goo blog サービス終了のお知らせ 

カナダ・エクスプレス

多倫多(トロント)在住の癌の基礎研究を専門にする科学者の自由時間ブログです。

Aarhus in Denmark

2012年06月30日 | 旅の徒然
6月17日から20日まで、デンマークのAarhus(アルフス)という所に行ってきました。Aarhus大学であったシンポジウムに招待され、セミナーをしました。

行くまでは全く知らなかったのですが、デンマークではコペンハーゲンに次いで大きな街でした。とはいっても、高層ビルが立ち並ぶわけでもなく、昔からのヨーロッパの町並みをきれいに残した、素敵な街でした。もちろん、それは第二次世界大戦後に復興されたものですが。

街を歩くと、本当に昔の暮らしが見えてきます。特にOld Townと呼ばれる界隈は野外博物館のようになっていて、古い建物がよく保存されていました。水があり、きれいな所です。

緑色の建物はぶらりと入った街角のレストランです。いい思い出になりました。




Great Wall of China

2011年07月21日 | 旅の徒然
学会がアレンジしてくれた半日ツアーで、万里の長城(Great Wall of China)へ行ってきました。

百聞は一見にしかず。6000キロメートル以上にもおよび城壁。こんなものを紀元前によく作ったものです。中国文明すごし。

あいにく雨模様でしたが、いいハイキングになりました。1時間ほど城壁の上を歩きました。

中国文明の圧倒的なスケールの大きさに感銘を受けました。

そして稲作文化が長い歳月をかけて生み出した膨大な人口。この国をどうやってまとめていくか?グローバル化と近代化が進む中、この国の大きな政治課題です。

それでは帰国です。

シカゴ・オハラ空港

2011年06月29日 | 旅の徒然
日曜からウィスコンシン州マディソンのウイスコンシン大学であったシンポジウムに行ってきました。そして昨夜帰宅。

トロントからシカゴ経由で飛んだのですが、シカゴからマディソン行きの飛行機が2時間遅れでようやく搭乗、滑走路近くまで行ってしばらくすると、機材の点検のためゲートに引き返すとの機長からのアナウンスメントが入り、もうこれでその日の会議には出られないことが決定。

しばらくゲートで航空会社の担当者とやり取りをしたのですが、どうもその便が飛ぶ可能性はなさそうだったので、乗り合わせた知り合い3人(皆会議の出席者)と一緒に、急遽レンタカーを予約し、150マイルをドライブしました。約3時間弱でマディソン到着。ホテルにチェックインしたのは夜11時ごろでした。予定より6時間遅れの到着です。

とにかくシカゴ・オハラ空港は混雑しています。ターミナルの中だけじゃなくて、滑走路も。飛行機がゲートから離れても、飛び立つまでにはかなり時間がかかります。帰りのマディソンからシカゴ便は定刻に離陸して、約30分ほどの飛行の後着陸。着陸してからゲートが開くまでに40分以上かかりました。ゲートが一杯で、飛行機はエプロンで立ち往生していました。

シカゴ空港でこういうことになるのは初めてではありません。特に雪の季節には、この空港はまったくあてになりません。今後はシカゴ経由を敬遠しようと思います。空港で待たされるのは、大変疲れます。

ピーナッツアレルギー

2011年06月08日 | 旅の徒然
昨日から一泊でモントリオールに出張していました。帰りの飛行機の中で面白いアナウンスメントがありましたので、紹介します。

乗客が全員席に着き、飛行機のドアが閉じたころのことだったと思います。こういうアナウンスメントが聞こえてきました(趣旨を日本語訳で)。

「お客様の中に、ピーナッツアレルギーの方がおられます。したがって、このフライトでは、乗客の皆さん全員にナッツのスナックをお配りできません。悪しからず、ご了承ください。」

私も何回も飛行機に乗っていますが、こういうアナウンスメントは初めてです。

乗客の皆さんがどういう反応をしたと思いますか?

1)誰かが「冗談じゃない!一人のために、何で俺たちが全員ナッツを食べられないんだよ?!」といった。そして拍手。
2)ただ、ため息。。。
3)あちこちで笑い声。

実は、このどれでもありませんでした。皆さん、大変冷静で、何の愚痴も、ため息もなく、笑い声さえ聞こえてきませんでした。

一時間ちょっとの短いフライトだったこともあるかもしれません。おとなしいカナダ人が大半だったこともあるかもしれません。アメリカ国内のフライトだったら、どうだったか分かりません。地域にもよりますが、ブーイングだったかも?

私が思ったのは、「これがカナダ流の『思いやり』なのかもしれないな」、ということです。こと、健康とか命、そして倫理の問題になると、カナダやアメリカの人々は大変正義感あふれるものがあります。日本人の「思いやり」とは、何か違うのです。他のところでは、まったく個人主義第一で、日本的な譲り合うこころという意味の「思いやり」感覚は存在しないのも同然です。しかしながら、こと、倫理のこと、正義のこと、そして人(もしくは動物)の健康や命にかかわることとなると、正義感満点になるのです。

日本では、ピーナッツアレルギーの人がそもそもフライトアテンダントに、「私はピーナッツアレルギーだから、このフライトではだれもナッツを食べないように言ってちょうだい。」みたいなことを要求することは私には考えられません。その方が遠慮して、我慢してしまうのではないでしょうか?もしくは、飛行機にまったく乗らない。それが、日本的な「思いやり」のように思われます。

まあ、今回のことはよっぽど重症のアレルギーの方だったのだとは思います。乗客全員、その人のことを思って、ナッツを我慢しました。私も、ジンジャエールだけで我慢しました。本当はナッツが食べたかったけれど。。。

風まだ寒し

2011年03月08日 | 旅の徒然
学会出張で、アルバータ州のバンフに来ています。ここBanffは日本ではよく知られたリゾート地ですが、ここにBanff Centreという芸術村とコンファランスセンターをかねた施設があり、そこに滞在しています。

ここは何回も来ていますが、数年前に施設を大幅に増築して、すばらしい眺めのダイニングルームとプールを備えたジムが完成して、また魅力的なセンターになりました。

学会は朝8時半から始まって正午で午前のセッションは終わり、お昼からはポスターセッションですので、自由時間を作ることができます。そして夕食の後、7時から10時までまたセッションがあります。

今日はお昼を食べてから、バンフのダウンタウンからバンフスプリングホテルのあたりを散歩してきました。最初は風が少し冷たかったのですが、しばらく歩くと、しっかりと汗をかいて、気持ちのいい運動になりました。さて、もうすぐ夜のセッションが始まります。

最後になりましたが、3月6日でこのブログを始めて丸6年になりました。見てくださっている方々、本当にありがとうございます。これからもよろしお願いします。

モンタナより

2011年01月12日 | 旅の徒然
今週は、Keystone SymposiumでモンタナのBig Skyというスキーリゾートに来ています。

講演も今朝無事終了したので、ブログを書いています。昨日は快晴で素晴らしいスキー日和でしたが、今日は曇っています。スキーはやめておこう。。

今回の会議には日本からの参加者が以前にくらべて激減して、ちょっと残念でした。
コンフェランスが多すぎるのも一つですが、科学予算の削減等の問題が反映しているのかなと、ちょっと危惧しております。

こういう国際会議に日本の若い世代の参加者が増え、また発表者が日本から続出する日がくるのを大いに期待しています。

さあ、昼は5時までフリータイムです。しばらく散歩に出かけることにします。歩いていればそんなに寒いことはありません。5-6km歩いてから、軽い昼食をとることにします。そのあとまら歩きます。
そして、明日帰宅します。

写真はiPodでの撮影です。ピントがちょっと甘いのですが、Big Skyの雰囲気は感じられます。小さくてごめんなさい。

5年ぶりのホノルル

2010年12月20日 | 旅の徒然
PACIFICHEMという環太平洋化学会の学会が5年おきにホノルルで開催されるのですが、今年がその年に当たり、私も5年ぶりにホノルルにやってきました。

ワイキキのヒルトンハワイアン・ビレッジが恒例の宿で、今回もそこに泊まっています。3日間続いた我々のシンポジウムも明日で閉幕ですが、朝8時から夕方4時半までびっしり会議で、いまのところビーチでゆっくりする暇もありません。と思っていたら、明日帰国です。

今日は一日雨が続いていました。こんなことはこれまで初めてです。コンベンションセンターに一日いるので我々にはあまり影響はないのですが、やはりハワイらしい青空のほうがいいですね。

トロントとは時差が―5時間あるので、朝早く目が覚めます。それで毎朝6時ごろ30-40分ほど散歩をしてます。一日中座っているので、これをしないとどうも身体がなまってしまってよくありません。できれば30分ほど泳ぎたいのですが、今のところ時間を見つけることができません。明日の飛行機は夜9時ごろなので、出発前になんとか一度ビーチにでたいところです。天気が気になりますが。。。



ソウルにやって来ました

2010年10月19日 | 旅の徒然
今週は韓国の薬学会に呼ばれて、今ソウルにいます。

韓国にはたくさん友人がいます。ソウル大学のBL先生、延世(ヨンセイ)大学のWL先生。皆いいかたがたばかりです。今日はヨンセイでシンポジウムがあります。その準備であまり長くBlogを書けませんが、近々写真をアップしたいと思っています。

当地でも紅葉が少しずつ始まろうとしています。宿泊しているソウル大学のゲストハウスの周りは山に囲まれているので、紅葉を眺めながらの早朝の散歩はとても気持ちがいいです。時差ぼけに感謝?!


ワルシャワの町

2010年09月09日 | 旅の徒然
英語にされた国や町の名前で、これほど嫌悪感を覚える名前も他にありません。ポーランド語では、Warszsawa(ワルシャワ)というのですが、英語名はzと最後のaが除かれて、Warsaw(ウォーソウ)となっていて、「戦争を見た(町)」というように私には響いてしまいます。

ポーランド人の科学者に、私はワルシャワのほうが好きだというと、とても喜んでくれました。ポーランドの人々は複雑な思いで、英語名を使っているのではないかと思われます。学会のポスターにもWarsawと印刷されています。

ワルシャワの戦争の被害は予想以上でした。前回書いた古い町並みという場所も、実は戦後に復元されたもので、この街は完璧にすべてを失ったとのことです。もしかしたら広島や長崎以上の戦禍だったのかも知れません。ドイツ軍の侵略によって、町が完全に崩壊したそうです。

そこからの復興を考えながら、今このワルシャワの町を見つめなおすと、本当に感慨深きものがありますし、人々の努力が伝わってきます。私の会ったポーランド人一人ひとりの顔の表情に、その苦悩が刻み込まれているように思います。そして、戦後長い間共産国家であり続け、つい最近自由主義への移行したわけですから、人々の心の中には複雑な思いが感じられますし、将来への希望と不安が見えてきます。

それにしても、ポーランドの科学者は皆いい人ばかりでした。人と人が一対一で向かい合うとき、そして言葉を交わし、心に触れ合うと、そこには友情が生まれます。そういう人と人のつながりでこの世界が作られれば、どんなに素晴らしいかと思うのは私だけでしょうか?

人類にとって平和が一番の宝です。そのことを強く感じさせてくれた、今回の旅でした。

初めてのポーランド

2010年09月06日 | 旅の徒然
オーストラリアから帰宅して、あわただしく一週間が過ぎ、そしてまた出張です。

今週はEuropean Calcium Societyの学会でポーランドのワルシャワに来ています。英語では、Warsaw(ウォーソー)というような発音をしますが、ワルシャワのほうが響きがいいですね。ポーランド人はどう発音するのか、聞いてみます。

ワルシャワの町の大部分は第二次世界大戦で破壊されたのでしょう。ホテルから見る町は「のっぺらぼう」です。戦争の傷跡を感じざるを得ません。しかし、駅前のにぎやかなところは、アメリカのモールを思わせるショッピング街があり、そこだけは近代的です。ただ、少し歩くと街はまだまだ貧しさを感じさせます。

町の一角には、古い町並みが残ったところがあり(Stare Miasto)、そこだけは中世ヨーロッパの素晴らしい建物が残っています。ヨーロッパの古い町並みは、歴史を感じさせる石畳やぎっしりと隣接する建物がそれぞれ個性を持っていて、見飽きませんし散策するのがとても楽しいものです。ワルシャワの町はおそらく戦前はどこへ行っても、こんなきれいな町だったのでしょう。

夕方から会議が始まります。私の講演は明日。そろそろ準備を始めないとなりません。


ICMRBS閉会

2010年08月27日 | 旅の徒然
オーストラリアのCairnsで行われていたICMRBS(International Conference on Magnetic Resonance in Biological Systems)が閉会しました。5日間びっしりのスケジュールでしたが、サイエンティフィックに収穫のあったいい会議でした。

いい刺激を得て、新しいアイデアが浮かんで、ラボに帰ってそれを実行に移す。各地で開催される学会に出て得られるものはお金では買えないものがあります。

それはサイエンスだけでなくて、フレンドシップにも言えます。新しい友達ができたり、前から知っている人でも、一緒に時間をすごすだけで、さらにお互いによく知り合えることができたりします。そういうフレンドシップを持てることがとてもうれしいと、歳を重ねるごとに感じます。これもお金では買えない貴重なものです。

この学会は2年おきにあります。2年に一回しか会えない友人もいます。でも再会すると、元のように、またそれ以上に距離が近くなるように思えます。歳を重ねるということはそういうことなのでしょう。

さあ、また長い飛行機の旅が残っています。いい学会でした。

オーストラリア・ケアンズに着きました

2010年08月22日 | 旅の徒然
実に長い空の旅でした。学会のためにオーストラリアのケアンズ(Cairns)に到着しました。

トロントからバンクーバーを経由して、まずシドニーに飛びました。何とこれだけで全飛行距離約9,700マイルです。トロントから成田が6400マイル程度ですから、その飛行距離にびっくりします。時間にして、20時間ほど飛行機に乗っていました。

そして、それでまだ空の旅は終わっていません。シドニーから北へ向かって約3時間ほど飛んで、ようやくケアンズに降り立ちました。

そこは南国の避暑地でした。南半球ですので季節的には冬から春になる頃ですが、ここは真夏の太陽がさんさんと照りつけています。

飛行機に長時間座っていたので、身体か硬直状態です。学会のオープニングセレモニーが始まる前に早速一泳ぎしました。青空のもと、空気も乾燥しているので、爽快でした。さて、これから仕事開始です。


社会現象について

2010年06月15日 | 旅の徒然
先日、自宅近くの私が通っているジムでのできごとのことを書きました。今度は日本のスポーツジムの話です。

今札幌で泊まっているホテルにプールがないので、近所にスイミングプールがないかフロントに問い合わせると、「コナミ」という一般のスポーツジムを紹介されました。ホテルから歩いて10分以内とのこと、早速行ってきました。

まず驚いたこと。健康管理に熱中する日本の老若男女の姿。そして、その数の多さ。私の通っているジムより、10倍は込み合っています。行った時間は午後4時ごろでしたが、退職されている年配の方の数が多いのに驚きました。

友人のI教授の話ですと、ここは北大の教職員組合と提携しているので、特に大学関係者が多いとか。なるほど、大学を定年になったような学者風の紳士がたくさんいらっしゃいました。夫婦連れも多く見かけましたし、女性も多い。

知人の話ですと、現役の教授も同僚に何か相談事があったりすると、コナミに行ってサウナにでも入りながら打ち合わせを行うというような、話も聞きました。コミュニケーションの場でもあるのですね。

私が札幌に住んでいた二十数年前には考えもつかなかった社会現象です。社会の高齢化、そして人々の健康に関する考え方が大きく変化してきています。

日本人がアメリカで見るような巨大肥満化を起こすことは思いませんが、日本の社会が豊かになり食料があまりにも氾濫していて、明らかに方向としては同じ方向に進んでいてと言わざるを得ません。そして、スポーツジムの繁盛があるのでしょう。

私が日本で初めて行った一般のスポーツジム。その中で垣間見た光景の中に、現在の日本の社会現象を見たような気がしました。

時差ぼけについて

2010年06月15日 | 旅の徒然
へしこさんから、時差ぼけ解消法について質問を受けました。

ずーっと以前に、このことについて書いた記憶があったことを思い出しました。それは、2005年3月15日の記事でして、もう5年も前に書いたものだったにですね。

読み返してみると、いまも同じようなことに心がけています。つまり、できるだけ現地の時間に合わせるために、夜はマイルドな睡眠促進剤(Nytol)を服用することもあります。しかし、それを飲んでも早朝目が覚めます。実は今この記事を書いているのも午前4時です。

日本に来ると夕刻必ず眠気が襲います。そのときはできるだけ太陽の光を浴びたり、できれば運動をするように心がけています。実際は、ついて直ぐ一日会議であることが多いので、暗いコンフェランスルームで長時間座っています。これが良くありません。

そして、不規則な食事。これもだめです。

最近、飛行機の機内販売で、ジェットラグのための薬(実際はハーブの一種?)を売っています。あれはまだ試したことはありませんが、どんなものでしょうか?メラトニンと同じく、プラシボー効果のために効くぐらいのものではないかと疑心暗鬼でいます。経験のある方は教えてください。