おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

スッポン

2006年10月31日 | 食・レシピ
久々にユキちゃんから電話をもらった。

「スッポン食べましょか!」

いつもながら唐突な電話である。
恒例となっている馬鹿会の忘年会のお話。

「おぉ! ええなぁ」

即座に返す僕。

この忘年会。
毎年、ユキちゃんと僕とで企画会議をする。今年も同じ。
毎回、店の大将とも相談しながら献立を考える。

「フグは?」
「アンコウってどれくらいすんの?」
「カニは?」

てな具合に、忘年会らしく“鍋”料理中心の会議が進んでいく。

昨年は念願の“てっちり”を食べる事が出来たが、
その他の年は、迷いに迷った挙げ句“寄せ鍋”になる事が多かった。

それが今年に限っては、会議を開く前に

「スッポンはどうですか?」

と来た。

理由を聞くと

「食べた事がないから」

いつもながら、明確かつ簡素な意見だ。見事だ。
そしてユキちゃんはその後つづけてこう言った。

「で、忘年会の前に試食会しませんか?」

またまた唐突な提案である。

「う~ん、そうやなぁ」

馬鹿会は纏まりがイイといっても、嗜好はそれぞれで、
“寄せ鍋”はオールマイティな献立だと言える。
今回、僕もユキちゃんも食べた事がないモノを選ぶとあって
慎重になっているのだろう。

しかしこれにはもう一つ意味が隠されている。

“酒の好きな人だけで飲みましょう会”

を開催するってことだ。
忘年会はほぼ全員参加するが、どうしても

“飲まないグループ”と“アホほど飲む奴等”に別れる。

そんな事もあって、ここ数回は打ち合わせと称して飲助だけを
集めて宴を開く。一度、楽しんでおこうって心理が働く。

ユキちゃんはそうは言わないが、そういう意味もあると理解している。

「ほな、大将に聞いて、また決まったら電話しますわ」

そういうユキちゃんに、

「それやったら、いつ試食会するか決めるのに集まろかぁ?」

「そうですね、じゃ、それも連絡しますわぁ」

「わかった、了解!」

こうして、忘年会の前に試食会を開く事が決まり、
その試食会を開くことの企画会議の為に、二人で飲む事が決まった。

そうです。
僕もユキちゃんも、

“アホほど飲む奴等”

グループなんですね、これが。
 


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