Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

https://michika-6.wixsite.com/michiyokamei

2012年10月01日 08時15分45秒 | 日記


もうずいぶん前になるが、
東京外語大にアート系のレクチャーを聴きに行ったことがある。

美術家の松浦寿夫*¹ さんが
時々おもしろいシンポジウム*² を開催しているのだ。

そんなわけでその日も
府中キャンパスに向かう。

西部多摩川線の「多磨」という駅で降りた。
「多磨」…?
ま?

摩とか磨とか魔とか麿(まろ)とか…

変な気分になってくる

初めての街。

大学周辺は、でかい更地があったりして
閑散としていた。

大学の中は
緑と建物がほどよく配置、デザインされた
ニュータウンみたい。

大学とか病院とか
複雑な建物の探索をするのは大好きだ。
潜り込む感じで


大学に向かう途中
抜け殻から出たばかりのセミを見つけた。

白くてきれいだ。

子どもの頃、
まだ殻から出ていないセミを
無理やり出そうとして殺してしまったことがある。

茶色い殻の隙間から見えた
真珠色の身体はとても美しかった。

その時は、死んでしまうとは思わなかったのだ。
美しいものを 早く見たかっただけ

その時のショックを思い出す。


シンポジウムが終わって
帰りにもう一度。


変色の途中
全部が茶色くなったら
きっと飛び立つ

今はもう いたずらはしない
そっと見守るだけ。

見守る愛情があるってことを知ったのは
いつからかな


*1 http://100.yahoo.co.jp/detail/%E6%9D%BE%E6%B5%A6%E5%AF%BF%E5%A4%AB/
*2 http://www.arttrace.org/event/walls_and_songs.htm