あっという間にゴールデンウィークですねぇ…
世間は9連休でしょうか…
ウチは1、2日は仕事なので中途半端な連休です…
連休前のバタバタ時に中古車屋さんから急遽修理依頼で入庫したCYL51ギガ…
もともとは下取り車両で次の買い手が決まっていたものの、オイル漏れに厳しい荷主さんの仕事を主体とする運送会社だったらしく、『オイル漏れを直さないと使えない…』と半ばクレーム扱いで修理する事になったみたいです。
どうやらミッションオイルが漏れてるらしくクレームで修理するので最低限の交換部品で修理して欲しいとの事。
車両を実際に調べるとクラッチブースターからもクラッチオイルが漏れており、ミッションの方はハウジングの取り付けボルトから漏れてました…
交換部品は最低限でお願い…との依頼なので作業と平行して交換部品の選定をしながら作業を進めます。
まずはミッションを降ろします…
ミッションはMJX12smoother-G
降ろす前はあんなとこから漏れるのか⁉︎…と半信半疑だったハウジング取り付けボルトを見てみると、どうやら本当にここから漏れてるようです…
恐らくハウジングのフランジ部のシールが劣化してボルト穴に抜けてきてるのかな…
いすゞ製ミッションはボンドでは無くフランジシール剤を使用してます。
フランジシール剤はシール性能は高いもののシールする面の面精度が高くないといけませんし、ボンドに比べ硬化後の柔軟性は殆どありません…
まあ、走行距離も90万キロ走っているのでフランジシール剤も劣化するって事でしょう…
安易な考えならボルトの穴にボンドでも詰めとけ…って話になるんでしょうが、それでは根本的な解決にはなりません。
本来ならハウジングを外して修理するのがベストです。
実際、依頼主さんは外からボンドで止めれないかな…なんてお願いされましたがそこはキチンと説明して理解してもらいました。
安く抑えたいのは分かりますが、その場凌ぎの修理で済ませ車を返した後に再発…なんて事になったらそれこそ信用を失いかねないですよ…
今回はオイル漏れ修理が本題でそれ以外の部分は依頼主さんの意向もあって使える物は極力再使用していきます…
なので当然、オイル漏れ修理以外の保証はありませんが了承済みです。
クラッチも点検だけして再度組み付け…
残量はまだ大丈夫そうでした…
ミッションのハウジングをバラす為に補機類を取り外していきます…
スムーサーなので補機がたくさん…
クラッチブースターを外し…
GSUに…
マグネットバルブやら…
取り回しのややこしい配線やホース類も外して単体になったミッション…
ミッション自体は普通のM/Tとなんら変わりはありませんが…
クラッチの断切からセレクト、シフト作業をコンピュータが自動で行うのでセンサーやアクチュエータが多いです…
単体になったらミッションを立ててケースの分解に入ります。
アウトプットフランジ、レンジチェンジケースなどを取り外していきます。
で、リヤケースとアウトプットシャフトASSYを外します…
更にリテーナやサンギヤを抜き…
メインケースを天井クレーンで吊り上げて外します。
問題のボルト穴を見てみると中にオイルが溜まってます…
漏れてない他の穴はこんな感じ。
メインケースが外れてる間にメインシャフトとカウンターシャフトのリヤベアリングは抜いておきます…
あとは外れた部品の洗浄と当たり面の研磨。
各面をオイルストーンでキレイに磨きます…
洗浄と研磨が終わったらサッサと組み付けて…
ウチはフランジシール剤は使わず通常の液体ガスケットで組み付けていきます。
ベアリングを入れ…オイルノズルは再使用不可なので新品に交換…
アウトプットシャフトASSYも…
カバーも取り付け。
リヤシールは新品に交換します…
で、アウトプットフランジを取り付けたら…
クレーンとチェーンブロックで横置きにします。
ここからインターロック機構や各スイッチ、配線配管などの補機類を取り付けていきます…
ちなみに整備書のディテント関係の記載が間違ってるんですよね…
コレ…
赤丸の場所に…
13.5mmのディテントボールを入れるって書いてありますが…
入りません…
入れるはずの13.5mmのボールがもう無かったので、一瞬間違えたか⁉︎…とヒヤッとしましたが物理的に入りませんので…笑
入るのは13.5mmじゃなくて11.1mmですね…
どんどん補機類を取り付けていきます…
GSUも取り付けて…
このややこしい配線や配管類…
頭の中は『ややこしや〜』です。
適当にまとめて…
今回はクラッチブースターも交換するのでリビルトを取り付けて…
ガタのあったロッドとストロークセンサも交換。
これにてトランスミッション単体での作業は完了です…
何とか連休前までにキリの良い所まで作業が進み一安心。
これで気がかり無く休めます…笑
後は休み明けミッションを載せる作業に入ります…
世間は9連休でしょうか…
ウチは1、2日は仕事なので中途半端な連休です…
連休前のバタバタ時に中古車屋さんから急遽修理依頼で入庫したCYL51ギガ…
もともとは下取り車両で次の買い手が決まっていたものの、オイル漏れに厳しい荷主さんの仕事を主体とする運送会社だったらしく、『オイル漏れを直さないと使えない…』と半ばクレーム扱いで修理する事になったみたいです。
どうやらミッションオイルが漏れてるらしくクレームで修理するので最低限の交換部品で修理して欲しいとの事。
車両を実際に調べるとクラッチブースターからもクラッチオイルが漏れており、ミッションの方はハウジングの取り付けボルトから漏れてました…
交換部品は最低限でお願い…との依頼なので作業と平行して交換部品の選定をしながら作業を進めます。
まずはミッションを降ろします…
ミッションはMJX12smoother-G
降ろす前はあんなとこから漏れるのか⁉︎…と半信半疑だったハウジング取り付けボルトを見てみると、どうやら本当にここから漏れてるようです…
恐らくハウジングのフランジ部のシールが劣化してボルト穴に抜けてきてるのかな…
いすゞ製ミッションはボンドでは無くフランジシール剤を使用してます。
フランジシール剤はシール性能は高いもののシールする面の面精度が高くないといけませんし、ボンドに比べ硬化後の柔軟性は殆どありません…
まあ、走行距離も90万キロ走っているのでフランジシール剤も劣化するって事でしょう…
安易な考えならボルトの穴にボンドでも詰めとけ…って話になるんでしょうが、それでは根本的な解決にはなりません。
本来ならハウジングを外して修理するのがベストです。
実際、依頼主さんは外からボンドで止めれないかな…なんてお願いされましたがそこはキチンと説明して理解してもらいました。
安く抑えたいのは分かりますが、その場凌ぎの修理で済ませ車を返した後に再発…なんて事になったらそれこそ信用を失いかねないですよ…
今回はオイル漏れ修理が本題でそれ以外の部分は依頼主さんの意向もあって使える物は極力再使用していきます…
なので当然、オイル漏れ修理以外の保証はありませんが了承済みです。
クラッチも点検だけして再度組み付け…
残量はまだ大丈夫そうでした…
ミッションのハウジングをバラす為に補機類を取り外していきます…
スムーサーなので補機がたくさん…
クラッチブースターを外し…
GSUに…
マグネットバルブやら…
取り回しのややこしい配線やホース類も外して単体になったミッション…
ミッション自体は普通のM/Tとなんら変わりはありませんが…
クラッチの断切からセレクト、シフト作業をコンピュータが自動で行うのでセンサーやアクチュエータが多いです…
単体になったらミッションを立ててケースの分解に入ります。
アウトプットフランジ、レンジチェンジケースなどを取り外していきます。
で、リヤケースとアウトプットシャフトASSYを外します…
更にリテーナやサンギヤを抜き…
メインケースを天井クレーンで吊り上げて外します。
問題のボルト穴を見てみると中にオイルが溜まってます…
漏れてない他の穴はこんな感じ。
メインケースが外れてる間にメインシャフトとカウンターシャフトのリヤベアリングは抜いておきます…
あとは外れた部品の洗浄と当たり面の研磨。
各面をオイルストーンでキレイに磨きます…
洗浄と研磨が終わったらサッサと組み付けて…
ウチはフランジシール剤は使わず通常の液体ガスケットで組み付けていきます。
ベアリングを入れ…オイルノズルは再使用不可なので新品に交換…
アウトプットシャフトASSYも…
カバーも取り付け。
リヤシールは新品に交換します…
で、アウトプットフランジを取り付けたら…
クレーンとチェーンブロックで横置きにします。
ここからインターロック機構や各スイッチ、配線配管などの補機類を取り付けていきます…
ちなみに整備書のディテント関係の記載が間違ってるんですよね…
コレ…
赤丸の場所に…
13.5mmのディテントボールを入れるって書いてありますが…
入りません…
入れるはずの13.5mmのボールがもう無かったので、一瞬間違えたか⁉︎…とヒヤッとしましたが物理的に入りませんので…笑
入るのは13.5mmじゃなくて11.1mmですね…
どんどん補機類を取り付けていきます…
GSUも取り付けて…
このややこしい配線や配管類…
頭の中は『ややこしや〜』です。
適当にまとめて…
今回はクラッチブースターも交換するのでリビルトを取り付けて…
ガタのあったロッドとストロークセンサも交換。
これにてトランスミッション単体での作業は完了です…
何とか連休前までにキリの良い所まで作業が進み一安心。
これで気がかり無く休めます…笑
後は休み明けミッションを載せる作業に入ります…
外気温25℃以上夏場だけの症状で停止状態でのN~2速の切り替え時間が外気温が高くなるほどタイムラグが伸びます。よって坂道では2速~4速にシフトしてもスピードが落ちて止まってしまい2速にもどってしまいます。クラッチもO/Hをしハーネスも全て交換しております。外気温25℃以下ですと8%の坂で10t
積載しても問題なく発進しております。お忙しいときにご回答頂きありがとうございました。技術を伝授することに感銘しております。頑張ってください。
初めまして。
温度によって変速ラグが変わる症状は私の経験ではありませんが、症状を聞く限りクラッチ系統やポジションスイッチ、GSUに問題があるような気がします…
そこに問題がなければ仰るようにミッション内部のシフトロッドの状態を見る必要が出てきます…
ちなみに症状が出ている時は停止状態でのマニュアル変速も時間がかかるのでしょうか⁇
夏場の変速タイムラグで困っております。トラブルの可能性があるようでしたらご教授お願いいたします。
外気温25℃以下ではN~2速レンジ切り替えは1秒で変わるのですが25℃超える夏場はN~2速切り替えは3~5秒かかります。現状チェッカーをかけても異常なしです。坂道で2~3速・4~5速の偶数速~奇数速が変速出来なくなりデーラーでチェッカーを通すとパワー不足の診断がありタービンを交換しましたがそれでも夏場になると坂道発進ができません。
スプリッターバルブ・カウンターシャフトブレーキ等考えられる所は交換しております。
現状は急な坂道でも変速出来問題なしですが夏場がシフト不良になります。走行距離は50万キロ位です。何か可能性があるようでしたらご教授お願いします。
スムーサという事なのでAMTだと思いますが、特定のギヤではなく全体的にギヤ抜けを起こすのであればディテント関係ではないような気もします…
現車がシンクロ式で全段でギヤ鳴りを起こしていればクラッチ系を、シンクロレスならミッション内部含めコントロール系を疑う事になりますが…
まずはミッションオイルを抜いてみて金属粉の有無を調べてみるのがいいと思いますね…
ちょっと前の記事のようですが、興味深く拝見させていただきました。
実は当方が所有しているギガが、シフト位置に関係なくギヤ抜けを頻繁に起こすようになり、ディーラーに入れたのですが、ミッション本体の故障でリビルト交換しかないといわれ困っています。
あなた様の記事を見て思ったのですが、スプリッターディテントスプリング、又はボールの破損でギヤ抜けが起こっているのではないかなどと考えています。
ディーラーがどこまで点検したかはわからないのですが、もし点検してなければここが怪しいのではなどと思っています。
返信コメントをいただけるとありがたいのですが、素人考えですので、ご迷惑でしたら無視してください。
ちなみに、ギヤ抜けが起こるまえからシフトチェンジ時のギヤ鳴りが出ていました。
ウチも昨日キャブバッククレーンのブームがひん曲がった車両が入庫しました…笑
ウチはクレーンの修理はちんぷんかんぷんなので付き合いのある代理店さんにお願いしました…(^_^;)
フランジシール剤は剛性や面精度が確保されてるフランジには適してますが、個人的にはシリコーン系ボンドに比べて耐熱温度が低いイメージがあるし硬化後の柔軟性は無いですからね…
それにフランジシール剤は高価です…笑
ウチはもっぱらロックタイトやピットワーク、スリーボンドなどのシリコーン系のボンドを使う事が殆どですねぇ…^ ^
ウチも今日、2日と仕事でクレーンのブームへし折れ
2台同時に来て見積りの拾い出しを同時にやっている
最中です(^^;
ミッションのあんなトコからオイル漏れですか!?
シール材の劣化によってシール材の断面に隙間が
出来てそこから洩れてしまうのでしょうか。
今後の参考にウチもボンドに変更しよう!
コスト削減…
最近のメーカーは車両の完成段階までのコスト削減しか考えてないです…
その後の修理コストや維持管理コストはまるで考えてないですからね…(^_^;)
しかもコスト削減によって品質が落ち、結果的に修理コストが上がる…なんてケースも多いですからね。
そのしわ寄せがユーザーに行くわけです…
見えない所にこそ品質…
全くの同感です。
最近の人は安くてそれなりに使えれば満足しちゃいますからね…(^_^;)
厳しくも的確に指摘するユーザーが増えないと品質は更に落ちていきますよね…
乗り手になって感じるのは「コスト削減」です
クラッチハウジングの取り付けボルトは6本が基本の所、2本は省略してメクラ栓 液体ガスケットが劣化して来るとオイル漏れ 過去には三菱ふそうの大型のミッションはハウジング取り付けボルトが折れてオイルがディスクを直撃した事も
見えない所にこそ「信頼」が置ける車作りを願いたいものです 今年卸したプロフィアも心配になって来ました
たまにバグ⁉︎でコメントがダブる事がありますので気にしないで下さい^ ^
メカニックにとって商売道具である工具を大切に扱う。
この当たり前の事が出来ていないメカニックは本当に多いですね…
自分の使う工具を大事に扱わない人間がお客様の車を大切に扱うでしょうか…
そんな人間が品質に拘るでしょうか…
どんな仕事でもその人の仕事に対する考え方が普段の姿勢に表れます。
整理整頓を意識する事は何よりその仕事に真面目に取り組んでいる証拠で、そういう人の仕事は必ず結果にも拘る仕事をするので自ずと品質も上がります。
周りにどんな目で見られようがお互い自分の信念を貫きましょう…笑
自作SSTの話はちゃんと覚えてますよ…笑
実は他の複数の方からもメッセージなどで使ってる工具を見せて頂けませんか?…などの要望があるんです(^_^;)
そろそろ書いてみようかなぁ…
(ネタが足りるか心配…笑)
私も整理整頓を心がけ、工具箱には月1でワックスをかけます。かけてるとき回りからは変な目でみられるけどピカピカの工具箱って気持ちがいいですからね。
mikiaxisさんの工具箱&中身の紹介や、以前話した、自作sstなどの記事も期待してます。
たった1本のボルトの為にこれだけの作業をするからこそプロなのです。
入庫した経緯と状況から確実にオイル漏れを止める事が大事だと感じたので、この方法以外の選択肢は私にはありませんでしたね…笑
ウチは滲みはオッケーだけど地面に滴れる程漏れたらアウトという判断ですかね…(^_^;)
トラックの運転手はトラックが…
バスの運転手はバスが…
メカニックは工具が…
黒猫さんの仰る通りで商売道具という意識が低い人間は多いです…
ウチの会社にも工具を大事にしないメカニックはいますから…
私の経験上ですが工具を大事にしない&工具箱が汚いメカニックは大抵仕事が出来ません。笑
たった一本のネジにこれだけの作業ですか?
うちも中型バスが同じように滲み発見、長期離脱できないので、イベント終了後に入庫かな?
工場とよく話しをしますが、最近では給料の元という意識がないですね。