夜な夜なシネマ

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KANちゃんを偲んで。

2023年11月26日 | ほぼ非映画(その他)
シンガーソングライターのKANちゃんが亡くなってからちょうど2週間経ちました。
と言っても、ニュースとして流れたのは17日だったから、知ってからはまだ1週間とちょっと。
 
歌手に関してはもともと「売れる前」、大ヒット曲が出る前に目をつけるのが好きです(笑)。
たとえば長渕剛のことはデビューしたばかりの頃、ラジオ番組を聴いて好きになりました。
セカンドアルバムに収録されていた“順子”で一躍人気歌手になったけれど、
私はデビューアルバムのほうが断然好きでした。
 
世間で剛の人気が出るほどにどうでもよくなり、6枚目のアルバムを最後に聴いていません。
聴き倒したのは3枚目のアルバムまで。でも4枚目以降にも好きな曲はあります。
特に好きな曲を挙げるとしたら、“愛してるのに”と“Don't Cry My Love”です。
おかしいぐらいマッチョになった剛はまったく好きじゃない。
 
KANを知ったのは大学生の頃。
きっかけは忘れちゃったけど、ラジオっ子だったから、やっぱりラジオで知った気がします。
“だいじょうぶI'M ALL RIGHT”とか、数々の曲に元気をもらう。
KANちゃんとは年は違うけど誕生日が同じで、それまで自分と同じ誕生日の人に出会ったことがなかったから、
勝手に親近感を抱いていました。まだ少なかったKANファンの友だちに羨ましがられたものです。
 
売れると途端に冷めていく傾向にある私は、“愛は勝つ”の大ヒットのあと、
以前ほど積極的には聴かなくなってしまったのですが、長渕剛に興味がなくなったのとは全然違う。
KANちゃんは剛みたいに曲も見た目までも変わってしまったわけではないですからね(笑)。
コンサートにも行きました。寸劇というのか、めちゃめちゃ凝ったお芝居があって、すごく楽しいんです。
車に乗っているときにラジオをつけたら“KANと要のWabi-Sabiナイト”放送中だと嬉しくて。
 
癌の中でも特に珍しいメッケル憩室癌に罹っていると告知があった回はたまたま聴いていて、
肝内胆管癌で昨年亡くなった私ののことを思い、ただならぬショックを受けました。
はたで聴いてもショックなのに、おそらくそのとき余命も知らされたであろう本人はどんな気持ちだったでしょう。
 
でもね、18日の“Wabi-Sabiレディオ・ショー”で話されていたように、
余命があとわずかとなってからの会話も、別に悲しい話ばかりではなかったと思うのです。
 
ちなみに、KANちゃんの曲で私がいちばん好きなのは、“ときどき雲と話をしよう”です。
「結局ぼくはいつも何かに追われてきみを包む大きな空にはなれなかった」と言ってるけれど、
絶対、私たちを包む大きな空になってくれている。
「心配ないからね」って、何の根拠もない励ましの言葉だけれど、その根拠のない励ましにこそ救われるときがある。
 
心から、心からご冥福をお祈りします。
私の弟のこともよろしく。いや、弟のほうが向こうでは先輩やな(笑)。

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