身の程知らずの独り言

音楽的にも文学的にもダメダメな♀が、身の程もわきまえず、好き勝手な戯言(主に、中島みゆきさん)を記しております。

みゆきさんの言葉選び、その15「杏村から」

2014-11-01 14:21:00 | 中島みゆきさん(言葉選び)
年賀状のCMのBGMが、「時代」ですね。

でも今回は、本人ご出演ではなくて残念です。

着物で大掃除のみゆきさんは、可愛かったですね。(^^)

唐突に聞こえる、みゆきさんの歌声にドキッとさせられる今日この頃です。

『♪杏村から 便りがとどく
 きのう おまえの 誕生日だったよと』
(「杏村から」シングル「あした天気になれ」カップリング)

正に、このタイミングという個人的事情からチョイスしました。

(「どこまで、誕生日アピールするんだ!」と、自分で突っ込んどきますので、お許し下さい。(笑))

「杏村から」、シングル「あした天気になれ」のカップリングというか、B面です。

「singles」(disk2)以外のアルバムには、入ってないのでご存知ない方もいらっしゃると思います。

もともとは、研ナオコさんへの提供曲だったようです。

A面の「あした天気になれ」
の突き放すような激しさや絶望感の後に、やさしく包み込んでくれるようなこの曲が、ホッとさせてくれたのを思い出します。

歌声も歌い方も本当に、素直でかわいくて、やさしいんです。

やさしく語りかけられてるようで、心にジンワリ暖かさが広がるような気がします。

私の中では、
「泣きたい夜に」と同じく、ただ優しく頭を撫でて欲しいような気分の時に聴きたくなる曲です。

『♪痛む頭を 赤子のようになぜられている』
(「カーニバルだったね」心守歌)

そして、聴いた後に、
『♪明日は案外 うまく行くだろう
 慣れてしまえば 慣れたなら』
と自分に言い聞かせて、眠りにつける曲ですねぇ。

で、みゆきさんの言葉選びで、私が惹かれるのが、
『♪町のねずみは 霞を食べて 
 夢の端し切れで ねぐらをつくる』

イソップの寓話
「田舎のねずみと町のねずみ」
ですね。

私が読んだイソップ童話では、田舎のねずみが主役で、町のねずみはキザでイヤなヤツとして描かれていました。

また、都会の生活も贅沢だけど、油断ならないものとして、あまりいい印象じゃなかったですね。

wikiで調べたら、この寓話の教訓として、
「幸せは人それぞれで、満足できる形や安心できる場所は異なる」
とあります。

安心できるかどうかは別にして、暮らしていかなければ場所はあります。

そこでなければ、描けない夢も。

そのことを、見事に表した詞だと思います。

『♪忘れ忘れの 夕野原が浮か』び、
『♪慣れてしまえば 慣れたなら』
と自分に言い聞かす、今は"町のねずみ"となったおまえのもとに、故郷から届く誕生祝の便り。

「独りぼっちじゃないよ」、「あなたのことを肯定してくれる人はいるよ」と言われているような気がします。

「誕生」の
『♪わたし いつでもあなたに言う
 生まれてくれて Welcome 』
の原形もしくは、同じ文脈にある曲に思えます。

「誕生」の
ハッキリした肯定とは違う
「杏村から」の
さりげなさが好きですね。

他にも
「瞬きもせず」の
『♪僕は誉める 君のしらぬ君についていくつでも』
などなど。

叱咤激励型のお尻を叩かれるタイプの曲も多いですが、こうした全肯定の曲も特徴的だと思います。

ただの甘っちょロイ人間讃歌ではなく、覚悟と信念を持って人格肯定してくれてる気がします。

だから、みゆきさんを身近な存在だと、同じ側にいてくれるという、幸せな錯覚に浸れるんでしょうね。(笑)

また、造語も多いみゆきさんですが、"町のねずみ"のように、既成の言葉の使い方に、「うまいなぁ」と感心させられることも多いですね。
(何か、素人が偉そうで、スミマセンm(__)m)

そのものズバリ、タイトルとして使ってる
「ごまめの歯ぎしり」
とか。

個人的に好きなのは、
「笑ってよエンジェル」の
『♪さよなら三角また来て四角』
ですね。

続けて、
『♪こんど会う時はなおさら深く』
と、韻をふんだ言葉遊び的なところが、好きです。(^^)

ただ、"町のねずみ"も"ごまめの歯ぎしり"も共通認識が、前提になります。

前に、知恵袋だか何かの、Q&Aで
「時刻表」の
『♪評論家やカウンセラーは米を買う』の
『米を買う』
の意味を教えて下さい、というのを見たことがあって、驚いたものです。

この場合の『米を買う』は、当然『生計を立てる』だと思っていたので、質問自体に驚きました。

更に、
『評論家やカウンセラーは、どこの米がいいかを言いたてる』
みたいなことを書いていた方もいらっしゃったみたいで、心底驚きました。

驚いたついでに、同じくQ& Aで見かけたのが、
「ファイト!」の
『♪ガキのくせにと頬を打たれ 少年たちの眼が年をとる』の
『ガキのくせにと頬を打たれ』が、わからないというものでした。

叩かれた経験や、ましてや叱られた経験もなければ、解りづらいのかもしれませんが、、、(--;)

私も殴られた経験はありませんが、理由もわからず、叱られた経験は、山ほどありますね。

八つ当たりもあれば、自己肯定のために相手を責める人もいます。

正統な理由を見つけられないから、『ガキのくせに』という理由にならない、理由で頬を打たれる理不尽さ。

みゆきさんは、理不尽なものに対して怒りを持たれてますよね。

理不尽さに、決して負けたくない、許したくない、諦めたくない、流されたくない。

だから、闘うものに
『♪ファイト!』と声をかけ、
『♪ふるえながらのぼってゆけ』とお尻をけってくれるんだと思います。

この姿勢も、先に書いた幸せな錯覚を産むんでしょうね。

しかし、時代と共に共通認識だと思っていたものが、変化し理解されなくなっていくのも事実。

まあ、私の認識が必ずしも正しいとは、思いませんがね。

上記Q& A には、ちゃんとした回答が寄せられていました。

なければ、お節介おばさんとして、書き込んでみようと思います。

またまた、長くなってしまい、お時間取らせて、スミマセンm(__)m。

いつもの思い込みと妄想に、お付き合いいただいて、本当にありがとうございます。(^^)

では、また(^-^)

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