身の程知らずの独り言

音楽的にも文学的にもダメダメな♀が、身の程もわきまえず、好き勝手な戯言(主に、中島みゆきさん)を記しております。

「しぶといよ、私は(笑)」(⌒‐⌒)

2015-12-31 17:22:00 | 独り言&みゆきさん
タイトルは、みゆきさんが田家さんとのインタビューで語ったお言葉です。

田家さんは、みゆきさんのインタビュー後の感想に、
「話がズレたなと、彼女も思ったんでしょうね。
それを着るものが違ったと言うところから、パッとそこに落とし込む。
これが、瞬間の言葉のセンスですねぇ」
と感心してました。

しかし私は、タイトルにしたこのお言葉に、瞬間の言葉のセンスを一番感じたんです。

言葉として
「私は、しぶといよ」
と言われると、引っ掛かりがなくて、"そうですか"と流してしまいそうなのに、
「しぶといよ、私は」
と言われると、「しぶといよ」、「私は」の2度引っ掛かかるんですよ。

だから、言葉として印象に残るんだと思うんですね。

インタビュー後の感想は、ある程度考える余地があると思うんですが、会話の中の本当に一瞬の言葉の選び方が見事だなあと思ったんです。

これが、言葉を愛するみゆきさんの感性なんだろうなあと思うんです。

次に、みゆきさん関係でまだ書いてないネットで拾ったあれこれを書いときます。

まず、カラオケ年間ランキングで3位になった、
ジョイサウンドの年代別年間ランキングが発表されました。
30代 6位 「糸」 中島みゆき
40代 1位 「糸」 中島みゆき
50代 1位 「糸」 中島みゆき
50代 11位 「麦の唄」中島みゆき
50代 18位 「時代」 中島みゆき
60代 2位 「糸」 中島みゆき

更に、dTV年間音楽視聴ランキングのカラオケ部門でも、
1位 「糸」 中島みゆき

そして、TOKYO FM 「今年あなたのいちばん心に残った曲」ランキングで、
「男性が選ぶいちばん心に残った曲」
5位 「糸」 中島みゆき
「51歳以上が選ぶいちばん心に残った曲」
2位 「糸」 中島みゆき

やっぱり、「糸」は強いですね。(^^)

そう言えば、今年の紅白は関係ないわ、と思っていたら、徳永英明さんが
「時代」を歌われるんですねぇ。

まあ、去年の大晦日みたいに何となくソワソワして過ごさなくてもいいし、紅白を見ても緊張しないでしょうから気楽に見れるでしょう。

気楽過ぎて、見るの忘れそうだけど、、、f(^_^;

みゆきさんに関しては、ここまでです。

後は、私の個人的な今年の振り返りと言うか、それこそ独り言になります。

なので、興味ない方が大半だと思うので、先に年末のご挨拶をします。

こんな妄想だらけのブログをお読み頂き、ありがとうございました。(^^)

その上、コメントまで頂いて、本当にありがとうございます。

今年、コメントを頂いた
メタルさん、たかさん、Jumさん、景さん、miya さん、Wind Calm さん、akiraさん、Mr. Mさん、ピンクフラミンゴさん、こねずみさん、ふくやぎさん、眠り猫さん、enneagramさん、通りすがりますさん、ゆうりーさん、tsuki さん、Miz さん、m-nom さん、みるくさん
本当に、ありがとうございました。(⌒‐⌒)
(日付順にチェックしたのですが、万が一書き漏らしている方がいらっしゃったら、スミマセンm(__)m)

来年もよろしくお願いいたします。(^^)

皆様、良いお年をお迎え下さい。(^-^)


と、ほとんど終わってるんですけど、、、ここから、独り言をボソボソとf(^_^;

個人的な今年の振り返りです。

今年ほど、ドタバタした年はないので、何となくその覚え書きです。

10月に外壁が突然崩れました。

ただ、前に書いたように人的被害はなかったし、町内会の工務店さんに綺麗に治して頂き、お隣への賠償も済んだので、こころ穏やかに年を越せます。(^^)

しかし、この外壁が一段落した頃、義父が入院しました。

そのバタバタの真っ最中に、伯母が亡くなったり、町内会旅行があったりと、11月はバタバタ走り回っていました。

ただ、幸運なことに「歌縁」の前の週から義父の容態は安定したので、「歌縁」に行くことができました。

しかし、11月の終りに容態が急変して、義父は永眠しました。

通夜、葬儀が一段落した頃、健康診断で引っ掛かった再検査の結果が出ました。

その再検査が乳ガン検診で、結果は黒でした。

不謹慎な言い方をすると、時流に乗ってしまったと言うか、、、f(^_^;

ただ、初期でまだ小さいので手術すれば大丈夫でしょうと言うことで、年内に手術のスケジュールを決めたんです。

その告知日が、12月11日で翌12日にタイトルにした
「しぶといよ、私は」
を聞いたんです。

先に書いたように言葉の選び方が見事だと思ったのも事実ですが、その時の私の気分にドンピシャとマッチしたんですね。

だから、余計に印象深いんだと思います。

ただ、そんな私の気分にマッチするので、みゆきさんが心配なんですね。

このお言葉は、
「組曲(Suite)」のラストの曲、
「LADY JANE 」
の話の時に出ました。

「組曲(Suite)」を聴いてきて、重いのが最後にくると思ったら、軽く終わったという話から、田家さんが、
「こういう風に終わりたいっていうのもあるんでしょうし、みゆきさんの気分はこういう気分だという」
と訊けば、

「終わらないってこともあるしねぇ。
まだちょっと生きてますからね。
しぶといよ、私は(笑)」
と、みゆきさんは答えたんですね。

この
「まだちょっと生きてますからね。
しぶといよ、私は(笑)」
が、気にかかるんですよ。

私の取り越し苦労だと思いますがね、、、f(^_^;

で、その告知された日に、手術前の検査をいくつかしたんです。

その終了後、「即時に出ない検査もあるので、何かあったら月曜に電話します」と担当医から話があったんです。

その月曜日というのが、「一会」の日だったんですよ。

だから、思わず先生に、
「その日に追加検査が入ることもあるんですか?
18時以降は電話出れません、コンサートに行きます」
と。

少し苦笑いぎみに
「追加検査がその日になることは、ありません。
電話は診療時間内にしましから、18時以降にすることはありません。
あくまで何かあったらですから、コンサートのお邪魔をすることはないと思います」
と丁寧にお答え頂きました。

なので、私も電話の心配はしてなかったんです。

それより、今年の年末はいつも以上に予定が入っていたので、そのお断りと調整で土日走り回ってました。

もう、急なことなんで下手に言うとこじれる予定もあったので、ありのままをカミングアウトしてまわったんです。

文句言いかけた人もカミングアウトすると、黙ってくれたのはありがたかったですね。

そんなこんなで、月曜日には仕事の段取りもつけて、早引きしてオリックス劇場へ。

もうすぐ着くぞという頃に、病院から電話が、、、(--;)

即日結果が出なかったCT で、もう1ヶ所見つかったので、追加検査が必要になりましたというもので、追加検査の関係で手術日も来年にズレます、という話だったんです。

年明けって、、、フェスティバルがある、月イチがある、と頭をよぎる、、、(--;)

しかし、幸い(?)な事に、そこは避けた日程でした。

それは、良かったんですが、苦労した調整が、、、(T_T)

本当に、頭が痛くなってきました。

「一会」の記事で、"体調が"と書いていたのは、この頭痛と寝不足だったんです。

「一会」の入場を待つ間、頭の中では
みゆきさんの「負けんもんね」がクルクルまわっていました。

『♪これでもかこれでもかと試すなら試せ試金石』
と。

で、スケジュールが延びたので、セカンドオピニオンを受けることにしたんです。

実を言うと私、軽いものも含めると、10年に一度以上は外科手術を受けてるんです。

なので、今回も外科手術の一種と割り切ってます。

10年前に受けた手術の前にも、一応セカンドオピニオンは考えました。

その時は、検査から別の病院で受け直して、同じ結論だったので心おきなく手術を受けることができたんです。

しかし、今回他の病院で一から検査を受け直すとなると、時間が足りないんですね。

年末だし、単純にマンモグラフィーが苦手っていうのもあるし、、、(--;)

何年か前にマンモグラフィーで、貧血をおこして健診機関に迷惑をかけたことがありまして、以後はエコー検査のみを受けてきました。

今回は、それが幸いしたようです。

追加で受けたマンモグラフィー検査の結果、マンモグラフィーでは見つかりにくかったようなので。

そこまでわかっていて、もう一度やり直すのもなあと思って、乳腺の専門外来がある病院をいくつか検索したら、セカンドオピニオンとしての外来がある乳腺の専門病院がありました。

その病院に問い合わせると、紹介状と検査資料を持参する前提で予約を取れるとのことでした。

告知された病院に、セカンドオピニオンを受けたい旨と、資料と紹介状の依頼をしたところ、即日で担当医が
「用意できました」
と連絡をくれたんです。

丁寧で対応も早くていい先生なんです。

ただ、術式や術後の治療法など、別の目でみた意見もきいてみたかったので。

結論から言うと、やはり全く同じ結論でした。

ただ、このセカンドオピニオンの先生は紹介状を読むだけで、資料写真もほとんど見ず、話の途中で鳴った携帯を躊躇なく取り、飲み会の話を始めるという、ベテランの先生でしたが、、、(--;)

術後の治療法で突っ込んだ質問しても、手術してみないとわからないと答えられて、30分の面接時間が結構余ったんです。

セカンドオピニオン外来は、保険診療外なんで30分で料金設定されてました。

セカンドオピニオン外来について、良くわかっていなかったのが悪いんでしょうが、話が噛み合わないし、ズレるんですね。

検体の持ち帰りを確認してるのに、
「検体の再検査をするなら、予約を取り直して欲しい」
と言われるし、、、(-.-)

みゆきさんみたいに、ズレてるということを上手く伝えることもできずに終わりました。

即日だと時間がかかりますと念を押された紹介状の返事を、
「待ちます」
と、意地悪く待ちながら、「負けんもんね」が頭をクルクル、、、f(^_^;

しかし翌日、返事と検体を担当医に届けると、手術を終えた後にもかかわらず、時間があるからと、CT で見つかった場所のエコーと細胞診をしてくれたんです。

それも、
「細胞診をすると診察料金が発生しますが、いいですか?」
と、わざわざ確認してから。

セカンドオピニオンで、少しムッとしたんですが、担当医に対する信頼が増したので、結果良ければ全て良しですね。(^^)

また、再調整も無事に終わって年末年始を迎えられたんですから、私って運はいいんだなあと思います。

自覚症状もなく、実感もあまりないので、こんな話を書くのもなんなんですが、笑えるくらい連続技で色んなことが起こったので、記録したくて。

それに、今後この話題で書きたくなるかもしれないので。

ほとんど役にはたたないかも知れませんが、何かの情報も書けるかもしれませんしね。

男性の方には、面白くない話ですみませんが、、、f(^_^;

書くのが一番ストレス発散になると言うと、読んで頂いてる方に失礼かも知れませんが、告知されてからいくつか記事を書いたのが精神安定剤になってると思うんですよ。

もしかすると、反対に書きたくなくなるかもしれませんが、、、(-.-)

この先、どうなるかわかりませんが、なるようになるだろうと、いい加減に考えています。

最後まで、いい加減なブログでスミマセンm(__)m。

年末のご挨拶は済ませたので、最後はこの言葉で締めくくらせて下さい。

「しぶといよ、私は(笑)」(⌒‐⌒)
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みゆきさんの言葉選び、その22「誰だってナイフになれる」(問う女)

2015-12-29 18:39:00 | 中島みゆきさん(言葉選び)
『♪誰だってナイフになれる いつだってナイフになれる
誰だってナイフになれる 簡単にナイフになれる』

「夜会VOL.8 問う女」(公演1996、映像盤1997)で歌われた曲です。
(アルバム未収録)

公演で2度(インストゥルメンタル1度含む) 、映像盤ではオープニングにプラス1度流れます。
(公演は観れなかったので、「中島みゆきオフィシャル・データブック」参照してます)

突然、何故
「夜会VOL.8 問う女」?
と思われた方も多いかと思います。

流れからいうと、
「組曲(Suite)」
の残りの曲を好き勝手に妄想するつもりだったのですが、、、f(^_^;

前回の
「霙の音」で相手の女性を攻撃しないのが、みゆきさんの美学のような気がすると書いた後、
「夜会VOL.8 問う女」
のことを思い出したんです。

歌ではない(これも、思いつかないだけで全曲検証してません。間違っていたら、スミマセンm(__)m)かもしれませんが、「夜会」ではあるなあと。

それが、
「夜会VOL.8 問う女」
です。

そして、女性同士が非難しあうのは、男の思い込みだと書いていたのが、小説「問う女」(中島みゆき著 1997.12.10)でした。

(「ナイトキャップ・スペシャル」(「恋文」2003)でも
『♪女の敵は女なんだと 男友達は分析をする
少し違うわ 敵は男でも女でもありうるってだけよ』
って歌ってますね。)

その両方を踏まえての
「問う女」
と思って頂けたら、、、f(^_^;

「夜会VOL.8 問う女」については、
"みゆきさんの声、その36「PAIN」(「問う女」)で少し書きました。

その時に久々に観直し(みなおし)て、いたく感動するとともに、認識を新にしたんです。

小説「問う女」も読み直しました。

で、この記事の原型をその後で書き始めたんですが、上手くまとめられなくて店晒し状態と言うか、店にも出してないからお蔵入りかな?になっていたものです。

少し強引ですが、この機会に
「霙の音」
からの流れということで、蔵出ししようと思います。

流れと言っても、内容は
「霙の音」
とは関係ありません。

私が、みゆきさんに惚れてる一番根底にあるものについての長い妄想になります。

と書きながら、「問う女」から書くとやはり、まとまらないので(2回書き直して考え直しました)、その根底にあるものを先に書きます。

それは、罪の意識、罪の自覚、もっと過激に言うと、加害者の自覚、または加害者となりうる自覚。

そこから、決して目を背けない覚悟を感じるところなんです。

これまた、勝手に感じてるだけなんですけどね。

以下のように、みゆきさんがインタビューで語っていたことがあります。

「言葉はあくまでも道具なんですけど、手に負えない道具なんですねぇ。
まだ小さかったときに、なんか暴言を吐いて、両親に、
『刀で切った傷は薬をつければ治せるけれど、言葉で切った傷は薬では治せないんだよ』って言われまして。
自分は、悪気もなく言ってしまったんだろうけれども、それで人を傷つけることがあるなんて思いもしなかったんで、言葉は気をつけて使わなければいけないんだって、そのときに学習したんですね。」
(婦人公論 2000.1.7 no1052)

似たようなことは、
『言葉が刃になっちゃうことがあるのね。
 ただ、それだけじゃない。
 刃になるだけだったら黙っちゃえばいい。
 でも、それでは言葉がかわいそうなんじゃないかな。』(1993)
『言葉の傷というのは本当に深いの。
 そして私は言葉に対する憧れがすごく強いんですよ。』(1977)
(「中島みゆきスペシャル
もっと みゆきと 深い仲~時代・夜会・そして~」)

無自覚な「言葉の傷」の深さを意識してる人って、どれだけいるでしょう?

少なくても私は、中島みゆきという人に会わなければ、そんなことを深く考えることはなかったと思います。

「悪意・悪心」のある「言葉」だけではなく、無自覚な言葉もまた刃になるということを自覚した上で、なお深く言葉を使おうという意識。

その意識も凄いと思いますが、その前提の言葉を使うことで誰かを傷つけているかもしれないという意識が好きなんです。

免罪符として頻繁に使われる「悪気はない」、「悪意の不在」。

この言葉が苦手です。

今まで生きてきて、全くこの言葉を使わずにきたかと言われると、自信はありませんが好きではありません。

今までブログで散々愚痴ってきて、言えた義理じゃないんですけど、
"被害者面"が嫌いなんです。

理不尽に感じることは、多々あるんですけどね。(笑)

それ以上に、他人を傷つけているんじゃないかなと思っています。

それこそ、全く予期せず放った言葉が相手の心に刺さっていたことが後からわかったりして、、、。

そんな時に、「悪気はなかった」と自分を庇わず、結果だけを受け止めて謝罪できる人間であろうとは思っています。

なんて、立派なことを書いてますが、100%できているとは言えません。

「♪二度とだれかを傷つけたくはない
されど自分が傷つきたくもない
互い違いに心は揺れる』
『♪我が身可愛と心は揺れる』
「風にならないか」(「LOVE OR NOTHING 」 1994)
ですね。

みゆきさんの負の部分から目をそらさない姿勢が、一番好きです。

「♪救われない魂は
傷ついた自分のことじゃなく
救われない魂は
傷つけ返そうとしている自分だ」
「友情」(「臨月」1981)

「一会」で久々に歌われた
「友情」。

私にとって、この曲は一番救われた曲です。

自分の負の部分を見つめる勇気をくれた曲ですね。

そういう、負の自分を見つめる目があるから、女性に優しくなれるんじゃないかなと、思うんです。

自分が傷つくことしか考えられない人は、相手を傷つけずにいられないような気がするので。

前置きが長くなりましたが、この
「誰だってナイフになれる」
もそういう曲だと思うんです。

で、この曲の
『誰だって』
と言う言葉が「問う女」と言う物語の中で、変化している気がして、そこにみゆきさんの言葉選びの見事さを感じたんです。

ここから、
「夜会VOL.8 問う女」と
小説「問う女」のネタバレになります。

(「PAIN」の時は、お断りも入れずいきなりネタバレしてスミマセン。
読み返してあまりの配慮のなさに、唖然としてしまいました。
コソっとお断りを入れました、重ね重ねスミマセンm(__)m))

ネタバレにもなりますし、こここらまた長くなります、スミマセンm(__)m。


まず、
『誰だって』
の変化を解って頂くために、
小説「問う女」を少し紹介します。

この小説は、主人公の綾瀬まりあの学生時代から始まります。

「夜会」に至るまでの彼女の前半生から、「夜会」で描かれたクライマックスまでがより詳細に語られます。

まりあの生活環境を描くことで、彼女の感じ方や考え方が浮き彫りになります。

そして、それが招く悲劇も。

まりあは、転勤族の父に伴い、転校を繰り返しています。

高2の時に転校したクラスで、親切に接してくれたのが、引っ込み思案で、地味な八重でした。

八重は、「聖母マリア様」の"まりあ"だから呼び捨てにできないと、「まりあさん」と呼び、まりあの話をただただ素直に聞いてくれます。

回りへの不満や悪意を口にしても否定も反論もせず、聞いてくれる八重。

そんな八重に次第に苛立ち、エスカレートしていくまりあ。

自分の意地の悪い言動に、嫌悪感を持ちながらも、反論せぬ八重に責任転嫁し、自己正当化をはかる、まりあ。

そんなある日、お節介なクラスメートから、八重が先輩と付き合ってることを知らされます。

公然の秘密、暗黙の了解。

転校生のまりあを疎外する空気。

一方的に裏切られたと、逆上し感情のままに、八重に言葉をぶつける、まりあ。

「あなたの言葉って、ちっとも心から出てなくて、しゃべればしゃべるほど他人を裏切ってる」と。

受験期に突入して不定期になった授業を八重が休みがちになっていることを、八重を避けていた、まりあは気づきません。

新学期、八重が失語症で休学するまでは。

自分が原因かも知れないと思いながらも、八重を傷つけそうな者なら他にいくらでもいると、自身を守ることしか考えられない、まりあ。

読んでる私の頭の中には、
「誰だってナイフになれる」
が流れてきたんです。

この時の
「誰だってナイフになれる」は、
"私だけが悪いんじゃない、誰だってナイフになるんだ、誰だって"
という風に響きました。

そして、
「夜会VOL.8 問う女」
です。

"みゆきさんの声、その36「PAIN」(「問う女」)で書いた、
「夜会VOL.8 問う女」
の身も蓋もない説明を再録します。

"綾瀬まりあ(中島みゆき)というアナウンサーの愚かさが、結果的にタイ人のジャパユキさん"ニマンロクセンエン"(森上千絵)の命を奪ってしまうという物語です。"

本当に、身も蓋もないですね。(笑)

この綾瀬まりあの愚かさというのが、離れていった男の彼女(小坂圭子)への攻撃、と思い込んだ行為です。
(ややこしい書き方でスミマセン)

この攻撃の前、連絡の取れなくなった男を探して、元カノの小坂圭子に電話を入れるシーンがあります。

「夜会」では男が直接出ますが、小説では小坂圭子が出て、男に取り次ぎます。

ここでは、はじめに書いたように、
「圭子に対しての特別な感情は起こらなかった。
相手の女を非難するのが常套だと、思い込んでいるのは男たちだけだ。
それは男たちにとっては都合の良いドラマだろうが、~
ドラマの裏を知りすぎた年齢だった。」
と。

アナウンサーの綾瀬まりあは、自分のラジオ番組を持っています。

そこに送られてきた
"彼に黙って子供を堕してしまった"
というハガキ(小説では手紙)の差出人の名が、小坂圭子。

まりあは、圭子からわざわざ送られたのものだと思い込みます。

その時、はじめて冷静さが消えます。

自分を傷つけようとする圭子への反撃から、そのハガキを生放送で読み上げます。

匿名希望を本名で。

そんな自分への自己嫌悪で、泥酔して夜の街をさ迷うまりあのバックに
「誰だってナイフになれる」のインストゥルメンタルが流れます。

ここで流れる
「誰だってナイフになれる」
は、高2の時と同じく自己を正当化しているように聴こえます。

"私だけが悪いんじゃない、攻撃されたらナイフになる、誰だって"
と。

インストゥルメンタルで歌詞がないので、完全な妄想ですけど、私にはそう聴こえるんですね。

その時に出会ったのが、街角で客引きをしていたジャパユキさんのニマンロクセンエンでした。

淋しさから一緒に居て欲しいと、ニマンロクセンエンとホテルへと。

ここで歌われる、
「RAIN 」
が沁みるんです、と前も書きました。

その後、小坂圭子から後日談が送られてきて全くの別人だったことがわかります。

実名を読まれ傷つきながらも、自身を見つめ直し全てを受け入れ、最後にありがとうと書かれたハガキ。

自分の過ちにパニックになる、まりあ。

この時歌われたのが、
「誰だってナイフになれる」。

『♪そんな自分に切りつける
誰だってナイフになれる 自分を嫌いになるとき
自分を嫌いになるとき 』

ここで歌われる
『誰だって』は、ナイフが自分以外の誰かではなく、自分自身だと気づいた
『誰だって』だと思うんです。

自分のしたことを直視したために、自己正当化できなくなってパニックになったような気がします。

そして、パニックのあまり職場放棄をして、すがるようにニマンロクセンエンのもとを訪れるんです。

運命のゴンドラへと乗り込む二人。

ゴンドラは大事故を起こし、ニマンロクセンエンは還らぬ人となります。

その死の間際に、ニマンロクセンエンからHIV 感染者だと告げられた、まりあ。

「2万6千円というお金は、あなたにとって大きなお金ですか?、些細なお金ですか?」

最後の放送で、事故のことを、ニマンロクセンエンのことを、HIV のことを必死で語るまりあ。

そして、まりあがニマンロクセンエンの息子を探す旅に出るところで、
「夜会VOL.8 問う女」
は幕を閉じます。

先に書いたように、映像盤ではオープニングでも流れます。

映像盤のオープニングは、ニマンロクセンエンの息子を探しに行く飛行機の中から始まります。

そのオープニング映像にかぶせて、
「誰だってナイフになれる」
が流れます。

そして、旅立つまでの綾瀬まりあを糾弾するみゆきさんのナレーションが続きます。

「綾瀬まりあさん、傷つきやすい自分だと思いましたか?
けれどこの世の中で、人を傷つけてもいいと振りかざす理由はいつだって、自分が傷つきたくないための理由ではありませんか?
この世で最も人を傷つけるものは、この世で最もか弱いものなのではありませんか?」
と。

舞台を観ていないので、映像盤のどの部分までが、実際に上演されたのかはわかりません。

ただ、少なくとも
「誰だってナイフになれる」
は歌われてはいません。

観終わってから、オープニングを観直すと、
「誰だってナイフになれる」の
『誰だって』は、『誰であれ例外なく』と聴こえるんです、私には。

"例外なく、あなたも私もナイフになる"んだと。

ただの妄想ですが、だから映像盤に追加したのかな?と思ったんです。

舞台でも映像盤でも、
「誰だってナイフになれる」より
「エコー」(アルバム未収録)
の方が多く歌われます。

『♪悪意は満ちている
目をあわせると危なくて
みんなそうして生きてるものじゃないの
だからみんな生きていられるのでしょう』
『♪エコー、エコーだけに話続ければ時はゆく
エコー、エコーだけに答え続ければ時はゆく』
と歌われる「エコー」。

上手くは言えないのですが、
「エコー」も
「PAIN」 も「RAIN」も
"誰にでもある愚かしさ"を歌っているような気がするんです。

一般論ではなくもっと身近に、自分がナイフになるんだ、自分が加害者にもなるんだということを強調したかったんじゃないかな?

だから、オープニングに
「誰だってナイフになれる」
を加えたんじゃないかなと、勝手に妄想しています。

少しでもわかりやすく書こうと、何回か書き直したんですが、、、(--;)

伝わったでしょうか?

要は、
"みゆきさんの声、その36「PAIN」(「問う女」)
を書いた時に、映像盤と小説を見返して、
「誰だってナイフになれる」というフレーズが物凄く強く引っ掛かったって、それが何故かと考えてるうちに、こんな妄想になってしまったということなんです。

そんな妄想に、長々とお付き合い頂きまして、誠にありがとうございました。(^^)

年内にもう1本書くつもりですが、どうなるかわからないので、
本年中はこんな妄想だらけのブログをお読み頂き、本当にありがとうございました。m(__)m

皆様のおかげで書いてこれました。

ありがとうございます。

来年もよろしくお願いいたします。(^^)

では、また(^-^)


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みゆきさんの声、その38「霙の音」(「組曲(Suite)」)

2015-12-20 01:03:00 | 中島みゆきさん(声)
「組曲(Suite)」(2015.11.11)

1(A-1). 36時間
2(A-2). 愛と云わないラヴレター
3(A-3). ライカM4
4(A-4). 氷中花(ひょうちゅうか)
5(A-5). 霙(みぞれ)の音
6(B-1). 空がある限り
7(B-2). もういちど雨が
8(B-3). Why & No
9(B-4). 休石(やすみいし)
10(B-5). LADY JANE
(()は、アナログ盤)

上記は、「組曲(Suite)」の収録曲順です。

収録曲順はわかっているんです、ということを示したくて最初に載せました。

「問題集」(2014)の時は、勝手に昼と夜とに分けたりして、順番に妄想していったんですが、
「組曲(Suite)」は曲順を気にせずに妄想していこうと思います。

と書きながら、最初の曲は悩みました。

そこで、"田家さんとみゆきさん(前編)"でも話題になった
「霙の音」
を最初にすることにしました。

男性には、歌詞が衝撃的だったのか、田家さんはアルバムA面の問題作として紹介されました。

アルバム後半が、
「Why &No 」 。

田家さんが問題作と言うまでは、全くそんな風に考えたことなかったので、それを聞いて驚いたのが正直なところです。

私にとっては、
「氷中花」
の方がインパクトがありました。

前にも書きましたが、
「霙の音」
の印象は「悪女」でした。

初めて聴いた時、瞬間的に浮かんだのが言い方は悪いですが、
「年食った"悪女"」(笑)

自分の中ではそれで完結していたので、問題作だなんて思いもしなかったんです。

内容はともかく、歌声を考えると
「霙の音」
に、このアルバムで一番好きな声があるんです。

なので、この曲から始めることにしました。

色々な意見のある歌詞については後回しにして、そのものズバリ
"みゆきさんの声"から。

"歌彩(うたいろ)の「組曲(Suite)」"で、
"どの曲も初めて聴いたのに、自然に沁み込んできました。
そんな中で、特に沁みたのが、
「 氷中花」の
『♪夏だったよね 抱き合ったのは~』
の歌声。
通勤電車の中で、聴いてて泣きそうになってしまい、慌てました。
更に、
「霙の音」
で、本気で涙ぐんでしまい、慌てて欠伸で誤魔化しました。
せつない歌声とともに、ストレートに歌詞が入ってくる曲なので、本当にヤバくて、大変でした。(笑)"
と書きました。

その本気で涙ぐんだ歌声が、
『♪あなたは静かに窓の外を見てる』の
『♪あなた』のかすれと、
『♪外をぉ見てる』の声の揺らぎなんです。

特に、後者です。

前に、
「僕たちの将来」(「はじめまして」 1984)の
『♪さっき抱き合った宿の名前でも』と
『♪君が飛び込んで来てくれた夜の』
の二ヶ所を抱きしめたくなるほど愛しくなると書いたのですが、それに近い感覚です。

どちらも、文字通り"琴線に触れる"感じです。

違いは、
「僕たちの将来」は、甘いせつなさが、抱きしめたくなるんだけと、
「霙の音」は、ただせつなすぎて抱きしめたくなるんです。

「氷中花」の
『♪夏だったよね、抱き合ったのは~』
は、勿論沁みるんです。

そして、同じようにせつなく締め付けるんです。

しかし、締め付け方が違うんですよ、私にとって。

「氷中花」の
『♪夏だったよね~』は、グイって感じで、鷲掴みにされる感覚です。

"歌彩(うたいろ)の「組曲(Suite)」"で書いたように、聴いて直ぐに、捕まりました。

対して、
「霙の音」の
『♪あなたは静かに窓の外を見てる』
は、まさに琴線と言うか、胸の奥の弦を弾かれる感覚です。

だから、
「氷中花」のほうが、インパクトは強いんですが慣れるんです。

『♪あなたは静かに窓の外を見てる』
は、大袈裟に言うと身体と感情が反応するんですね。

実はこの
「霙の音」
の歌声全般が、私には初めて聴く声のような気がしたんです。

最初に聴いた時に、そう感じたんです。

似たような声は、あると思うんですけど、どれとも違うような気がするんです。

あくまで、私の感覚なので間違ってたらごめんなさい。m(__)m

「組曲(Suite)」に"歌彩(うたいろ)の"と付けた理由が、歌声が彩豊かで、それが幾重にも組み合わされて聴こえたからです。

その彩の豊かさを強く感じるのが、ガナリや地声に近い歌声ではない曲、静かな曲調の歌ですね。

歌声が、全て違うんです。

具体的に言うと、
「36時間」、
「霙の音」、
「休石」、
そして
「氷中花」の
『♪夏だったよね~』
の4種類の歌声。

上3曲は、PP(ピアニシモ)な曲、つまり静かな曲ですね。

「36時間」が、一番地声に近い優しい歌声のような気がします。

少しハスキーで、暖かく包み込むような声に聴こえます。

まるで、傷を優しく包むガーゼの包帯のよう。

「休石」は、少し幼声が混ざった懐かしい気分になる歌声。

そして、気持ちを落ち着かせてくれるアルト。

穏やかな気持ちにさせてくれる歌声。

「氷中花」は、最初の朗々とした歌声が、客観的な回想を
『♪夏だったよね~』
のアクの強い幼声で過ぎし日の激情を、
『♪もう泣かない~』
の力強い歌声から、今も続く強い感情と何かしらの決意のようなものを感じます。

「氷中花」って、歌声だけで感情の強弱は勿論、主人公が見つめている心の中の情景まで、鮮やかに浮かび上がらせている気がします。

ちょっと意味は、違うかもしれませんが、イメージとしては
"声の起承転結"。

そして、「霙の音」。

今までのせつない曲は、ハスキーな歌声の曲が多い気がするんですが、ハスキーさや雑味がない綺麗な歌声で、切々と訴える独り語り。

綺麗なと書きましたが、微妙に混じる幼声や甘い声が、歌声に丸みと可愛らしさを与えているような気がします。

語っている女性が浮かび上がってくるような声、といったら抽象的すぎるでしょうか?

押さえた感情と、押さえられない感情を言葉の抑揚もわかる繊細な歌声で表現している。

語っているのに、芝居ではなくて歌なんですよね。

「歌縁」で満島ひかりさんが、
「ミルク32」の独り語りを一人芝居のように歌ったことを書きました。

語りかけを強調して歌う、芝居が勝った演出が見事にハマっていたのですが、それとは逆のような気がします。

さりげない言葉の抑揚や声の強弱、微妙な声色(こえいろ)の変化をメロディにのせて、歌いかけてくるような気がします。

上手く言えなくてすみません、みゆきさんはあくまで歌だと言いたいんです。

「霙の音」の歌声が、初めて聴くような気がするのも、その繊細な歌声だからかもしれません。

または、このアルバムの音そのものが、大きく影響してるかもしれませんね。

何にせよ、内容に沿って声色(こえいろ)を使い分けられる、それがみゆきさんの凄さですね。

声については、この辺で。

ここからは、内容についての妄想です。

私のは、あくまで妄想です。

解釈などと、高尚なものでありません。

だって、解釈って、何か答えを求めてる気がするんですが、私のは妄想なので答は関係ないんです。

それでも良ければ、お読み下さいませ。(^^)

歌詞については、色々な意見がありますねぇ。

みゆきさんが、主人公以上にひどい目にあってる人がいるといったので、よけいに迷走ムードですねぇ~。

Miz さんから、頂いたコメントで"霙"が不倫の暗喩と言うのは、物凄く頷けました。

ただ、Miz さん自身から訂正のコメントを頂いたように、
"本気を移したい相手の妻"というのは、新鮮な視点ですけど、私の妄想とは違いますね。

田家さんの"彼の相手の女性"とも違います。

私の妄想は、やはり最初に聴いた時から、
「悪女」です。

「悪女」(1981.10.21発売)の時は、まだ30手前。

男と遊び回ってる演技で、彼から愛想尽かしさせようと四苦八苦。

悪女のフリまでして、愛想尽かしをさせるのは、彼への深い愛い(おもい)がなければ無理だと思います。

そもそも、女を隠してるのは彼なわけで、二股かけてることをなじったり、相手の女に攻撃してもおかしくない状況なんですよ。

むしろ、泥々に傷つけあうのが普通かもしれません。

そんな彼に呆れて、愛情がなくなっていれば、黙って消えればいいだけです。

なのに、『♪行かないで』と言わずに、悪女ぶる。

その結果何が起こるか。

彼女に愛想尽かした彼は、全く罪悪感を持たずに新しい彼女の元に行けるわけなんですよ。

新しい彼女も傷つくことなく、彼を受け入れることができる。

裏切られた、相手が憎いとなったら、何よりも相手に罪悪感を持たそうとするんじゃないですか?

重い罪悪感は、最高の復讐でしょう。

初めから騙そうとした相手に対しては、
「うらみ・ます」と言えるのでしょう。

この男性は、どちらの女性にも情があるんでしょうね。

その情に恋が付くか、愛が付くか、何も付かないかは別にして。

「てんびん秤」(「LOVE OR NOTHING 」 1994) の
『♪器用にかけもてるのが男たち』
が頭をよぎりますね。

対して、
『♪てんびん秤に乗せるとしたら あんたともうひとつは地球』
ですもんね。

だから、自分が悪者になってまで、彼を傷つけたくないという愛い(おもい)になるんでしょうね。

『♪あなたには裏切りと憎まれてもいいから
 たとえ離れても心は変わらない』
(「愛情物語」(シングル1997
、「わたしの子供になりなさい」1998)
もありますし。

裏切られたから単純に憎むという構図は、私の中のみゆきさんのイメージとそぐわないんですよ。

だから、
「霙の音」
も、愛い(おもい)は話かけている相手にあると思うんです。

また、
「元気ですか」(「愛していると云ってくれ」1978)
に代表されるように、相手の女性に対して優しいですよね。

先の
「てんびん秤」で、
『♪ぶざまに押しのけあうのが女たち』
と歌っているのに、女性に対して攻撃はしないですね。

「てんびん秤」も剃刀を送ってくるのは、相手の女性のほうですし。

自分と男性の問題だという意識だと思いますね。

だから、男性を責めても、男性を飛び越えて女性を攻撃することはない。

「それ以上言わないで」(「miss M.」1985)では、
『♪あの娘にあげる心はあげる
せめて私に命がほしい』
と、殺したいほど愛していても、心は譲る覚悟をする。

自分が退くパターンですよね。

心の中では、
「た・わ・わ」(「歌でしか言えない」1991)の
『♪た・わ・わ おまえを殺したい
た・わ・わ あいつをとらないで』や
「南三条」(「歌でしか言えない」1991)
『♪もしもあなたなんか来なければ』、
『♪でも憎まずにはいられなかったなの』
と思っても攻撃はしない。

『♪許せないのは許せなかったのは
あの日あいつを惚れさせるさえできなかった自分のことだった』(「南三条」)
と、自分にかえる。

相手の女性に対して攻撃する女性のほうが、多いと思うんですけどね。

それをしない。

意地の悪い見方をすると、攻撃しないことで、泥沼になってトコトン傷つくのを避けているのかもしれません。

もっと、冷めた目でみると、そこまで泥沼だと歌にならないからかもしれません。

しかし、私にはこの女性を攻撃しないことは、一種のみゆきさんの美学のような気がします。

だから、田家さんのひどい目にあっているのは隠してる女性説や本気を移す相手の奥さん説には頷けないのです。

で、残ったのは、
『♪あなたと似た声の』男性です。

先に「悪女」は、まだ30才手前と書いたのは、その頃なら悪女のふりだけでよかったんだと思ったからです。

彼との時間的な長さもまだ、何十年もないでしょう。

「霙の音」には、彼との関係の長さと深さを感じます。

田家さんの言った、夫もしくはそれに近い存在。

告白する彼女もそんなに若くない気がします。

少なくても、30才手前ではない。

二人で歩んだ時間の長さと、情の深さを断つためには、本気を移す必要があったんだと思います。

本気で嫌いになっていたら、別れを切り出すだけでしょう。

しかし、嫌いになれないなら、どこかに心の置場所を作ってやる必要がある。

悪女のふりなど、きれい事に思えるほどリアルな感情に思えます。

情の行き場があれば、踏ん切りがつくのにっていう気持ちは、歳とともに出てくる感情だと思うのは私だけでしょうか?

「霙の音」の主人公は、心の置場所は作ったけど、まだ夫のほうに気持ちがあるんだと思います。

これも意地の悪い見方をすると、告白することで、夫をもう一度振り向かせたいという思いもあるのかなあ、と。

もし、その気持ちがあるんだとしたら、声の似た彼は完全に当て馬に過ぎなくなってしまう。

ひどいでしょ。

そうならなくても、
「最愛」(「御色なおし」1985)の
『♪二番目に好きな人 三番目に好きな人
その人なりに愛せるでしょう
でも 一番に好きだったのは
わたし誰にも言わないけど 死ぬまで 貴方』
が、聴こえてきそうで、やはりひどい目にあうのは、声の似た彼だと思うんですよ。

みゆきさんは、田家さんに
「もっとひどい目にあってる人が」
と言っています。

傷ついてるとか、悲しんでるとかではなく、ひどい目です。

何となく言い回しが軽くないですか?

だから、隠してる女性や相手の奥さんのように、明らかに具体的に傷を負う相手ではないように思うんです。

何たって、「男いじめ」ですからね。(笑)

長々と書いてきましたが、これはあくまでも私の妄想です。

妄想に都合のいいフレーズだけを、抜き出していますしね。f(^_^;

こんな長い妄想に、お付き合い頂きまして、本当にありがとうございました。(^^)

では、また。(^-^)
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「糸」は、やっぱりスゴかった!(^o^)v

2015-12-12 00:21:00 | 中島みゆきさん(ランキング)
ジョイサウンドとDAM の2015年年間カラオケランキングが、発表されました。

どちらも、堂々の第3位!(^o^)v

まず、ジョイサウンド。
(集計期間 2015.1.1~11.1)

楽曲ランキング
第3位 糸 中島みゆき ↑前年 13位

アーティストランキング
第7位  中島みゆき ↑ 前年 25位

次いで、DAM (第一興商)
(集計期間 2015.1.1~12.6)

楽曲ランキング
第3位 糸 中島みゆき ↑ 前年 6位

アーティストランキング
第11位 中島みゆき ↑ 前年 19位

楽曲では、「糸」がどちらも、堂々の3位。

「糸」は、やっぱり強いですね。\(^o^)/

それより、嬉しいのが、アーティストランキング♪

昨年は、朝ドラ効果もあって圏外からランキングに入った感じだったのが、その昨年を上回ってるのが、スゴいですねぇ♪(^^)v

みゆきさんの底力と、みゆきファンの律儀さ、、、かな?f(^_^;

これ以外にも、「ウタエル」というカラオケ歌唱アプリで登録された持ち歌の世代別ランキングというのも発表されました。

世代別ランキング

女性30代
6位「糸」

女性40代
2位「糸」

圧巻は
女性50代
1位「糸」
3位「時代」
4位「地上の星」
20位「悪女」

男性50代でも、
10位「糸」

世代ギャップなしランキングというのもあって、
女性ギャップなしランキング
7位「糸」でした。

ここでも、やっぱり「糸」が強いですねぇ♪

世代別と言えば、情報誌「オリ★スタ」の「音楽ファン2万人が選ぶ 好きなアーティストランキング2015」
40代総合 (世代別TOP 10)
10位 中島みゆき
でした。

40代、50代の愛する、みゆきさん♪ですね(^-^)v

私もその中の一人です。(^^)

そして、今日からBOSS のCM
「ヘッドライト・テールライト篇」が流れてるんですよね。

私はまだTVでは見ていませんが、BOSS のサイトで見ました。

中々味のあるCMなんですが、最後にみゆきファンには嬉しい驚きがありました。

ここからは、ネタばれになるので、ご覧になってからお読み下さいませ。(^^)

と言っても、もう最後なんですけどね。

とりあえず、年末恒例のランキングが出ましたので、覚え書きしました。

お付き合い頂いて、ありがとうございました。(^^)

ネタばれしてます。

では、また(^-^)

「この惑星の年末には、中島みゆきがグッとくる。」
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やって来ました!「組曲(Suite)」アナログ盤♪

2015-12-10 01:00:58 | 中島みゆきさん(その他)
やって来ました!

「組曲(Suite)」アナログ盤♪♪♪

プレイヤーもないのに買ってしまった、後先考えない、わ・た・し、、、f(^_^;

しかし、やはりジャケットの大きさは素敵です♪

↓は、ジャケットではなく、三つ折りの歌詞カードの表紙です。(^o^)v
(いつものように、下手な写真でスミマセンm(__)m)

「組曲(Suite)」の写真の中で、一番好きな写真です。

この写真バージョンのポスターが欲しくて、発売日に、2枚目の「組曲(Suite)」購入に走ったんですよね。

だから、レコードとともに歌詞カードを取り出した時はの歓びといったら♪♪♪♪\(^o^)/

その興奮のまま、書いてます♪

アナログ盤到着のご報告とともに、私が今日知ったみゆきさん情報を少し。

「夜会VOL.18 橋の下のアルカディア」劇場版サイトがリニューアルされました。

新しく予告篇映像が追加されています。

で、今回も予告映像が終わると、YouTubeにあるみゆきさんのラジオ出演音源などが聴けます。

そして、プロダクションノートは、今回も田家秀樹さんです。

田家さんと言えば、ネットニュースのエキサイトニュースに、
「"攻め"の中島みゆき」、という記事を書いています。

みゆきさんへのインタビューをベースに、「組曲(Suite)」、「夜会VOL.18 橋の下のアルカディア」劇場版、「一会」のことを書いてらっしゃいます。

前に書いたOASIS の記事と同じと言うと、焼き回しみたいで失礼なんですが、内容的には同じです。

私の下手な伝聞ではなく、田家さんの記事を是非ストレートでご覧下さいませ。(^^)

また、この記事の最後にも書いてありますし、オフィシャルサイトのニュースでも出てますが、12月11日からBOSS の新CMソングに
「ヘッドライト・テールライト」が決定したみたいです。

そのCM名も
「ヘッドライト・テールライト篇」及び
「ヘッドライト・テールライト(年末)篇」
だそうです。

今田耕司さん、インパルス堤下さん、椿鬼奴さんが長距離トラックの運転手役で出演してるそうです。

それと、これは事後報告になってしまって申し訳ないのですが、BS ジャパンの「武田鉄矢の昭和は輝いていた」(12/9 20:00~22:00)
で、みゆきさんが取り上げられていました。

迂闊なことに、今日の帰りの電車で、
「中島みゆき研究所」サイトで、この番組のことを知ったんですよ。

急いで、先に帰宅してた旦那に連絡して、予約録画してもらいました。

バタバタしながら、番組後半分くらい観て、今、書きながら再生して観ています。

思ったより、クローズアップされていたので驚きました。

まず、オープニングがいきなり、
「時代-ライブ2010~11-」の映像でした。

出演は、武田鉄矢さん、須黒清華アナウンサー、イルカさん、五輪真弓さん、そして、ここにも田家秀樹さん。(笑)

で、番組中盤で
「フォーク&ニューミュージック珠玉の名曲集 荒井由実篇」

武田鉄矢さんが、ユーミンと同じデビュー(昭和47年)だそうで、新人時代のエピソードを語られました。

「ユーミンさんは、デビューが一緒だったもんで、北陸方面のキャンペーンが一緒で。
デビューの新人ってどこか惨めなものなんですけども、背筋伸ばした悠然としたお嬢さんでしたね」と。

同期なのに、"ユーミンさん"と、さん付けしてしまう迫力がデビュー当時からあったんでしょうね。(笑)

流石、ユーミン!

それに呼応して田家さんも、
「放送作家時代、結婚する前のユーミンの番組の台本を書いていたことがあって。
毎週彼女がスタジオに来るんですけども、ジーパンをはいたことがない。
それ彼女のプライドでしたね。
そういう貧乏臭い格好はしないというのが、彼女のある種の守るべきものだったんじゃないですかね」と。

画面に、ミリオンセラーアルバム10枚(これまた、流石ユーミン!)が提示され、
日本を代表する女性歌手ユーミンとなります。

「そして、ユーミンと双璧をなし、ライバルと言われたのが、中島みゆき。
ユーミンから遅れること3年。
昭和50年、夜の世界で働く女性を思わせる名曲、
『アザミ嬢のララバイ』
でデビューします」
と、「アザミ嬢のララバイ」をバックにナレーションが入ります。

ここで使われている写真は、オフィシャルサイトの表紙の写真です。

「アザミ嬢のララバイ」のジャケットも横に出ています。

「この、みゆき&ユーミンの闘いが面白くて」と、鉄矢さん。

このふたりは、男性に対しての立ち位置が違うと、嬉しそうに語りはじめます。

"ユーミンは、横とか正面からくる女。
都会派の女の子で、田舎の青年が一発で幻惑される"

"ユーミンが正面ならみゆきは、真後ろからくる女
中島みゆきは、上京した田舎の青年の拠り所になりうる"
と。

ユーミンは東京出身、中島みゆきは北海道出身とナレーションが入り、みゆきさんのデビュー前の歌声が流されます。

昭和47年、みゆきさん二十歳の頃に出場したコンテスト
"72全国フォーク音楽祭全国大会"が、LP レコードになっていて、そこに収録された
「あたし時々おもうの」です。

フルコーラス、歌詞付きで流れたのには驚きました。

番組最後のテロップで、
"資料提供 阿部忠義"と、
「中島みゆき研究所」管理人様のお名前があったので、このレコードは管理人様のコレクションではないでしょうか?

武田鉄矢さんとみゆきさんと言えば、「世情」。

金八先生ですね。

撮った後の試写を生徒と一緒に観た、鉄矢さんは、
「この歌 流れた時 ひっくり返りましたね。
ハマり方が見事なんで」と。

加藤の連行シーンと「世情」を歌詞付きで流して、
「縁会」の「世情」へと移行する演出はお見事でした。

田家さんもこの番組のことをブログで書いていて、久し振りに楽しい番組だったと。
(田家さんが出演されてたので、慌ててブログを見ると12/8に記事がUPされてました、もっと早くチェックするんだった(--;)

田家さんも誉めてたましたが、丁寧に作られた番組でした。

レコードジャケットや発売年、歌詞テロップなど、細かくてわかりやすかったです。

そして、最後も「時代-ライブ2010~11-」。

フルコーラス歌詞付きで流れました。

「中島みゆき篇」は、なかったけど満腹ですね。(笑)

みゆきさん以外に、心踊る方々が紹介されていたのですが、そこまで書く体力がないので、みゆきさんにしぼりました。

最後に、「中島みゆき研究所」様から仕入れた情報を横流しさせていただきます。

2015年12月30日(水)13:00~14:00
ニッポン放送
「イヤーエンドスペシャル『中島みゆき RESPECT LIVE "歌縁"』」
が、あるそうです。

「歌縁」東京公演のライブ音源をオンエアなんですと。

楽しみが、またひとつですね。(^^)v

ただ、個人的には聴けないし、録音も難しいんですが、、、(--;)

夜なら大丈夫だったのに、悲しい(TT)

1月17日のBS を楽しみにします。

ということで、今回はこの辺で。

思いの外、長くなりましたが、お読み頂いて、ありがとうございました。(^^)

では、また(^-^)
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