夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『アンストッパブル』

2011年01月14日 | 映画(あ行)
『アンストッパブル』(原題:Unstoppable)
監督:トニー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン,クリス・パイン,ロザリオ・ドーソン,
   イーサン・サプリー,ケヴィン・ダン他

先週末より公開中。

ちょうど本作の公開日からの1週間は、
私にとって、ちょっと大げさながら怒濤の日々でした。
まずは顔を含む全身に謎の蕁麻疹発生、警察署への出頭、伯母の葬儀。
へろへろ状態のこんなときには、直球勝負の本作が合います。

ペンシルヴェニア州ブリュースターのミンゴ操車場。
列車の組成や入替をおこなうベテラン機関士フランクと
初めてコンビを組むことになった新米車掌ウィル。

ふたりとも私生活にそれぞれ深刻な問題を抱えており、
すっきりした気分で仕事に臨むというわけにはいかず、
とげとげしい言葉を交わしながら旧式機関車1206号に乗り込む。

その頃、同州ウィルキンスのフラー操車場では、
運転士がブレーキ操作をミスしたことから、
最新鋭の貨物列車777号が無人のまま走り出してしまう。

39両編成で全長約800メートルの777号はみるみる速度を上げてゆく。
やがて、777号には危険な化学物質と燃料が大量に積まれていることが判明。
先に待ち受ける急カーブでもしも脱線転覆すれば、
大惨事に発展し、町ごと壊滅することは間違いない。

鉄道会社の幹部らが講じるあらゆる手段が失敗に終わり、
777号に向かって走っていた1206号に乗るフランクとウィルは、
命を賭けて777号を止める覚悟を決めるのだが……。

実話が基だとは驚きです。
列車が暴走するだけの話ではありますが、このシンプルさが最高。
「痛快」という言葉がピッタリです。
『トップガン』(1986)が大当たりしたものの、
兄ちゃんのリドリーにはやっぱり敵わんのかなぁと思っていましたが、
やはり弟のトニーも魅せてくれるなぁと嬉しくなりました。

命運を託された状況の中、
1206号の運転席のフランクとウィルの会話に垣間見える人生のドラマ。
まったくソリの合わなかったふたりがお互いを信頼することで乗り切る危機。
映画を観ていても拍手喝采を贈りたくなりました。
デンゼル・ワシントンは相変わらず渋いし、
ちょっと苦手かもと思っていたクリス・パインも格好良し。
現場を仕切る女性職員コニー役のロザリオ・ドーソンは惚れてしまいそうに男前。

フランクが考えた列車を止める方法は、作品のHP等にも書かれていますが、
知らずに観るほうがおもしろいと思います。

余分なものなし、スッキリの99分。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『フローズン・リバー』 | トップ | フーターズ!!〈『アンストッ... »

映画(あ行)」カテゴリの最新記事