「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

奇跡のリンゴ

2013年04月14日 | 本の感想
ずっと気になっていた本です。


ようやく読みました~♪



この本は有名なので、知っている方も多いと思いますが、


知らない方は、こちらをご覧になってくださいね。


簡単に説明すると、


絶対不可能とされていた、りんごの無農薬栽培を実現化した木村さんの話です。





もう、


久しぶりに、本で泣きましたね。


私がこの本を読んで改めて、


「幸せとは何か?」について考えました。


まず、


これは、絶対リンゴの無農薬栽培は無理!


だというのが常識を、


木村さんは疑うことからはじめたのですが、


これは別に、


リンゴの無農薬栽培に限った話ではないと思いました。







「農薬」は科学の象徴で、


科学の進歩とは、常に古きを否定して何かを加え続けることで、


世の中を便利にしてきたといえます。


我々人間は、その科学の恩恵に預かって来たわけですが、


どうやら、


そろそろ、そのことを見直す時期が来たんじゃないのか・・・。


科学の進歩そのものの定義を考え直す必要があるように思います。


科学の進歩=便利にすること


だろうか?と。


そして、もっと言うなら、


便利になることが幸せなのか?と。







木村さんが無農薬のりんごを作ろうと考えたきっかけは、


リンゴを栽培する時にかかせない農薬によって、


奥様が体調を崩す日が続いたことです。


農薬があるから、リンゴが栽培できる。


しかし、農薬があるから奥様が病気になる。


ここから、


木村さんの壮絶としか言いようのない戦いが始まります。


詳細は省きますが、


すさまじかったのは、


木村さんの観察力と分析力です。


そして、もっともすさまじかったのは、


忍耐力。


無理、これは、どんな困難をも乗り越えた来た、あらゆる経営者でも、


さすがに無理だと諦めたんじゃないか?と思うほどの壮絶な生活・・・。


そんな体験の中で、


悟りの境地にも似た考えにたどり着いていきます。


・・・というか、状況は、


まさしく、釈迦が悟りをひらくに至った苦行と大差ない感じがしましたが・・・。


彼は、


「人知人為は一切が無駄」


とふと気づきます。


私も、読み進めながら感じたのは、


「今、私たちが知恵だと思っているものは本当に知恵だろうか?」


という疑問。


これは、


例えば、江戸時代などの暮らしの知恵などを知る時にも、よく思うことです。









戦後、アメリカの綿密な政策によって、


日本人は、


飽くこのない欲望を追い求めるために生きていくように、


セッティングされてきました。


飽く事のない欲望は、幻想です。


釈迦曰く、


「欲望とは幻想にすぎない、ということを知る事」


と言っています。


幻想なので、存在しないもの、ないものです。


ないものを追い求めるから、苦しい・・・。


ですが、


この幻想=欲望を叶えることが幸せだと巧みに思わされてきました。


その欲望を上手に掻き立てるのが、


マーケティングです。


物事は、常に、


「仕掛ける側」と「仕掛けられる側」の2つに分かれます。


そして、


企業が仕掛ける側とも限りません。


多くの企業は、仕掛けられる側でしょう。


このことは、かのスティーブ・ジョブズの名言、


「人は、何が欲しいかなんて、それを見せられるまで分からない」


という言葉がよく表しています。


S.Jは仏教に傾倒していたので、この事を理解していたのでしょうね。


なので、


よくよく考えてみてください、


あなたが今欲しいと思っているものは、


あなた自身が本当に欲しいと思っているものですか?


TVや雑誌、インターネット、友だち・・・あらゆる「他」からの情報によって、


欲しいと思い込まされたものではないでしょうか?




人は、理想の顔を追い求めて整形を繰り返したり、


借金をしてブランド物を買ったり、


自分を殺して恋人を作ったり、


豊かな生活を夢見て、


人生や生活を犠牲にして仕事をしたりしています。


むろん、


私自身も、です。


ですが、


田舎に帰って、180度違う生活をするようになって、


ふと思ったのです。


何か、今まで信じてきたことと正反対のところに、


幸せがあるんじゃないと・・・。







先ほども言いましたが、


自分や物事を良くするためには、


みんな必死で何を変えたり、加えたりしないといけないと思い込んでいませんか?


木村さんが気づいたことは、


化学肥料というのは、


作物にとって、余分な栄養だということで、


それが原因で、リンゴは病気になったり害虫が寄ってきたりするということ。


これって、人間の身体も同じですよね?(笑)


人間も、本来食べるべきものではないものを食べ過ぎて、病気になっているし、


最悪なのは、人間の場合は、害虫が寄ってくるのではなく、


バランスを崩した人間は、その人自身が害をもたらす人間になってしまうこと。


企業だと、化学肥料と自然肥料の区別がつきにくい・・・。


どちらも、お金だからです。


そのお金が、


外国資本によって賄われているなら、化学肥料だと思いますね。


私見ですが。


この場合、化学肥料と害虫は同一のものと言えるでしょう。


・・・・とまあ、こんなかんじで、


ようは、農作物も、人間も、会社も、


不自然なことをするとうまくいかない


必ず、弊害が起こるという事です。


それが、


自分の欲望を叶えようとすればするほど、


人を幸せにすることと正反対の方向に向うように思います。







同様に、


何かを守ろうとするあまり、害を排除しようという考えを、人は持ちます。


私は、特にこの考えが強いので、


気をつけるようにしています。


ですがこれは、


排除しようとすればするほど、うまくいかないものです。


逃げようとすればするほど、追いかけてくる犬みたいに、


排除したいものが、はびこってくる・・・。


ですが、不思議と、


共存しようと決めたとたんに、物事はスムーズに動き出します。


会社の組織や、部下、家族・・・全てがそうだと思います。




長々と書きましたが、


この本を読んで気づいたことは、


本質はシンプルだという事です。


簡単。


何かを良くしたければ、やりすぎている事、本当に無駄なものを何かを見極めて、


それを引けばいい。


害になると思うものがあるなら、無理やり排除しようとせずに、


粛々と自分で環境を良くしていけばいい。


ただ、


調和するという事を考えていけばいいのだと思います。


そして、


他人の価値観で「幸せ」を求めるのではなく、


自分にとって本当に幸せなことは何かを、


きちんと自分で見つけることなのではないでしょうか?















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