夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『弟が犬になっちゃった!』

2006年06月08日 | 映画(あ行)
『弟が犬になっちゃった!』(原題:Mein Bruder ist ein Hund)
監督:ペーター・ティム
出演:マリア・エーリヒ,イルム・ヘルマン他

有楽町で開催されたドイツ映画祭2005にて上映。
関西では観る機会なく、このたびDVD化。

もうじき10歳になるマリエッタは犬が大好き。
犬を飼いたいと両親に訴え続けているが、
弟のトビーにアレルギーがあるのを理由に認めてくれない。

トビーのせいで犬が飼えず、ただでさえムカツクのに、
ヤツときたら、大阪弁で言うところの典型的な「いちびり」。
市場に連れて行けば、勝手に売り物の鶏の籠に入り込み、
最後は鶏を逃がして卵を割る始末。
怒られるのはいつも自分だと、マリエッタは憤る。

ある日、両親がフォスター・ペアレント(=里親のことで、
生活に困窮する地域の子どもに毎月定額を送金し、
手紙のやりとりをする)となっているアフリカの男の子から、
マリエッタの誕生祝いに石ころが送られてくる。
呪文を唱えてこすると願い事が叶う魔法の石らしい。
そんなアホなこと、あるわけないやんとがっかりするマリエッタ。

翌日、機械オタクの父と、その父にほったらかしにされがちな母は
夫婦の絆を取り戻すべく、長期休暇を取って旅行へ。
マリエッタとトビーはお留守番。
弟とふたりきり、まとわりつかれてうっとうしく、
嫌気がさしたマリエッタはふと魔法の石のことを思い出す。
試しに念じてみたのは、「弟じゃなくて犬がほしい」。

すると、ドアの向こうで子犬の鳴き声が。
夢にまで見た犬の登場に大喜びするマリエッタ。
ところがトビーが行方不明。トビーと呼べば犬が返事。
そう、あろうことか、トビーが犬に変身してしまったのだ。

さて、ふたりの面倒をみにやってきたのは
子どもも動物も大嫌いだと明言している祖母。
トビーは両親と急遽出かけたことに、
犬はおばあちゃんに近づけないようにして、
両親の帰る日までになんとかトビーを元に戻さなくちゃ。
しかし、犬のトビーの仕草が巷で噂になって……。

テレビ好きのトビーは犬に変身してもテレビ好きで、
キャラメルに釣られるのもご愛敬。
早く人間に戻りたいのかと思ったら、
人気者の犬になった自分に酔いしれているとわかり、
これまたマリエッタを困らせます。
ゴツっとしたイメージのドイツ語でこんな可愛らしいコメディをやられると
思わず顔がほころびますね。

この逆バージョン、猫が人間になっちゃう『ネコのミヌース』(2001)と併せてどうぞ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ダーク・ウォーター』 | トップ | 『スパングリッシュ』 »

映画(あ行)」カテゴリの最新記事