夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『man-hole』

2008年03月07日 | 映画(ま行)
『man-hole』
監督:鈴井貴之
出演:安田顕,三輪明日美,大泉洋,中本賢,
   本田博太郎,金久美子,きたろう他

TSUTAYA DISCASでレンタル。
2001年の自主制作映画で、
北海道で大泉洋をスターダムにのし上げたバラエティー番組、
『水曜どうでしょう』の企画者である鈴井貴之監督の初監督作品。

札幌郊外の分譲済みもまだまばらな新興住宅地。
17歳の女子高生、鈴木希(のぞみ)は、
同じ高校の生徒指導担当教諭の父と、専業主婦の母の3人で暮らしている。

近々、教頭への昇格が見込まれる父は、世間体ばかり気にしている。
そんな父に不満を募らせつつ、口には出せない母。
家庭は崩壊しつつある。

ある日、この町の交番の新任警察官、小林は、
下校中の希がひったくりに遭うのを目撃する。
チャリで犯人を追いかけ、鞄を奪回するが、
希は礼を言うでもなく、無言で立ち去ってしまう。
先輩警察官にその話をすると、
鞄の中にはヤバイものでも入っていたのではないかと言われる。

その日以来、正義感に燃える小林は、
希のことが気になり、女子高生に更正を促すべく、
自分のHPに彼女のことを綴るようになる。

実は希は進学塾に通っているふりをして、
デートクラブで働いていた。
自分のことをよく知りもせずに
勝手に正義をふりかざす小林にムカついた希は、
ある嫌がらせを考えついて……。

タイトルの『man-hole』は、
若者の間で都市伝説となっている「光のマンホール」のこと。
そのマンホールを探し当て、
願い事を書いた手紙を流せば夢が叶うそうです。

『ラブ&ポップ』(1998)の三輪明日美や、売れっ子になる前の小池栄子も出演しているほか、
牛のマークがウリのタクシー運転手に田口トモロヲ
交番の近所に住む高瀬春奈演じるオバハンが、
中本賢演じる万年巡査に言い寄る姿は笑えます。

某映画の掲示板に
「『水曜どうでしょう』を知らない人が見るとどう感じるの?」という、
知らなきゃツライのではと思われるような書き込みがありましたが、
それはトンデモナイことでございます。

大泉洋は決して私のタイプじゃないけれど、
人気があるのはわかりますねぇ。
ちゃらんぽらんに見えて、本当は懐の深い男性というのが似合います。

同じく大泉洋出演、鈴井監督の『銀のエンゼル』(2004)とともに、
北海道の冷たく澄んだ空気に触れたような作品でした。

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