歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

砂漠は人の心のなかに拡がっていく。

2017-05-31 | BOOK
藤原伊織の小説が好きだ。

そこはかとなく哀しさがひろがるからね。

読んでると…


テロリストのパラソルから始まって、

そのほとんど刊行された本は読んでるつもり。

しかし、違っていてすばる文学賞を取った

この作品は読んでなかったんだ。


仕事場の近くには神保町があって古本屋を

ウロウロする事が多くなった。

偶然にも一冊100円のワゴンにこの文庫本が

あった。

求めればチャンスは自ずと向こうから

やって来る。


今までに読んだ彼の作品ではなかった。

読み終えて、最初に思ったことはそんなこと。

寓話的。

邪悪な意志の地獄の砂漠。

この言葉だけで…それだけでもう参った。


善良と邪悪。誰もが自分の身体に密やかに抱えて

生き抜いてる。

この二律背反に苦しんでる。

善良さだけを認めて、それだけを信じて

人と付き合っては行けない。

邪悪さもありだ。

そんなことをも感じて、愛するしかないんだ。

邪悪さに負けてしまう。そんなこともあるし

勝てる時もある。

すべては時の流れで決まったりする。

そんな狭間で一喜一憂。

繰り返すしかない。

反省したって治らない。

哀し生き物。

でも、愛するしかないんだ。

どんなに息苦しく感じても。

泣いて笑って怒って傷つけ傷つきながらも、

愛するしかない。










アナログとデジタルと…

2017-05-22 | 音楽
日曜日の夜。
某テレビ番組。
関西のバンドがメインで音楽業界の裏話。
毎回興味ぶかい。
で、今夜はレコーディングの技術。

ディレクターの役割や楽器を調整係だとか、
ありとあらゆることが分業化してしまい、より専門化している。
そんな話。

なんだか、もうバカげた話になってしまってる。

要は、誰もかれもかライブを合理化し音自体も合理的にしながらいい音を出そうとする。

完成度が高いって、一体どういうことなんだろう?
ライブの臨場感とか、不安定感とか、
いい音で聴かされたって愉しいのだろうか?

自分のつくった歌を自分で歌うことの喜びに浸りながら歌うことを忘れてしまった歌手たちに感動なんてないのだろう。

音の立体感なんて求めてどうなるのだろうか?

マイクなし地声で聴く歌ほど感動的な事はないではないか。

だから意味もなく明日は明るく希望に満ちてるなんて馬鹿な歌が歌えるのだろう。




liveの後に残るものは・・・

2017-05-15 | 音楽

3か月ぶりのライブだった。

まだ、歌うことギターを弾くことも、避けるようにと言われている。

しかし、どこかで・・・かまうものか?

好きなことをやって、好きな場所であの世に行くのであれば・・・それでいいじゃないか・・・

そう、とても親しくしてくれていた奴からはよく言われた。

 

君は、はなっから、自分を捨ててしまっている。。。。

 

別に捨て鉢な気分になっているわけではない。

ただ、執着するほどの生き方をしてきたわけじゃない。

なるようにしかならないのなら抗うのは苦手。

ただ流されていたいだけ。

ラクな生き方を選びすぎた。・・・なのかもしれない。

 

そんな僕も、バンドで演奏している時だけが、

自分じゃなくて、胸の奥の奥にしまいこんでいた自分と対面できる。

そんな気持ちになれるんだ。

 

昨夜のライブはスタートが21:00.

いつも、何かれなしに面倒を見てくれるライブバーのマスター。

身体が壊れちまっている僕のことも不思議なくらいによくわかっている。

 

口には出さずに、ステージセッティングをしてくれる。

カウント出しもろくにできないのに・・・・バックで支えてくれるメンバー。

音楽知識などまるっきりない。ただ、よい音楽を聴きまくってきた。

メンバーの誰よりも・・・・・・

 

ギターアンプが地響きのようにノイズを唸らせ、バスドラが足元から腹にこたえ始める。

集中し始めるサインはこの雑音の中に潜んでいる。

 

横揺れ縦揺れの波が全身を覆い尽くし始めたら、もうこっちのもの。

 

久しぶりに感じるライブの感。

そんな高揚感が、少しよみがえり始めた演奏だった。

 

余計な考えが頭の中に一切なくなる。

 

ギターソロは上手く弾けなかった。

でも、思い通り歌えた。

 

久しぶりに満足だった。

 

 


働けど日々の暮らしは愉しいかい…?

2017-05-12 | その他
仕事の目的はコミュニケーションだと
誰かが何処かの本で書いていた。
そんなことを思い出した。
仕事をすること、その目的のことをコミュニケーションだと言っていた。

僕もそうです。と、言う。

成果ではない。
利益でもないし。
売上でもないし。
社会貢献などでもない。

全く個人的で独善的だけれども
事を成す最中に交わされる
多くのコトバや行動は、それに関わる人々に
伝わり往き来し瞬間的に喜びに変わる。

達成感でもなく、充実感でもなく、
単純に嬉しい。

人の笑顔を見るのは実に愉しい。

何より、豊かな気分を味わえる。