カナダ・エクスプレス

多倫多(トロント)在住の癌の基礎研究を専門にする科学者の自由時間ブログです。

最近思うこと

2012年03月17日 | ブログ
人の一生というものは、実に短いものだと最近つくづく思う。

人生も半ばをとっくに過ぎた今になっても、まだ先日学生であったような気がする。学位をとり、アメリカに行って研究を続けようと思ったのがこないだのことのように思うのである。まがりなりにも一研究者として認められ、新しい土地トロントで自分のラボからスタートしたことがついこないだのように思える。カナダに移り住んでもう二十年以上の歳月が流れたいまでも、そう思うのである。

人の一生というのは瞬きのようなものだと古人が言った。全くそうだと思う。そのことを五十代半ばにして気がつく。

若い諸君に伝えたいのは、やはり今を一生懸命生きてほしいということである。若いあなたは、「今だって、一生懸命生きてるよ」「でも人生には自分だけでどうしようもないことがある」と言うかもしれない。

私が言いたいのは、もし自分の希望とか夢があるならば、それを捨てたり見放したりせず、真剣に向かい合ってみて、道を探してほしいのである。自分で一生懸命考えて。それを目指して全速力で突進することができれば、結果はどうであれ、人生を悔やむことはない。過程が大切だと思う。あっという間のことなのだから、思い切ってやってみるのがいい。

そのことを強く思うので、今まだ学生であるあなたや、社会に出てまだ間もないあなたに、そのことを伝えたいのである。たとえ、今乗っているレールから外れても、そうすることが夢をかなえる一歩だと信じる心があれば、迷うことはないと私は思う。

また一人、私の先輩が停年を迎え、現役を退こうとされている。多くの若者が参加していたK先生の記念祝賀パーティーに出席して、そう感じたのである。


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