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今さらながらハマった作家

2013年12月20日 | 映画(番外編:映画と読み物)
今年、昨日までに読んだ本は138冊で、劇場で観た映画の本数よりちょい少ないぐらい。
持ち歩ける文庫本ばかり購入しているうえに、
お気に入りの作家以外は新刊かどうかを意識していないものですから、
「今頃そんなん読んでるん?」と言われそうな本がほとんどかも。

以下、敬称略です。素晴らしい作家の皆様、すみません。

大人気の浅田次郎。彼の著作が原作の映画はほとんど観ていますが、
初めて手に取った本がイマイチだったため、これまで遠ざけてきました。
ところが今年になってから、なかば無理やり貸してくれた人が。
貸されたのは『きんぴか』、しかも3巻セットかよ!と内心憂鬱に。

ほかにもようさん読みたい本があるのに、
借りてしまったものは仕方がない、早めに読もうと渋々着手したら、
お、おもしろい、おもしろすぎるじゃないですか。

元ヤクザの坂口健太(通称ピスケン)、元自衛官の大河原勲(通称軍曹)、
元政治家秘書の広橋秀彦(通称ヒデさん)の3人が主人公。
それぞれ、敵対する組に乗り込んだり、単身クーデターを起こしたり、
収賄の罪を着せられたりと、いずれもワケありだけれども男気あり。
元刑事のゴンさんに声をかけられて手を組み、巨悪に挑みます。

ちょうど手湿疹が少しだけ落ち着いた頃に読んだこのシリーズ。
目からウロコだったのが軍曹の気持ちを綴るシーン。
バリバリの軍人で、「普通の人」の生活には慣れない軍曹は、
夜になってもなかなか寝つくことができません。
そんなとき、「そうだ、寝られないなら寝なきゃいいんだ」と悟ります。
手のせいでなかなか眠れないのに、ちゃんと眠らないとと思い、余計に眠れなかった私。
軍曹のひらめきを読んで、「そや、眠くなるまで寝んとこ」と開き直り、
眠くなるまで本を読むことにしたらものすごく気持ちが楽に。

笑って泣いた『きんぴか』シリーズ。
その後、浅田作品を次々と読むようになり、もちろん『プリズンホテル』も。
『きんぴか』のマリア姐さんが『プリズンホテル』に出てきたときにはニンマリ。

そういえば、かつて京極夏彦を無理やり貸してくれたのも同じ人でした。
こんな手の状態では分厚い本を読む気にはなれずにいましたが、
秋口に入ってから、久々に読んでみようかと。
“巷説百物語”シリーズもめちゃめちゃおもしろかったです。
小股潜りの又市さん、ステキ。

荻原浩奥田英朗重松清朱川湊人東野圭吾などは相変わらず楽しく、
池井戸潤もよく読んだけど、『空飛ぶタイヤ』に勝るものは個人的にはまだ見当たらず。
買ったまま長らく放置していた三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』は私のツボ。
今年初めて読んでわりと気に入ったのは笹生陽子と椰月美智子。
待望の文庫化、金城一紀の“ゾンビーズ”シリーズ完結編、
『レヴォリューションNo.0』がイマイチだったのが寂しいところ。

ところで、お弁当の箸箱がこわれて使えず、とっとと買いに行けばいいのにそのまんま。
お弁当袋からナマ足のごとく突き出たお箸を見て、みんなが「佐清(スケキヨ)!」と言ってくれます。

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