南英世の 「くろねこ日記」

相次ぐ大臣更迭

岸田内閣の大臣不祥事が止まらない。ついに更迭者は4名になった。なぜこんなことが起きるのか。

そもそも大臣の椅子は20余りしかない。その一方で大臣になりたい人は大勢いる。そこで不満が出ないように当選回数で選ぶという慣行ができた。

一般に衆議院議員の場合は当選回数5回以上、参議院議員は当選3回以上が大臣になるための「有資格者」だとされ、入閣待機組は70人ほどいるともいわれる。もし6回も7回も当選していながら大臣になれないと、地元の支持者からは「うちの先生は何と無能なのだろう」と思われかねない。だから是が非でも大臣ポストに就きたいと願う。

結局、大臣としての素質が問われることなく、派閥力学の中で大臣に選ばれてしまう。就任にあたっての「身体検査」といっても根掘り葉掘り調べるわけにもいくまい。

ときには自らの専門外の省庁の大臣ポストが割り当てられる場合も当然ある。そうした大臣ほど官僚のレクをそのまま受け入れ、各省庁の利益代表としての発言を繰り返すことになる。昔は「末は博士か大臣か」と言われた。しかし、今は博士も大臣もなんと威厳のないことか。

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