少し前の作業ですが、FE92だったかな?…キャンターの作業です…
DPFの堆積モニターが満タンなのに再生スイッチを押しても再生されない…との事で入庫。
実際に車両を確認すると、確かに堆積モニターは満タンで、警告ランプが点いてます…
診断機でコードを確認してみると…
でしょうね…笑
言われなくても分かります…
だって堆積モニター満タンなんだから…笑
で、問題のスイッチを押しても再生が始まらないという症状は…
ただ単に水温が低いから再生禁止制御が働いていただけでした。
完全暖機後にスイッチを押すと普通に再生が始まりました…
ふそうさんだけじゃなくUDさんなんかもそうなんですが、DPFの再生は暖機後じゃないと出来ない設定があります…
60℃か70℃だったかは忘れましたがそれ以下の水温ではどれだけスイッチを押しても再生は出来ません…
これは仮に診断機を接続しての強制再生でも同じです。
それを故障だ‼︎…と勘違いをする事はよくある話ですが決して異常ではないので注意が必要です…
再生要求があるのにボタンを押しても再生が始まらない時は一度、水温を通常温度まで上げてからボタンを押してみてください。
で、再生中の温度変化を確認…
最終的に600℃を超え…
再生も終了。
コレも診断機を繋いで強制再生のボタンを押し、終わるまで待つだけなら誰でも出来る話で…
大事なのは再生中の排ガス温度など各部の温度変化や再生にかかる時間などの確認…
その状態によって正常なのか異常なのかを判断する事…
更には現車の状態から今後起こり得るトラブルまで予測しておく事…
そこまでやってこその強制再生だと思います。
で、最後に故障コードも確認…
これにて完了。
それからキャンター繋がりで以前メッセージから『4P10にはブローバイフィルターは付いてるんですか?』また『交換は可能なんでしょうか?』という質問を頂いたんですが…
ちょっと機会があったので作業の様子を…
4P10にもブローバイフィルターは付いてますが以前の4Mのように、明らかに"ここにフィルター入ってまっせ"というケースはありません。
その為、付いて無いと勘違いする方もおられるのかもしれませんが…
4P10のブローバイフィルターはフロントケースにビルトインされています。
ココ…
カバーを外すと…
中にフィルターが組まれてます。
サプライポンプ駆動軸を利用した遠心分離式のフィルターで…
遠心力でブローバイガス中の油分を分離します。
いわゆるセパレーターですね…
メーカーの名称はエアフィルターとなってますが…
スナップリングを外しフィルターを抜きます…
更にはカバーにオイルシールがあるのでそちらも交換…
新品のオイルシール…
シールを入れて…
フィルターもセットします…
カバーも取り付けて完成…
位置的に分かりづらい所に付いている為、ブローバイフィルターが付いて無いエンジンだと思う方も少なくないかもしれませんが…
このエンジンでも定期的に交換する必要があります。
まあブローバイガスのセパレーターに関しては一部メーカーではメンテナンスフリーのタイプがあるのも事実ですが、フィルターはブローバイガスという特性上交換出来るならしておいた方が絶対にいいですね。
昨今のトレンドとなっているダウンサイジングターボとなれば尚更です…
お次はFR1プロフィア …
発進時にESスタートが解除されない時がある…との症状。
ダイアグモニターによる自己診断では故障コードは無し。
トラブルシュートの結果、ESスタートバルブのソレノイドの不調だろうという事でソレノイドの交換とバルブのオーバーホール。
ESスタートバルブを取り外し…
バルブを分解して洗浄と点検…
Oリングやシート、ソレノイドを交換して組み付け…
で、車両に取り付け…
交換した部品…
後はダイアグモニターにて初期設定を行い完了。
その辺の内容はいつか書いた記事とカブるので割愛させて頂きます…笑
さて今年も残すところあと僅かですねぇ…
この記事を書いてる今現在はほぼ現場の実務からは離れています…
片付けや納車引取や挨拶まわりなど…
その辺の話は長くなりそうなので近況は追って記事にする事にします…笑
小生が使っているプロフィアも、DPF(マフラー一体)が目詰まりして二度交換しました
容量の問題も有るのでしょうがハード(使い方)の研究もして開発して欲しいものです
今年もあと少しとなりましたね。
DPFはホント困ります。
ふそうFU・FSやFKなどは簡単に清掃できますが、日野E13CのFW1などは外すだけでも時間がかかり面倒で・・・
診断機ですが、私はTPM-Rを使っていますがタイタンなどは対応していないんですよね。
2トンクラスだとDPRの項目すら辿り着けません。
強制どころか差圧も見れない状態です。
他の診断機だと小型トラックも対応しているんでしょうか。
年末はかなり寒くなるみたいなので、体を壊さないようお気をつけくださいね!
確かにDPF再生の制御はメーカー毎に異なる部分が多いですからね…
ユーザーさんから考えたら全部同じにして欲しいというのはごもっともな意見だと思います。
ただ、ややこしいのは制御方法によっては各メーカーで特許を取ってしまってる事もあって、そうなると同じ制御方法は他のメーカーは使えなくなったりする事もあります…
各メーカーさんは膨大な費用をかけて開発してる事もあってか、自分達の方法が1番だ…と思ってるでしょうからね…笑
そういう大人の事情が絡んでくるとユーザーにとっては不利益となる事も少なくないかもしれませ…(^_^;)
まあもっとも企業の技術競争は我々が思ってる以上にシビアなものなんでしょうけど…笑
4P10のブローバイフィルター、そんなとこにあったんですね。
N04Cはケースの中は空っぽだった気がします。入れ忘れかなとか思ったけど最初から?
また、4JJ1にもついてますか?
あとブローバイフィルターとPCVフィルターって違うんですか?
ウチでもDPFのトラブルは絶えませんね…
それにDPFが採用されてから既に10年以上が経つというのに、いまだに『コレ何のランプだ⁇』と聞いてくる運転手さんもいますし…笑
タイタンですか…
恐らくOEMじゃないタイプですよね…
私も繋いだ事は無いので確実な事は言えませんがG-SCAN辺りは対応してそうな気もしますが…
今年もあと僅かなのでお互いに気を抜かず体調には気をつけて頑張りましょう…^ ^
配管の接続先を見ればブローバイのホースというのは分かりますが、中にフィルターが入っているかどうかは調べないと分からないですよね…笑
日野さんなんかだとケースだけ付いてて中身入って無いというタイプは多いです。
恐らくケース内の形状を工夫してフィルター無しでもガスと油分の分離が可能と判断したんだろうと思いますが…
フィルターに関しては定期的に交換しないとリスクになるのでその方式も納得は出来ますが、最近の日野さんはフィルターが付いているのでやっぱりフィルターレスでは不十分だったのかな?と予想してます。笑
ブローバイガスとはご存知の通り、シリンダーからクランクケースに抜ける生ガスの事で…
PCV(positive crankcase ventilation)はそのガスを再吸気させる為の機構、いわゆるブローバイガス還元装置の事です。
ブローバイフィルターはガスをろ過する為のフィルターでそれがPCV経路に設けられている訳です。
つまり…
メーカーや人によって呼び名が違うだけで同じものです…笑
とりあえず一区切り…といった感じです。笑
事故や怪我もなく1年仕事が出来ました…
来年は色んな意味で大変になると思いますが、安全第一、品質第一で頑張りたいと思います…笑
三菱ふそうのDPFにはまあ悩まされてます。
基本的に佐◯急◯や黒いネコさんのようなストップ&ゴー多発な運転でDPF再生で足止め(うちの会社でこのシステムを理解してる運転手が皆無)喰らう事しょっちゅう…
やっとつきあい方がわかり始めた(ような気がする)今日この頃。
ゲージが四本来たらヒヤヒヤしてます…いつ強制再生予告(オレンジランプ早い点滅)が来るかと…
それはさておき、新天地での活動は切り替えが大変だと思います。
ご健勝を。
そして、ご安全に。
どこのメーカーでもDPFとの付き合い方には困っているお客様が大勢いるのが現状ですよね…(^_^;)
運行状況によってはDPFにとって悪循環となる場合もありますから…
整備の視点から出来る事はDPFなどの環境対策機構に対して正しい知識とメンテナンスを提供する事だと思ってます。
DPFトラブルも嫌と言うほど見てきましたから、お客様が頭を抱えるのは痛い程分かります…(^_^;)
身体のお気遣いありがとうございます。
身体が資本なのはどんな仕事も変わりはないですからね…
精神的にも肉体的にも健康1番で頑張りたいと思います。