Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

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シャーマニズム VOL.2

2017年11月06日 08時06分34秒 | 映画

すごく良い映画見た。
『彷徨える河』http://samayoerukawa.com/ 
(『El abrazo de la serpiente』Ciro Guerra 2015/コロンビア・ベネズエラ合作)

『彷徨える河』公式サイトより 上:絵を描くおじいさんのカラマカテ 下:青年のカラマカテ

ジャングル映画なのにモノクロ??というのが見始めの印象だった。
ぎらついたジャングルをカラー映像で見たいなぁ、と思ったのですが
これはモノクロでなくては繋がらない複雑なストーリーだと納得。
層状になった回想と現実、夢が同一平面上に置かれていて
時間の進行もらせん状。
そこが大事なところなので、カラーだと色が邪魔になるかもしれません。

モノクロの画面(絵でも)を見て、
「モノクロの中に色を感じる」
とか
「色を想像させる」とかよく言われるけれども、
私はモノクロはモノクロだと思う。
おそらく、カラーのものとは見え方(仕組み)も記憶のされ方も違うのではないだろうか。

それに、経験としてもモノクロ映像はカラー映像に置き換えられて記憶には決して残らない。
常に光の世界で、色つきで生活している中でモノクロの世界は明らかな異物なのだと思う。
色を取り去ることは異常なことだと、この映画を観て学びました。
つまり、モノクロにするには、そうする理由が重要になるわけです。

ストーリーは摩訶不思議、複雑すぎてここでは書けない。
公式HPを参考にしてください。
ジャングルなんて恐ろしいところで生きるには
自然の規律に従うしかないのでしょうが、
彼らが神と呼ぶのはやはり実体はなくて、ここでは規律そのもの。
神という自然の規律を守りながら生き、破れば即、死。
私たち日本人は欧米人よりはまだ、自然の中に神を見ることができるかもしれません。
カラマカテは自然の規律を知るもの=神と交信できる者
絵も描きます。かっこいい❤(ふと、好きになちゃってます(^_^;)

是非観て下さい。(DVD出ています)