中野ザ・ポケットで、演劇集団 笹塚放課後クラブの公演「容疑者Xの献身」を観た。
元ジェイのすーちゃんが出ている。
すーちゃん、よくテレビで見ているのだが会うのはすごく久しぶり。
幡ヶ谷で純さんワークショップに参加していた時以来かもしれない。
震災前だな。
すーちゃんの台本芝居を観るのも初めてだ。
東野圭吾の「容疑者Xの献身」の舞台化。
容疑者Xのみならず、ガリレオシリーズは未読である。
映画の「真夏の方程式」を見たことがあるだけ。
観る前に原作を読んでおきたかったが、時間がなくて全然読めず。
積んでいた「探偵ガリレオ」の2~3話分を読んだだけだったのだが・・・。
凄かった。
東野圭吾だなんて、あんな緻密なミステリーをあそこまでわかりやすい舞台劇にするとは。
脚本に起こしているのは、針ヶ谷修さんという役者さん。
すーちゃんによると、ここは原作のあるものしか上演しないという。
浅田次郎だったり、荻原浩だったり。
映画化されているとはいえ、東野圭吾の難易度は高いのではないかと思う。
未読でもすごくよくわかる。
小さな伏線まで、さりげなくちゃんと見せてくれている。
言葉で説明し過ぎない。
すーちゃんはナチュラルな芝居が魅力の素敵な女優さんだが、全体的にそんな感じだった。
そして、ちゃんと台詞が聞こえてくる。
原作を読まずに見始めて、知っているのは湯川のキャラぐらいだったが、最初からグイグイ惹かれたのが石神役の佐藤太さんだった。
人気作とはいえ、私のように未読の人もいるだろうから詳しくは書かないが、あまりにも石神が魅力的過ぎた。
パッと花が咲いたような魅力ではなく、もっとこの人を見ていたい、もっとこの人の話すのを聞いていたい、そんな風に思う。
途中で、
「えっ、この人がそんなことを? そんな、まさか、そんな人だとは思わなかった」
というシーンがあったが、それも後に必要になってくる小道具とエピソードの周到な準備だったのだとわかる。
女性の方が、くだらん隠し事さえしなければなぁ、とちょっと思う。
最後は守ろうとした相手が耐え切れずに、牙城に穴があいて崩れた。
こんなに感情移入できる芝居は珍しい。
しかも感情移入の相手は、自分とは共通点のないおじさんなのだ。
(『手をすり抜けて』を歌うドナに感情移入するのとはわけが違う)
石神の慟哭に激しく胸を打たれた。
あの慟哭を観ただけでも、この芝居、観に来てよかったと思う。
すーちゃんはいつも、確実な人というイメージのある役者さんだが、その彼女のいる集団も、やはり確実なのだった。
帰宅後、ホンスキー倶楽部のみんなが言うには、原作でもやはり石神は超魅力的なんだって!
笹塚放課後クラブ、今更ながら注目して行きます。
読まなきゃ、原作。
元ジェイのすーちゃんが出ている。
すーちゃん、よくテレビで見ているのだが会うのはすごく久しぶり。
幡ヶ谷で純さんワークショップに参加していた時以来かもしれない。
震災前だな。
すーちゃんの台本芝居を観るのも初めてだ。
東野圭吾の「容疑者Xの献身」の舞台化。
容疑者Xのみならず、ガリレオシリーズは未読である。
映画の「真夏の方程式」を見たことがあるだけ。
観る前に原作を読んでおきたかったが、時間がなくて全然読めず。
積んでいた「探偵ガリレオ」の2~3話分を読んだだけだったのだが・・・。
凄かった。
東野圭吾だなんて、あんな緻密なミステリーをあそこまでわかりやすい舞台劇にするとは。
脚本に起こしているのは、針ヶ谷修さんという役者さん。
すーちゃんによると、ここは原作のあるものしか上演しないという。
浅田次郎だったり、荻原浩だったり。
映画化されているとはいえ、東野圭吾の難易度は高いのではないかと思う。
未読でもすごくよくわかる。
小さな伏線まで、さりげなくちゃんと見せてくれている。
言葉で説明し過ぎない。
すーちゃんはナチュラルな芝居が魅力の素敵な女優さんだが、全体的にそんな感じだった。
そして、ちゃんと台詞が聞こえてくる。
原作を読まずに見始めて、知っているのは湯川のキャラぐらいだったが、最初からグイグイ惹かれたのが石神役の佐藤太さんだった。
人気作とはいえ、私のように未読の人もいるだろうから詳しくは書かないが、あまりにも石神が魅力的過ぎた。
パッと花が咲いたような魅力ではなく、もっとこの人を見ていたい、もっとこの人の話すのを聞いていたい、そんな風に思う。
途中で、
「えっ、この人がそんなことを? そんな、まさか、そんな人だとは思わなかった」
というシーンがあったが、それも後に必要になってくる小道具とエピソードの周到な準備だったのだとわかる。
女性の方が、くだらん隠し事さえしなければなぁ、とちょっと思う。
最後は守ろうとした相手が耐え切れずに、牙城に穴があいて崩れた。
こんなに感情移入できる芝居は珍しい。
しかも感情移入の相手は、自分とは共通点のないおじさんなのだ。
(『手をすり抜けて』を歌うドナに感情移入するのとはわけが違う)
石神の慟哭に激しく胸を打たれた。
あの慟哭を観ただけでも、この芝居、観に来てよかったと思う。
すーちゃんはいつも、確実な人というイメージのある役者さんだが、その彼女のいる集団も、やはり確実なのだった。
帰宅後、ホンスキー倶楽部のみんなが言うには、原作でもやはり石神は超魅力的なんだって!
笹塚放課後クラブ、今更ながら注目して行きます。
読まなきゃ、原作。
好きなものと、そうでとないものがあるけど、これは読んだら好きになると思う。