ラヴェンダーの咲く庭で

「みゃーきんぐ・ぷあ」から変更。保護猫と綴る日々の備忘録、独り言にすぎない半径5mの記録です!基本、読み専です。

続 ホープよ。

2008-06-17 23:56:28 | 星になった猫達
レモン改めホープ・希(のぞみ)の事 2 
  2008年03月14日02:13
ホープはとても人懐こく、警戒心の無い猫であり、いつも家の中に入りたがっていたので、持ち主の「外に出たがって困る、家の中に入らない。」は違うと思いました。調子が悪いとしても、保護した子は一度はみな「だせだせコール」をしますが、ホープは一度もそれが有りませんでした。
むしろ、ホッとしたように見えました。
こんな結果なら、「少しでも早く一緒に暮らしてあげれば良かった。放棄した飼い主の分、もっと可愛がってあげれば良かった。」と悔やまれます。
今でも狭い庭のお気に入りの棚で、人間のように仰向けに大の字になって寝ているホープの姿が目に浮かびます。
命には限りがある事、別れは何時やってくるか予測出来ない事をホープは私に教えてくれたと思います。
最後にお世話になった先生からのお手紙です。


 みゃー大工様、ホープ望ちゃんのご逝去を心よりお悔やみ申し上げます。

 2007年12月6日、ホープちゃんは、1週間前から食欲不振ということで、来院されました。超音波検査で胸水が認められ、胸水を20ml除去し、検査を行いました。12月11日X線検査、血液検査、fiv,felv、尿検査を行いました。胸水の貯蓄はなく、非再生性貧血、高グロブリン血症、高caが認められました。fivが陽性でした。また、尿比重の低下が、みられました。

 総合的に考えると、fipの可能性が高く、また未発見のリンパ腫の可能性もありました。いずれにしても、完治の見込みは否定的なため、ステロイド、強制給餌、皮下輸液などの緩和的な治療を行うこととなりました。
 1月19日、黄疸と体重減少を呈し、来院されました。腎の腫大が顕著であり、腎の針吸引検査を行ったところ、腫瘍細胞は認めず、好中球、マクロファージ、リンパ球などが認められ、慢性炎症像が認められました。腎臓癌や、リンパ腫は否定され、やはり、fipの可能性が、最も強いと考えられました。

 1月22日、ホープちゃんは、永眠したということでした。

 みゃー大工様のご好意により、解剖をさせていただくことができました。胸部、腹部に腫瘍性の病変はなく、腎臓の腫大が、認められました。全身に強い黄疸が認められましたが、胆管閉塞の所見はなく、肝障害(肝リピドーシスなど)由来と考えられました。腎の病理組織所見は、巣状腎炎であり、fipに起因していると考えられました。
 
 fipは、現在の獣医学では不治の病です。しかし、ホープちゃんが、それを理解できるものではなく、必死に頑張る姿をみることは、みゃー大工様にとって、苦痛の毎日であった事とお察しします。手の施しようのない消耗性疾患を治療していくことは、治療する側にとっても苦悩を抱えることですね。でも、ホープちゃんは生きたい、と願っており、ホープちゃんの強い支えとなったのは、何よりみゃー大工様の【手当て】であったことと思います。ホープちゃんは、今では天国で、みゃー大工様に感謝して、安らかに眠っていることでしょう。

 みゃー大工様が、早く悲しみから離れられますよう、願っております。

 追伸 以前Eメールでみゃー大工様に、猫社会を、広く浅く救ってくださる方と申し上げましたが、訂正します。  広く、深くと。




写真は、まだ元気いっぱいで猫小屋から顔を出すホープ、残りが保護した頃です。
余りに早くお別れが来たので、写真は少ししか残っていません。
最後に、こんな優しい先生の治療を受ける事の出来たホープも幸せだったと思います。
付記
その頃の心境のメールを抜粋します。
今日もう一度、思い立って検査し直し、腎臓に溜まった水を針で取り出した結果から、癌の疑いは全て消え、FIPのドライについに決定しました。
血液の数値は生きているのが不思議、安楽死の選択も。
しかし、今日一日検査の為に病院に預けたんですが、ごろごろとご機嫌で愛想を振りまいていました。勿論検査の抵抗もすごかったそうです。
貧血とカリウムの数値からも、普通は動けないそうです。
その姿に、安楽死は出来ませんでした。
また、肥大した臓器に押しつぶされた腸のレントゲンに便が写り、ステロイドを呑ませたり、及び私が食べさせている事と輸液で今日まで生きれていることを、先生は説明されました。
インターキャットは効果ないので、かつ、高い費用を取ってまで、獣医の良心としては打てない、また、日本で三例生き残っているのは全てウェットであるそうです。
黄疸と肝リピドーシスも始まっており、3.6kgまで減りました。
今出来る事は輸血が一番ですが、正常な猫の犠牲の上の高額な延命、しかも生きれないのに引き伸ばすのも良くないと話し合いました。
輸液に注射するカリウムとビタミンと注射器を3日分、生きないかも知れないけど、ステロイド2週間貰ってきました。
去勢済み、外飼いのエイズキャリアの猫ちゃんが風邪を引いて引き起こした事、運が悪いです。
先程、午後5時にホープが息を引き取りました。
銀と同じ気絶した感じで、寝ぼけたような姿で、かつ「むぅーむぅーもがもが」みたいな小さい声を出し、(あたかもお母さんのおっぱいを飲むかのようでした)最後に4つの脚で大きくペガサスのように空を蹴って息を引き取りました。
昨日から、失禁がはじまっておりましたので、覚悟はしていました。
そして、
昨日も、先生からのお電話でお話していた事を実行いたしました。
つまり、私の自費で解剖していただいたのです。多分、今頃終わったと思います。ただ、向こうの都合で、今晩はホープは、病院に泊まる事になりました。
何分もしないで、まだ暖かい、やわらかい体を風呂敷に包んで運ぶ時は辛かったですが、「全て灰になるより、腎臓の組織の一部を来月、獣医学会でI先生に診ていただく、FIPが御自分の病院で初めての先生には勉強していただくのが、今後の患者さんの為にも、FIPの解明の為にも一番良い、この子は犬死にならない。」と思いました。。
それと、猫吉の貧血が始まり、昨日から強制給餌です。顔が変わり目が引っ込み、ホープと同じです。肉球には色がありません。
猫吉は、小鳥の雛のように上手に食べるので、また催促するので、助かっています。
戦いは続くので、泣いてなんかいられません。
でも、悲しいし、正直、疲れたのが本音です。
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