「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

「日本に自衛隊がいてよかった」

2014年03月05日 | 防衛省
ここ最近で、立て続けに本を読んだものの、


感想をUPする暇がないまま数日過ぎてしました…


今月は14日に呉ゆる会、21日博多ゆる会、22日大阪ゆる会、29日舞鶴ゆる会…


と、ゆるやかという名に似つかわしくない活動量となっております(笑)


そんな中、忙しくなるほど活字中毒なので、気分転換に本を読み漁り…で、


これと思った本が、やっぱこれ。




陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊、全ての震災での秘話が綴られているだけでなく、


現在自衛隊が抱えている問題まで、かなりわかりやすく書いてありますので、


自衛隊への理解を深めたいという方には、お勧めの一冊です。


特に、ゆるやかな会に参加して、自衛隊と仲良くなりたい、と思っている方には、


せめてこの本は、必ず読んできてほしいです。


もっというなら、公務員狙いで自衛隊と結婚したいとか思っている女性や、


自衛隊ってかっこいいですぅ~って言っている女性に。


そこには、


かっこいい!!とか、すごい!とか、親切とか、


そんな生半可な言葉では言い表せない部分が、たくさんたくさん書いてあります。


もう、とにかく読んでくださいとしか言えません。






個人的にいろいろ考えさせられたのは、


陸上自衛隊についてでした。


以前、このブログで


「自衛隊の活躍は陸上自衛隊の活躍は見えやすい評価されやすいけど、

 海上自衛隊は海に出ているので知られにくい」


と書いたことがありましたが、


この本には


「陸上自衛隊は、海上自衛隊や航空自衛隊と違って、演習ばかりしているから、無駄な存在だと思われている」


という、まったく逆の視点で書いてあり、少なからず衝撃を受けました。


領空侵犯の危険があると、ただちにスクランブルがかかる航空自衛隊、


実際に海に出て哨戒活動に従事している海上自衛隊、


この2つがより直接的に接触する機会は多いのは確かです…が、


陸上自衛隊が敵と接触する機会はもう、敵が日本の国土に上陸した後という事になりますので、


演習ばかりの状況でなければ、いけないわけです。


平和な時にはわからないんですよね、必要性が。


もちろん、それは陸自だけでなく、海自も空自もそうなので、


この本を読んでいると、しきりに脳裏に浮かぶのは、まさしく、


防衛大卒業式で有名な吉田首相の


君達は自衛隊在職中

決して国民から感謝されたり

歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない

きっと非難とか叱咤ばかりの一生かもしれない

御苦労だと思う

しかし

自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは

外国から攻撃されて国家存亡の時とか災害派遣の時とか

国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ

言葉を換えれば

君達が日陰者である時のほうが

国民や日本は幸せなのだ

どうか、耐えてもらいたい




という演説内容でした。


まさに、まさにその通りだと。


だけど、それ以上に、必死にただひたすら国民を助けたいという意志だけで、


ここまでの状況に耐えうることが、人間はできるものなのかと思わずにはいられません。


そして何より、


自衛隊は決して自らの功を語りません。


この本の秘話はこの著者が実際に見聞きしたことであり、


今や広くネットで流布している自衛隊の功績のほとんどが、


その側にいて見ていた人のこぼれ話であり、


彼らが伝えてくれなければ、知られることのない話なのです。


こういう「功名心のない高潔さ」こそ、私が陸海空を問わず彼ら自衛隊を尊敬する所以です。


こういう自衛隊の一種の性格のようなものを、


実際に、さまざまな自衛官とお話してて感じるのですが、


特に感じたのが、


このブログでもたびたびご紹介している梅崎艦長と、


秋田駐屯地の司令官という、お二人とお話を伺った時でした。


秋田で広報官の方が、昨年の土砂災害での捜索活動で、


なかなかご遺体が見つからない時に、


司令官が陣頭指揮を執られて、指示どおりにすると、


ようやくみつかったというお話をされた時に、


司令官は「いやいや、私はただ立っていただけだよ」


と笑いながら仰いました。


また、梅崎艦長が唐津にて講演された時も、


パワーポイントの資料がとても丁寧でわかりやすかったので、


誰が作られたのかと尋ねると、


「あれは、部下が作ってくれたんだよ」


と仰ったのですが、部下の方に伺うと


「いえ、あれは艦長ご自身で作られたものです」


と言われました。


講演の内容も、本当にみんな頑張ってくれた、というお話でした。


なので、自らの功を黙して語らないという性格については、


とても共感できます。


また、お二人からお話を伺っていたことでもあり、


本の中でも繰り返し書かれていたことが、


「自衛隊は有事に備え徹底的に厳しい訓練をしている。

 だから、困難に見える災害派遣は、演習に比べるととても楽」


と言われていたことです。


「あの」状況が演習より楽だというのは、一体どれほどの演習をされているのだろうと、


思わずにはいられません。


ですが、


震災の活躍で、自衛隊の評価が上がったことはいいことだと思うのだけども、


本の中でも出てきますが、別の問題が浮上してきました。


自衛隊をなくして、災害派遣専門部隊にすればいい


という、馬鹿げた論ですね。


あれほどの災害支援ができるのは、


それ以上の、戦闘に備えた極めて厳しい訓練をしているということが前提になっているからだという事を、


自衛隊不要論者は理解していないのです。(する気もないでしょうけどね)


もうひとつは、


国民にとっての自衛隊の存在意義の認識がズレてしまっていることです。


上記と繋がる話なのですが、


自衛隊不要論者のみならず、


自衛隊は「なんかしら助けてくれる存在」だと思われ、


安易に派遣要請を出す自治体が増えたようです。


また、震災以降、自衛隊の入隊希望者は増えた言う事ですが、


多くは救助隊を希望するのだそうです。


その気持ちはとてもよくわかるし、大切にするべきものだとは思いますが、


この本でも触れらられている通り、


自衛隊に入隊する目的が、本来の任務である「国防」からちょっとズレているのですが、


なんとも言えない気持ちになります…。


人を助けたい!という気持ちは間違っていないし、立派で崇高な使命です。


実際に目の前で、成果がわかりやすい分、やりがいを感じやすいので、


仕方のないことだとは思いますが、


国防という、本来の任務の重要性が、成果は見えづらいけども


国民を救っている行為なのだということを、気付いていただけるといいな、と思います。


護って頂いている立場なので、おこがましいかもしれませんが、


今、成果として見えなくても、


あなた方がどれほど、国を護るために様々な犠牲を払って日々の生活を送っているかという事を、


多少なりとも知って、感謝している人も増えているのだと、知っていただけたらなぁと思い、


ゆるやかな会を、そういう機会にもできたらと願う次第です。

























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2 コメント

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読みました (もり)
2014-05-31 21:32:26
みね姉さんおすすめの「自衛隊がいてよかった」楽天で買いました!

自衛隊員さんの精神的な強さと誠実さに感動で涙があふれそうになりました。
お互いを支え合う濃い絆があることは一般の会社の私にはとても羨ましい。

こんなすばらしい本がある中、最近の報道では自衛隊への批判的意見が多く見られ、
隊員さんたちは悔しい思いもされるのではないでしょうか。

この本をたくさんの人が読んで自衛隊について考える人が増えたらたらいいとは思いますが、最近では皆さんのおっしゃる通り、
自衛隊の本業を勘違いされている方も多いのでは…?

ある婚活番組で災害救助の姿に感動して隊員と結婚したいと言っていた人がいました。
案の定、付け焼き刃の知識で自衛隊を知ろうとせず、隊員の財布を狙った彼女は意中の人を射止められませんでした。
やっぱりな…

またオススメの本があれば教えてくださいm(._.)m
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失礼しました (もり)
2014-06-01 20:27:26
図星でございます…。

しっかり勉強してまいります。
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