Michiyo Kamei "Shape of life"いのちのかたち  

画家 亀井三千代 記
「身体曼荼羅」春画と解剖図
michiyokamei diary

亀井三千代 HP/Michiyo Kamei official web site 

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音のせかい

2011年04月07日 09時42分32秒 | 日記



4つの蕾はすべて開いた。

少しだけ異様な光景となっている。

ファレノプシス

この蘭の鉢に水をあげた時、
水のしみこむ音がかすかに聞こえることに
最近気がついた。

ミチミチミチ…というか
プチプチ…というか

…それはもっと複雑で
表現できないような音なのだが、心地よくて
聞くのがすっかりくせになってしまった。

音という空間

そういえば大学で、
学生さんから聴診器を借りて
自分の胸に当て、
心音を聞いて遊んだことがある。

自分の中の音なのに
距離を感じた。

頭部にある感覚器と
胸部にある心臓との微妙な隔たり

それは聞こうとして聞いている脳と
自分の意志とは関係なく動き続ける心臓との違いを、
単に距離として感じたのかもしれないが。

脳がどこか別の場所にあるような
あ、いや心臓がどこか別にあるような…

心音を聞いて、
脳と身体の隔たりは
意外と大きいと感じたのだ。



昨日、地唄舞を舞う友人と話をした。

彼女の舞の、
三味線の弾き手は目の見えない人だ。

彼女が言うには
その人は、

ほとんど、世界のことが
目の見える自分よりも
よく見えているという。

音の世界にすむ人