南英世の 「くろねこ日記」

大阪碁キャンプ2024開催

海外から多くの囲碁ファンが集う「大阪碁キャンプ」が7月1日から17日間にわたって大阪で開催された。この催しは2013年から始まり、コロナ禍で一時中断されたものの、今回で9回目を数える。

大阪碁キャンプの最大の特徴は、アメリカなど欧米の参加者が非常に多いという点にある。今年は中国、台湾、香港、アメリカ、カナダ、イギリス、ベルギー、セルビア、オーストラリア、オーストリア、ロシアなどから約60名(プレーヤーは33名)が参加した。そのうちアメリカからの参加者は13名であった。

(会場となった南千里クリスタルホテル)


日本では囲碁人口がかつての1千万人から、現在では150万人程度に減ってしまったといわれている。しかし、このキャンプに参加してみて、世界の囲碁人口はむしろ増えているのではないかという印象を強く持った。一説によると囲碁人口は80カ国4000万人だという。とくに、今回小さな子どもたちの参加があったことは囲碁の将来に明るいものを感じさせてくれた。

(アメリカから参加したMiyaちゃん(左11歳)とKaiyaちゃん(右8歳)姉妹

オーストリアから参加したHu Cherryちゃん(手前)とその奥に小さく写るHu Lillyちゃんの双子姉妹。

モスクワから参加したDiana Sadykavaさん(左)。モスクワでの棋力は4級というが、日本基準でいうと初段レベルの実力か。段級位の国際比較はなかなか難しい。写真右は内田勝仁君(雲雀丘高校2年生)。学校では囲碁部に属し7段で打つ。中学生のときに「第25回ボンド杯全国大会」で準優勝を果たした実力者。ディアナさんに6子局で胸を貸す。

アメリカ(ヒューストン)から参加したGary Smithさん。もとNASAに勤務されていた。

オーストラリアから参加したTerrill Luiさん(写真左)。3年前に香港から移住した。オーストラリアではインストラクターとして子どもたちに囲碁を教えている。今大会の登録は3段であるが、日本の基準でいえば7段クラス。

立派なひげを蓄えたAndrew Hallさん。アメリカ(ボストン)からの参加。登録は2段だが、日本の基準でいえば6段クラス。私も負かされてしまった。

 

囲碁は国境を越えた言葉であり最強のコミュニケーション・ツールである。そんなことを感じさせてくれた1日だった。一行はこのあともリーグ戦や日本人との交流戦をおこない、7月18日に帰国する。

大阪碁キャンプの詳細は月間「碁楽室」8月号に掲載予定です。

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