Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

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いずれにしても不自由

2022年02月01日 19時25分16秒 | 日記

人の身体は、
身体だけを見るならそれはなんてこの星に根ざしたものかと思う。
この世界やこの宇宙にしっかり根ざしていると思う。
他生物同様の根源を持ち、たまたまこの人間と言われるものになった。
やっかいなのは心や精神だ。

「心は自由だ」なんて言えるだろうか?
私、全く違うと思う。
身体が生物の進化の中で出来上がり生まれ来るのに対して
(私たちの意思にかかわらず)
心のありようは後天的だ。
産まれてから国や両親や時代背景や教育などによってどんどん規定されていく。
人の身体の構造がほぼ変わらないのに対して心のありようは個々によって何て違うんだろう。

そして、この自然の中で人間が他動物と圧倒的に違ってしまうのも、この心せいだ。

心がものを造り、技術を発展させ、富に執着し、戦争を起こす。
同様に愛し、笑い、団結し、悩む。
心のせいで人はなんて豊かで不自由なんだろう。

私、アートはこの「心の不自由」からほんの少し解放されるためのものではなかろうかと、
思う。
それは警告や啓蒙ではなくて解放だ。
アート作品もロジックがあるので人間による人間のためのものだけど
日常の心のロジックとは全く違う方法が求められる。
一旦言葉から離れて、規制を忘れて、視覚と刺激と身体を直結させて
何かがつなぎ替えられて、現れる。
アート言語のようなものを私は信じている。
なんちゃって。