mimi-fuku通信

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2010年4月:民主党の高速道路料金案を否定する。

2010-04-12 07:40:00 | 政治・社会・時事


 2010年4月9日。
 民主党はマニフェストであった高速道路の無料化政策の代替案を発表した。
 政策案を拝読し賢い集団の回答とは思えないお粗末な文字の列記に戸惑い。
 試験的な運用(恒久的な決定でない素案)と言うことなので、
 腹を立てず冷静に受け止めようと思う。

 素案(粗案)を簡単にまとめると、

 高速道路の徴収は車種別に上限料金制(距離不問)を設定。
 上限料金は、
 ・軽自動車  :1000円
 ・普通自動車:2000円
 ・中・大型車  :5000円
 ・トレーラー等:1万円

 上限料金は曜日や時間帯に関係なくETC不搭載も割引対象(6月から)。
 さらに環境問題への対策としてエコカー割引を新設(7月頃?)。
 ~ガソリン1ℓで20km以上走行できる車種が対象とされる。
 料金が異なる首都高速道と阪神高速道は、
 現行の定額料金から走行距離に応じて変わる距離別の新料金を導入。
 
 今回の決定には其々の思いがあるだろう。
 ・無料になるとのマニフェストに反すると失望する者。
 ・実質的な長距離料金の値下げに危機感を感じている旅客・運輸各社。
 一定料金設定に目を付け、
 ・平日出張などを自動車に変え経費削減を模索する企業経営者。
 ・定年で旅行を求めるシルバー世代にとっては朗報かも知れない。
 逆に、
 ・日曜・祝日にドライブ三昧していた就業層(労働層)は落胆しているはずだ。

 私はブログ内記事(2009年7月28日)、
 【民主党の政権公約(マニフェスト)雑感】:盲目的な未来予測。

 の中で以下のように記入した。

 最も愚かな政策としての高速道路の無料化。
 自民党ではお役人誘導型の政策として土日の1000円を実施。
 この政策で最も大きな損害を受けたのがフェリー会社。
 自民党の政策が土日のみ2年間の限定なのでフェリー会社も、
 ノドもと過ぎればの我慢が続く。
 しかし、
 無期限の全日無料化が実施されれば交通機関との間の競争力は奪われ、
 鉄道、航空、船舶とも立ち直れないくらいのダメージを受ける。
 例えば石川県から、
 ・東京の出張が飛行機パックで2万6千円(1泊)~通常4万円位。
 ・名古屋出張と大阪出張が鉄道(JR)で1万2千~4千円位。
 自動車だと1ℓ15km:120円の計算で、
 ・東京が約8千円+宿泊8千円=1万6千円。
 ・名古屋、大阪の場合は日帰りで3千4百円~4千円。
 東京へは距離もあるので自動車を選択するかは微妙だが、
 名古屋、大阪方面へは迷わず自動車を選択するのは明白。
 (ただし連日大渋滞で片道5時間以上もかかれば鉄道を使用?)
 日本の高速料金が世界一高いとしても鉄道や飛行機との価格バランス。
 道路を無料にすることで国益となる財源を放棄(税収放棄)し、
 その他の交通機関に壊滅的なダメージを与える愚かな政策。
 環境悪化を危惧し世界の意志が自動車から公共交通へとシフトする中で、
 自動車の乗ってガソリンを浪費することを是とする政策。
 との観点から私は首を傾げざる得ない。
 また船舶にせよ航空機にせよ一度(企業を)失えば復活することは困難至極。
 特にこの国は災害が多く先頃の九州自動車道での土砂崩れのように、
 代替交通機関の確保は必然で(例えば東海地震での道路・新幹線の障害)、
 国家の礎として守るべきもの(機関)があるはずだ。
 民主党の選挙向け大衆迎合のために職を失う方々(大量失業)を出すことに、
 大きな憂慮を持ち未来予測の足りない盲目的な政権公約に辟易を覚える。
 この問題は交通渋滞における高速道路の無力化以上に深刻な問題で、
 それでも無料化を望むのか国民の真意を問いたいと考える。
 
以上は既に言い尽くされた言葉であるが再び記入した。
 少なくとも以上の理由から私は高速道路が無料化されず安堵している。

 “今回の提案(プラン)で一番の問題点”は、
 軽自動車の高速料金設定。
 “高級乗用車が売れない時代に軽自動車に恩恵を与える”ことが、
 産業界(日本経済)にどのようにプラスになるのか私には理解できない。
 “軽自動車、普通車、大型車、問わずエコカーに恩恵を与えるべき”で、
 
~エコポイント同様に新しいシステムに恩恵を与えることで経済潤滑の円滑。
 安価で安全性に疑問符が打たれる軽車両(企業利潤も少ない)が、
 新制度により高速道路に溢れることの危険性。
 ~高速料金目的に軽自動車(中古含む)への購買シフトが進めば致命的。
  
 恐らく政策素案者は地方高速道の怖さを知らない。
 ~代議士や高級官僚が軽自動車で高速を自身が運転するなんて考えられない。
 120km以上の速度で大型車両がブンブン飛ばす地方の実状。
 私の経験でもワンボックスタイプの軽自動車で高速道路を走行時、
 トンネル内(敦賀~今庄間)で追い抜き斜線を高速で追い越す大型トラックに、
 吸い込まれるような風圧を覚え驚きを感じた。
 ~現実的に事故になる可能性は少ないが恐怖感を感じる。

 横風に弱いワンボックスの軽車両は高速走行時にハンドルを取られやすい。
 計画素案者は軽自動車を上級グレード(若者向け)で想定されていると思うが、
 軽車両にはワンボックスの他にも下級グレードのトラック・タイプもある。
 下級グレードの古いトラック・タイプの軽車両では80kmを超えると、
 ハンドルを両手でしっかりと握らなくては車両は風圧等で左右に振れる。
 普通自動車の高級車では120km超走行での片手ハンドルでも恐怖は覚えない。
 ~基本は両手でシッカリとハンドルを握るべきだがボタン操作や給水時等で。

 
また衝突時に安価な軽車両では、
 ・安全システムの不備(ABSやサイドエアバック)がある上に、
 ・対衝突性も極めて低く高速道路走行に適しているとは思えない。

 
地方の高速道路が新料金制度で地元シルバー世代の軽車両で溢れる危険性。
 何を考えているのか訳の判らぬ新制度の導入。
 ~軽自動車に乗る女性層や低所得者層に恩恵を与える思惑かな?

 民主党の煮え切らない提案列記には溜息をつくばかりの毎日である。

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2 コメント

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軽でも一応クルマですよ (とんちゃん)
2010-04-12 06:48:32
お爺さんの軽トラや保育園とスーパーしか行かないお母さんの軽四も、生まれて初めて高速というものを千円で体験するのです。小さなボディに家族4人が乗って数百キロも走り観光に行くかもしれません。列車で行くと多額の経費のところを、数千円で観光できるかもしれません。
なんて素晴らしい時代でしょう。逆走もあるかもしれない。事故の可能性もあるでしょう。
でも、ETCが無い軽でも高速に乗れる時代が来たのです。
返信する
mimifuku (高速道路と軽自動車の相性。)
2010-04-12 21:30:55
 とんちゃんサン。
 コメントありがとうございます。
 現代の軽自動車の高速性能は過去の車両と比較し数段進歩しています。
 富山県に住む従姉妹が東京に頻繁に遊びに行っていた時に疲れないの?と聞くと、
 大丈夫との返事。
 軽車両が360ccだった時代から現代は660ccへと変化。
 さらにターボ搭載車も開発され2000年10月から高速道路の制限速度も100kmにアップ。
 ~それまでは最高速度80kmだった。
 現在では安価な1000cc普通車よりも高価な軽自動車の方が安定走行するようです。
 ただし、
 軽トラや商業用ワンボックス等での非力は否定できません。
 
 とんちゃんさんの真意は直接表現ではなく逆表現と思われます。
 とんちゃんさんが指摘する危険性を私も憂慮しています。
 高速道路の制限速度が普通自動車と同じになったと言っても、
 メーカーは安価な商業車や作業車まで高速道路を頻繁に行き来することを想定して、
 安全の配慮をしているのでしょうか?

 地方道では高速道路では対面通行の箇所もあります。
 平日の高速道路では大型車両やビジネス目的の車両の走行も多く、
 追い抜き禁止の対面通行区間での後方からの煽りは日常的です。
 高速道路とは移動速度の必要性を要求する人達が走行する道路で、
 速度とは危険と隣り合わせになっています。
 その危険な道路に軽自動車に恩恵を与えるプランは、
 私の目から見て賢い選択とは思えません。
 高速道路の使用目的と軽自動車の製造概念は異なります。

 私の目から見て相性の悪いはずの軽自動車と高速道路の組み合わせを是とする、
 民主党案はそうしたことも考慮に入れられているのでしょうか?

 沖縄の基地問題にしても子供手当てにしても、
 どこか行き当たりばったりで熟慮にかけているように感じます。

 そんなことを思いながら文書にして見ました。
 
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