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南英世の 「くろねこ日記」

徒然なるままに、思いついたことを投稿します。

パーフェクト!

2011年12月25日 | 日常の風景
 シャラポア(テニス選手)がテレビのインタビュー番組に出演していた。
司会者が「私もテニスを少しやるが、バックハンドが苦手である。どうしたらいいのか」と質問した。
シャラポア曰く、「バックハンドは、左手に力を入れて、右手は軽く添えるだけ。そして左手で打つようにする。最後のフォロースルーまでしっかり振り抜く」。

早速、司会者がその通りやってみる。
すかさず、彼女は
 「パーフェクト」
とほめた。

なるほど、教育もこの要領なのだとその時思った。

日本人はなぜシャイなのか?

2011年12月23日 | 日常の風景

 今朝、たまたまテレビのチャンネルを回していたら、テニス界の往年の名選手であるナブラチロワとクリス・エバートが対談をやっていた。二人はライバルであると同時に、大の仲良しでもある。

クリス・エバートが8歳の時、あるテニスの試合に出場した。たまたま父が見に来られなかったので、家に帰って報告した。

エバート:「今日はすごくよかったのよ。フォアーもよかったし、バックハンドもうまく打てた。ダブルフォールトは1回もしなかったのよ」

父   :「それでスコアーは?」

エバート:「6-0,6-0,6-0 で負けちゃった。」

何ともいい話である。人間、しかられれば萎縮する。反対に、ほめられればやる気が出る。


先日、シドニーパラリンピック車椅子バスケットボール元日本代表チームキャプテンだった根木慎志(ねぎしんじ)さんのお話を聞く機会があった。18歳(高校生)の時交通事故に遭い、その後、車椅子バスケットに出会い、選手として大活躍をした人である。

根木さんが、アメリカにコーチングの勉強に行ったときのことである。生まれて初めて、「ほめられるシャワー」を浴びたそうだ。日本の練習では「アホ、ボケ、カス」などとしごかれるが、アメリカでは失敗をしても常にほめられる。前向きなのだ。クリス・エバートの話を聞いていて、ふと根木さんの話を思い出した。根木慎志氏が講演の中で、「ほめられるシャワー」を浴びていたら、そのうち自分もほめることができるようになったと語っておられたのが印象的だった。

アメリカではまずほめる。アンケートで Excellent, Very good,  Good,  Fair(普通), Unsatisfactory(不満足)の中から、Very good,  Good を中心に○をつけたら、「いったい何が不満なのか」と聞かれたという。アメリカでは Excellent 以外はすべてバッドスコアらしい。

ところで、日本の学校では、小学生は授業中さかんに「ハーイ」「ハーイ」といって手を挙げる。しかし、高学年になるとだんだん手を挙げなくなり、中学生や高校生になると、たとえ質問の答えを知っていても手を挙げなくなる。その遺伝子は、大人になっても受け継がれる。かくして「日本人はシャイな民族なのだ」と本人も周りも信じて疑わない。

しかし、ふと、疑問に思う。日本人は根っからのシャイなのか。日本のコーチングの仕方に問題があるのではないか。日本の学校では、教師は常に正解を持っており、生徒が間違うとすぐ叱る。これを毎日繰り返すと、生徒は萎縮し、次第に自己防衛のために発言を控えるようになる。このことは英語教育で特に顕著に現れている。

日本人の自己肯定感が極端に低いのも、こうした教育の仕方とも関係があるのではないか。






幸福度日本一

2011年12月08日 | 日常の風景

 法政大大学院の坂本光司教授によると、「日本一幸せ」なのは福井県民ということなのだそうだ。上位3県は福井、富山、石川の北陸3県で、最下位は大阪だという。

幸福度ランキング

1位 福井
2  富山
3  石川
・・・・・
・・・・・
・・・・・
45 兵庫
46 高知
47 大阪

 はたしてそうか。石川県生まれの人間としては違和感を覚える。北陸3県の人が「幸せだと感じること」と、「本当に幸せかどうか」は別のことではないのか、という気がするのだ。

結論を簡単に言えば、北陸の人間は我慢強い。冬の自然の厳しさと貧困から、「ほどほど」と言うことを知っているから、不都合を不都合と思わない。だから、今日1日何もなければ幸せだと感じることができるのだ。

それに加えて、宗教も関連しているかも知れない。北陸は言わずと知れた浄土真宗王国である。報恩感謝の気持ちがあれば、多生の不便は我慢できる。当たり前のことにも、ありがたさを感じ、すべてを「他力」(=仏力)にまかせ、人生の悩みから解放される。そんな土地柄が、幸福度を押し上げているのではないか。

もちろん、海の幸、山の幸、持ち家率の高さ、家の広さ、自動車保有率、レジャー環境(海水浴やスキー)その他諸々のこともプラスに影響しているのかも知れない。

大阪に住んで約30年になるが、客観的に見れば、北陸より大阪の方が住みやすい。それにもかかわらず、大阪のランキングが低いのは、大阪の人は「文句いい」だからではないのか。現世利益を掲げる宗教が強いのも、そうしたことが影響しているのかも知れない。

いずれにしろ、アンケート結果だけを見て、北陸が一番幸せだと考えるのは早計だと思う。