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『アドベンチャー・レース』

2006年07月11日 | 映画(あ行)
『アドベンチャー・レース』(原題:Le Raid)
監督:ジャメル・ベンサラ
出演:エレーヌ・ドゥ・フジュロール,ロシュディ・ゼム,ロラン・ドイチェ,
   アトメン・ケリフ,ジュリアン・クルベイ他

ジダンがなぜ怒ったのかが気になる今日、
移民問題を扱った映画いろいろをご紹介したいところですが、
あまりに重たくなりそうです。
それはまたの機会にとっておいて、
まずは涙をのんだフランスの思いっきりアホな作品で。

公開時の邦題は『ザ・レース』。
昨年末『アドベンチャー・レース』としてDVD化。
しかしどう変えようがB級の香り。
「人間版パリダカ!」のキャッチコピーに
騙されてるかもと思いつつレンタル。

ところでアドベンチャー・レースは実存します。
山、川、氷河、ジャングルなどの大自然の中で、
男女複数で構成されたチームが
主催者から渡される地図と方位磁石を頼りに
ゴールを目指して競う、まさに人力パリ・ダカール。

マフィアのボスのもとで働くサミー、タッキーニ、
ヤヤ、カデールは冴えないチンピラ4人組。
ある日、一人旅に出るというボスの愛人を
4人で見張るように言いつけられる。
もしも他に男がいれば袋叩きにする手はず。

ところが見張るべき部屋をまちがえた4人が
男の影を感じて飛び込んだ部屋には、
偶然にも別の4人組の到着を待つ男、リノがいた。
リノはある殺害を依頼するために、
殺し屋4人組とその部屋で落ち合う予定だったのだ。

チンピラ4人組を約束の相手だと勘違いしたリノは、
自分の計画について語り出す。
アドベンチャー・レースに出場予定の富豪の娘、レオノールが
現在チームメンバーを募集中。
4人組がそのメンバーとなり、事故に見せかけて
レオノールを殺せというものだった。
リノの提示した報酬額に目がくらんだ4人組は
勘違いを訂正せぬままその仕事を引き受ける。

さて、南米パタゴニア。
レオノールとチンピラ4人組はレースに参加。
さらには勘違いに気づいたリノと本物の殺し屋4人組、
怪しい動きを察知した警官隊も追跡を開始。
ボスから愛人の挙動を問う電話は入るわで
ワヤクチャなレース展開に。

お金を手にしたチンピラたちがお土産を買い込んでから
パタゴニアに向かう時点でもう可笑しい。
お腹をすぐに下すメンバーの悩みは深刻で笑わずにいられず、
トイレが近くにない境遇でキャンプした昔の自分も懐かしく。
滝壺めがけてダイブ、雪面を真っ逆さま、
『TAXi』廉価版みたいで意外と楽し。

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