どこかのだれかの日記

主に岡山と兵庫の鉱山や廃墟、遺構、坑道探索と雑記。

竜山鉱山 Cu 1抗

2019-03-18 08:58:51 | 鉱物採集 岡山
廃墟で有名な竜山に6年ぶりくらいに行ってまいりました。
ここは廃墟以外特に目立つものがない為放置していましたが、今回いくつか情報を入手した為再訪。
廃墟については多数ネットに上がっていますので割愛。

この鉱山は0lvが第3大切坑である。
廃墟の一番上の水没した第3大切坑になるため下部は100%水没していると思われます。
となると0lvより上部から入るしかない、ということで探索開始。


少し歩いていくと基礎や水槽があった。


クラッシャーぽい物が現れた。
と言うことは先程の基礎はその類の基礎だろう。


この様にクラッシャーへの道には通路が設けられていた。
この上部にも大きな通路があったので、そちらにはレールが走っていて上からこの場所まで鉱石を落としていたと思われる。


大きな基礎の跡がある、ボルトが突き出しているので何らかの機械の基礎だろう。
軌道とクラッシャーの跡もあったのだが、別に索道があったのではないかと予想してみる。


なんの基礎だろう、横には電柱があるが電話線のようだ。


基礎から10Mほど進むと大きな窪みと水槽が出てきて、小屋の跡が近くにあった。
水槽の横にはトロッコが通れるくらいの通路跡のような物があり左右に石垣・・・
これは坑口入り口ではないだろうか。
通路から水もでているが、谷なのでイマイチ確信が持てない。
また坑図とは向きも違う気がする。
ここは一旦放置して、ズリを目指して進む。


登って行くとズリと試掘があった。
この時点でこの谷の下に坑口があるのは確定だろう。
この登った先にあるズリはこの谷の脈の物で、全て谷に向かって採掘していると思われる。


ズリの上と下。
ズリはそれなりに大きい。
個人的には鉱石の取り残しが多いのが気になった。
黄銅鉱を薄い脈として含む物が多々見られ孔雀も出来ているものが多数あった。


ズリはまだ上があるので登ろう。


穴があった、少しの平地とトタンが少々。


更に登ると石垣があり平地になる。


上から見るとこんな感じでズリが更に細かくなる、これは間違いなく旧坑のズリだろう。



縦掘りが出たのでここは旧坑で、下部の通路があった場所が主坑で間違いないと判断。
旧坑には用が無いので下山。


途中斜面に試掘跡。


これが1抗、若しくは橡谷鉱床の坑口。
ただ位置的には橡谷鉱床はココではないと思うのでナシかな。

「1抗」の可能性もあるが、これも微妙だ。
「1抗」の坑道は、第一富鉱体の上部にあるとの記載の資料もある。
鉱体の上部にあるならズリを出す必要が無いが、ここには多量のズリがあり、下から上に鉱石を揚げる事はないだろう。

手元の資料では「1抗」の坑道が鉱体と水平にある坑図もあるので、ここは1抗と考えるのがベストではないだろうか。


ズリを下ると火薬庫が現れた。
S.50年か・・


斜面を歩いていると平地になり壁にワイヤーが架かった基礎があった。
やはり索道に類する物があったのだろうか。



山手鉱山 Cu

2019-03-16 18:21:20 | 鉱物採集 岡山
山手鉱山は明治以前から採掘されていた銅鉱山。
共栄鉱山と同じ野村鉱業が経営していた鉱山である。

相当前に両鉱山共に道路工事?治山?公害対策?がされており遺構はほとんど無い状態である。
山手鉱山はかなりの量のズリが有ったはずだが、パッと見た感じ何もない。
が、山手鉱山は露頭部からー200mまでの間を採掘し、ー15LVもあるかなり大きな鉱山である。
坑内には竪坑が多数あり、三八ヒ付近の大竪坑、4~5Lv付近の富鉱脈は最大7Mに成ったとの記載もある。
坑内図も残っていて走行延長は軽3キロはあったであろう、如何に大きな鉱山かが分かる。

今回も上部から攻めて行く。
まずは本ヒに近い場所から行こう。

道から少し入ると石垣がある。
かなり大きくのこの辺りは綺麗に平地にしてある。
またカラミが多数落ちており、製錬していた鉱山である事が判断できる。


少し歩くと竪堀の跡がある。
深さもそれなりにあったのだろう、カラミが散乱している。


付近を横から見ると綺麗な平地にされている。
通行は便利だったとの記載があるように、2M幅はあろうかという車道がある。
後々下るがその殆どにこの車道が備わっていた。
本ヒ付近は探索し終えたので、くだっていく。


山神様だろうか?
金山神社とある。
社はグズグズだが、誰かが鉱石を備えていた。


社のすぐ側の谷には階段があり、おりていくと石英脈の露頭があり坑口があった。
年代から見てかなり古い物だろう。
露頭を叩いてみたが鉱物は入っていなかった。

ここから更に下ろう。

ズリが現れた。
至る所にU字溝の水路が備わっているがズリは放置されているようだ。
ここは15Mくらいのズリで採集するには持って来いの場所だ、ズリもまだ沢山あった。


車道である、
木々が生い茂ってこそいるが、幅は大きくトラックの通行が可能だろう。

構造物が現れた。
ここは本坑の近くで工事が入る前までは4つの坑口がこの辺りにあったはずだ。
残念だが坑口らしき物はなく、砂防ダムがあるため綺麗に処理されたようだ。
この付近ズリもだが、車道も二つあったり、大きな広場になっていたりして主の場所だったのだろう。
この下側は調べるのを止めて竜王坑を探すことにした。
もしかしたら入れる坑口があるかもしれないとの望みを胸に・・・


大きな広場に石垣、車道など不思議な場所が現れた。

これはなんだろう?煙導だろうか?


とても大きな陥没穴がある。
天板がそのまま下に落ち込んだようだ。
この下は本ヒがあるはずだ。


すぐ隣には露頭の採掘跡がある。
この辺りどこからともなく坑道の臭いがしてくる。
相方も臭いがすると言いながら探し回っていたが全く見つからなかった。
どこかに坑内に通じる穴か隙間があるようだ。


すごい煙導だこの先には煙突があるはずだ。


少し離れた場所にも試掘のような穴があった。
この辺りでも坑内の臭いがする。


炭焼きの窯ですね、奥に小さな煙突があります。


平地はめちゃくちゃ広いです。


こっちにも堀跡。


道幅と作りからみて車道でしょう。
これが大きな石垣まで繋がっており、写真の反対側は先程の平地へ降りれるように通路が作られています。


石垣の煙導の先はやはり煙突の跡でした。
凄まじい量のレンガがバラバラになっています。
煙突は倒れてバラけたのでしょう。
この後この周りをウロウロしましたが何もなかったので、池に向かって進んでいきました。


池の奥には堀跡とズリが少量。
ズリからみて試掘ですね。

遺構が無いので鉱山としてはイマイチでしたが、鉱物は採れたので結果オーライです。

甲山鉱山 xx坑の鉱石

2019-03-10 18:23:04 | 鉱物採集 広島
この間甲山の記事書いたのでそれより以前に採った鉱石UPします。
採集したのは3年近く前です。

基本xx鉱床にはズリはそこそこあるが、クズ石ばかりで石英は稀。
採集ポイントは幾つかあるが、こちらは私も教えて頂いた側なのでノーコメント。
この辺りの情報はxx鉱床いかれた方ならご存知のはず。
甲山のズリは、とりあえず見れば採集できるってモノでもないと思います。

1個目は石英脈中の輝安鉱。
母石は石英で輝安鉱ですが一部箔状の銀の様なモノが見えます。
分かり易いように水で濡らしています。

光沢もあり輝安鉱だと分かりやすいです。
石英が黒くなっている部分は多数の鉱物が入っているようで銀黒に近い状態。

2個目は私が銀黒と認識しているモノで甲山で唯一採れたと言える物です。

小さな晶洞が幾つもあり中に毛羽立つ輝安鉱やベルチェ鉱が沢山見えます。
肉眼鑑定はムリだけど、黒色部分には銀に近いものが多数入っている所謂銀黒の状態です。
画像では同じように見えますが、1個目と2個目の鉱石では、黒色部分の濃さが違います。
一般的なニタリや銀黒と同じく小さな粒が沢山入って黒色になっていますのでこちらは間違いないかと。
1個しか持っていませんが・・

3個目は採れた鉱石でお気に入りに入れなかった石達です。
基本全ての石がそれなりの輝安鉱を含んでいます。

こちらはどれも輝安鉱が母岩の隙間に充填されたような入り方をしている。
結晶などはしておらず、ほぼ箔状である。

富栖鉱山 西盛鉱床 その7

2019-03-02 09:14:49 | 鉱物採集 兵庫
前回より先へ進むと、堰が現れる。

これは堰を坑道の奥から撮影したので、以前ここに水が溜まっていたのがわかる。
私が思うに鉱染の激しいこのlvの水を下部に流れるのを防ぐ為に後で作ったのだと思う。
現在堰の下に水の通り道が有って意味がなくなっている。
土嚢もつんであるのだが、以前に誰かが外した可能性もある。

堰は十字路になっていて右側に進んでいく。

これがこの鉱山で最も深い150M竪坑だ。
0M坑までここから鉱石を落としていた。
150m坑の竪坑がこの位置にあると考えた場合、0m抗の竪坑は入り口から結構奥にあると思われる。
この坑道は竪坑にアクセスし行き止まりになっていたので戻る。


丸太が捨てられていたり、崩れたホッパーもあった。
このホッパーは180Mから来た可能性も有る。
ズリに石英を含んでいる物が多い。


奥へ進もう。


何かの印だろうか?
よくわからない。


鉱染が更に激しくなってきた。


この鉱山縦掘りが本当に多い。
それぞれの脈がそれなりに大きかったことが分かる。


これはスゴイ。
鉱染と湧水で不純物が坑道内に染み出して真っ赤なリムストーンを形成している。


厚さは10cm程度だろうか。
歩くとグチュっと壊れていく。


この辺りから奥は全てリムストーンが形成されていた。
鉄の臭いもしてくる。
相変わらず鉱物は黄鉄鉱以外何も見ていない。


岩盤は固いからか浮石など殆どない。


そして現れた1mくらい有ろうかというリムストーン。
完全にプールを形成している。
写真をよく見ると奥側に更に高いリムストーンが形成されていた。
リムスーンは褐鉄鉱に近い状態で結晶しているものが多い。
薄膜でしか形成されていないので、乾いている物でも触ると崩れてしまう。


どこも鉱染されておりツララ状の鉄と不純物で出来たモノがクネクネしながら垂れ下がっている。
実際には歩けない程垂れ下がっている場所があったのだが、撮影するの忘れていたw


坑道はそれぞれ奥にまだまだ進めそうだが、歩くことで最奥のプールが崩れてきそうで怖くもある。


リムストーンを崩しながら進んでいくとホールが現れた。
上部の掘後もかなり大きい。
下部にも採掘してあり本当のプールになっている。
写っている梯子は下へアクセスするための物だったのだろう。
梯子の下にあるリムストーン辺りに丸太が横に置いてあり、それにリムストーンが堆積して堰を作ってしまったようだ。
奥には広場があり何か木材以外も置いて有るのだが向こう側に行く術がもう無い。


少し戻り別の坑道を歩くと竪坑。
下にはあまり通じておらず水抜きのような板が真ん中においてある。
この下のlvは0m抗しかなく通じているのは先程の竪坑だけだ。
この竪坑は単に下へ脈を追い掘り進んだだけだろう。


枝道が色々あったがこれが入り口から直進してきた際に辿り着くリムストーンだ。
撮影している場所はまだ浅くていいが、奥に高いリムストーンがあり、最奥のリムストーンは坑道の2/3を占めている。
ここを進みリムストーンが崩れ鉱水が流れ出てきた場合、相当な鉱水が出てくる可能性がある上にどこまで坑道が続いているか不明だ、相方と相談の結果危険と判断し撤退した。


最初のリムストーンに戻ってきた。
リムストーンに足が触れると崩壊していく。
ハンマーの大きさを見てもらえば如何に大きいか伝わるだろう。
よく見るとそれぞれは球体状で積み重なっているのが分かると思う。
触るとすぐに割れてしまうので中身は詰まっていない。


リムストーンの奥。
あの景色の奥を見ることはもうないだろう。

富栖鉱山 西盛鉱床 探索終了。



富栖鉱山 西盛鉱床 その6 

2019-03-01 18:28:17 | 鉱物採集 兵庫
200M付近まで降りてきました。
ここから標高が下る為、鉄分も増え、鉱水の湧き出しも増えてくる。
もう乾燥した坑道は見れないだろう。


これが200M坑だ。
レールはただの飾りで手で普通に動く為なんの意味もない。


進んでいくと少しホールになっており断層が入っていた。
粘板岩のようにみえる、幾層にも堆積している。


天井から鉄分を含んだツララ状の物が垂れている。
これが坑道に現れ始めると、どこの鉱山でも黄鉄鉱の鉱染が激しくなり始める。
黄鉄鉱の量が多ければ多いほど凄まじい量となり、最後はリムストーンを形成し始める。


寺谷・・・一体なんだろう。


鉱水まで赤くなって来た、鉄分が豊富な証拠だ。


200m坑内でこの鉄分の染み出し具合。
これは下部は想像以上に鉱染されていそうだ。


奥へ、

まだ奥へ、

更に奥へ、

行き止まりーw


中間部まで戻ると敷板があり、1lv下への竪坑があった。
奥へ進んでみたが画像の様に崩落していたため出口へ。

200Mを探索し終えたので、180M坑を目指す。

キャリアカーと資材置き場だ。
エアホースや削岩機、配管、リアカーのホイールが置いてあった。


180M坑へ降りてきた。
少し休憩、既に4時間以上山に登ったままだ。


では180Mへ入坑。
高さもだが、横幅が半端ない広さ。
2台分のレールで行き来していたのであろう。


入り口を少し行くと竪坑があった、これは150M坑へと続くものだ。


思ったより結構深い。
落ちたら間違いなく大ダメージだろう、いや・・・クリティカルヒットだな。



進んでいくとコウモリちゃんが居た。
グッスリ眠っている。


中心↓ なんだろう?


ホッパーがあったが180M坑は殆ど崩落していて進めなかった。
これは事前に集めた情報の通りだった。


凄まじい量の捨石だ。
これを見るからに180M坑は崩れてこそいるが重要な役割を果たしていたのが見て取れる。
坑内が広いので上部の竪坑から落としたズリをここで外に捨てていたのだと思う。
崩落しているので不明だが、180M坑の走行延長は上部程長くないのではないだろうか。


電柱も切って処理してある。

では最後の150M坑へと向かおう。


以前に見た品が現れた。
ブレーキやバケットだ。


石垣も以前のままだ。
150M坑だ、気合を入れて入坑しよう。
これが最後の坑口になる。


落書きばかりだ。
久保田とは・・


行き止まりだが2.5と書いてあるのが分かるだろうか?



壁も汚くてよく分からない。
細い石英はピコピコ走っているみたいだ。


入り口近くの十字路付近は湿気てる。


入り口側。


では奥へと進もう。