな状況。

取り留めもなく、自分を責めてしまっているのか、恨みつらみを誰かの所為にしているのか

 

まるで分からないけれどね。

 

過ぎ去った日々は帰ってこないんだ。

しかし、昔話に花を咲かせたい人がイッパイいるんだ。

気持ちは分かるけれど・・・・大概は自慢話なんだ・・・・

聴かされる人間はたまらない。

そして、正論話。

 

それって・・・・おかしいよね。

なんて、言われても・・・・私が決めたわけじゃあるまい。

あの政治家に文句を言えばいいんじゃないの?!

そんなことをを言っても時すでに遅し・・・・

まるで責め立てるように

「おかしいよ!おかしいよ!変だよ!間違ってるよ!

なぁ~そうおもうだろう・・・・」

ちょっとでも逆らうことなんて言おうものなら、

もう、大変なことになっちゃう。

 

僕に向かって怒っていると 僕は錯覚してしまう。

怒りの方向性を見失ってしまった人ほどおかしい人はいない。

ちょっと悲しい間抜け顔。

頷こうが、同調しようが・・・・もう収まりつくまで爆発し続けるのだ。

そして、すっきり!するのだ。

ダレが・・・って?

彼がだ。

 

いつもいつも何かに腹を立てている人はいるものだし

仕方のないことなのだ。

流していこう・・・・

品性が保てる間だけだけれどね。