日本での公務員人気は相変わらず高い。安定、やりがい、世間体、どれも悪くない。しかし、今公務員の職場で非正規雇用が増加している。最大の理由は財政赤字、コスト削減のためである。総務省の統計によれば非正規雇用の人数は以下のとおりである。
しかし、上の総務省の統計に現れているのは1週間当たりの勤務時間が19時間25分以上の職員であり、それ以下の人は含まれない。日本では一番大切なことは小さな文字で目立たなくする慣行があるようだ。実際の多くの職場では非正規雇用の人の占める割合は3分の1ともいわれる。
ネットサーフィンをしていて以下の記事が目についた。「公務員っていいわねー」などと思っているかもしれないが、窓口で対応している人の多くは実は非正規雇用であるかもしれないのだ。
官製ワーキングプア、月の手取りは10万円 女性にやりがいと待遇を(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
たしかに、日本には労働組合がある。非正規雇用の人も建前上は労働組合に入る「自由」も「権利」も保証はされている。しかし、労働組合に加入すると雇止めにあうのではないかと恐れて非正規雇用の人は加入できないでいる。労働組合も自分たち正規雇用の既得権益を守るばかりで、非正規雇用のことまでは考えてくれない。労働組合は労働貴族の権利を守る団体に落ちぶれてしまった。
非正規雇用は体のいい「使い捨て」である。給料も上がらない。キャリアアップの道も閉ざされている。頑張れば正規雇用への道が開かれるのではないかという餌をぶら下げられて頑張る人が多いが、幻想にすぎない。
明日は統一地方選挙である。1980年代から始まった新自由主義の嵐が大阪でも吹き荒れている。必要以上に競争競争と声高に叫ぶ政党には投票したくない。でも、大阪の人ってあの政党が大好きなんだよな。