よしだハートクリニック ブログ

 院長が伝えたい身近な健康のはなし

散歩はできる、では次のステップは?

2017-03-17 09:37:24 | 健康・病気
  健康維持に運動が重要なのは十分ご存知のことと思います。そこで皆様が手軽に取り組めるのが、“歩く”ことです。歩くことで、体脂肪が燃焼して減量が期待できますし、認知症予防にも有効と言われ、一日一万歩を目標に頑張っていらっしゃる方も多いと思います。
 今日のお勧めは、“スロージョッギング”です。これは、心臓のバイパス手術を受けられた天皇陛下が、リハビリとして皇后様とご一緒に皇居の中を走っていらっしゃる姿がテレビで放映され、一躍有名になりました。

 一般に、“走る”となると、運動強度が強くなり、膝・腰など体にも負担が生じ、何よりしんどくて疲れるので続けられる人が少なくなります。そこでニコニコ笑顔で続けられるスピード(歩くスピードと同じでもOK)で走る“スロージョッギング”が注目されています。
実際に“ゆっくり走る”時によく使う筋肉は、“歩く”時に使う筋肉と違い、スピードが同じでも消費カロリーが2倍に増えます。消費カロリーが増えるのであれば、やはりしんどくて疲れるのではないかと思われるかも知れませんが、ゆっくり走ると遅筋と呼ばれる筋肉しか働かず、乳酸がたまらず(疲れにくい)、運動を苦もなく続けられることが知られています。

やり方は簡単で、背筋を伸ばしやや前傾姿勢で、上下動を少なく歩幅を狭く、足指の付け根で着地して足裏全体で押し出す感じで走ります。大事なのは、笑顔で話ができるぐらいのペースを守ることが続けるコツです。こま切れでもいいですから一日30分・週3回を目標にしましょう。

ヒトは、二足歩行をするゴリラやチンパンジーと違って、“歩く”ことよりむしろ“走る”ことに適した体の進化をしています(Born to Run!)。 散歩ができる人は、次に“スロージョギング”に挑戦してみてください。

参考文献:クリストファー・マクドゥーガル『BORN TO RUN 走るために生まれた』
    日本スロージョギング協会ホームページ 


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