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週刊! 朝水日記

-weekly! asami's diary-

186.Watch the Skies:第4章①

2012年03月11日 | Watch the Skies

-"CLOSE ENCOUNTERS" 35th Anniversary #11-


 皆さんおはこんばんちわ!
 asayanことasami hiroakiでっす!(・ω・)ノ
 今日で丁度一年です。
 人によっては、“もう一年”という人もいれば、“まだ一年”という人もいるでしょうし、何より被災地で避難生活を強いられている皆さんにとってはあの日から時計が止まってしまっているように感じている方もいるかもしれません。
 被災地の復興はなかなか思ったように進まず、行方不明者を未だに数千人も残したままだし、原発問題も予断を許さない状況が続いているのは確かです。
 復興のために何かしたいと思っても、何をしてあげられるのか? あるいは何からやればいいのかも分からない方も多い事でしょう。
 実際、僕も復興のために何かしてあげられたらと思いますが、専門家でなければ逆に迷惑になる問題ばかりで、結局は何もしてあげられない状況に焦燥感のみが募る思いです。
 言葉をかけてあげようにも、安易な言葉は逆に相手を傷付けてしまう事になるだろうし、それで問題が解決するワケでもない。
 自分の無力さ加減に心底嫌気が差します。
 だからというワケではありませんが、僕は“ガンバレ”とは言いません。 この一年間、がんばってきた結果が今の現状なのですから。
 だから僕は、あえてこういう言い方をしたいと思います。

どうか諦めないで!

 被災地の一日も早い復興を祈り、犠牲になった方々の心からの冥福を改めて祈りたいと思います。


 ちなみに、現在ローソン各店では、被災地の復興支援キャンペーンを展開しています。
 対象商品をご購入されると、売上金の一部が復興支援基金、“夢を応援基金”を通して復興支援に役立てられます。 ローソンにお立ち寄りの際は、ぜひご協力をお願い致します。



<今週の特集>

 今週の特集は、映画『未知との遭遇』徹底解説シリーズ第11回です。
 最後までお楽しみ頂けたら幸いです。


第4章:3つの異版

 1977年夏、ルーカスがやっと完成させた映画『スターウォーズ』の公開と前後して、スピルバーグの映画『未知との遭遇』は一応の完成を見た。
 スピルバーグは、これを期に休暇を取り、同じく休暇を取ったルーカスと申し合わせて、休暇を一緒に過ごそうとハワイで落ち合った。
 既に編集中だった『スターウォーズ』の内輪だけの試写会に参加していたスピルバーグは、ルーカスのかつて無い成功を確信していた。 実際、その試写会に参加した他の友人知人たちの中で、映画『スターウォーズ』を気に入ったのはスピルバーグだけだった。
 しかし、当のルーカスは滞在先のホテルでも落ち着かない様子だった。 何故ならこの時、スタジオの担当者から入るハズの『スターウォーズ』のファーストウィークセールスの連絡を待っていたからだ。
 しかし、待ちに待ってようやく入った連絡は、“凄まじい大ヒット”というモノだった。 映画『スターウォーズ』は、公開初日から映画館に観客が殺到し、連日長蛇の列を作るほどだった。
 この連絡を聞いて、ルーカスはようやく安堵して休暇を楽しんだという。
 しかし、スピルバーグは逆に不安を募らせていた。
 何故なら、年内の公開が予定されている自身の映画、『未知との遭遇』の収益に影響が出るのではないかと懸念したからだ。
 映画『未知との遭遇』は、確かにSFである。 しかも宇宙モノである。 が、映画『スターウォーズ』とは真逆と言って良いほど方向性の異なる作品で、これの後に続く作品とは言い難い内容だったからだ。
 確かに、スピルバーグは『スターウォーズ』を気に入っていたし、ルーカスの成功を心から喜んでいた。 これまで不当に評価の低かったルーカスが、ようやく世間からも認められる瞬間が訪れた事を確信していたからだ。
 しかし、この成功が自身の作品にとって裏目になるかもしれない。 同じSFとは言えないような、方向性の異なる作品に観客は喜んでくれないかもしれない。
 そうした不安に駆られたスピルバーグは、休暇明けにコロンビアに赴き、ある重要な提案をした。
 映画の公開を延期しようと言ったのである。


・スタジオの圧力

 映画『未知との遭遇』は、当初から1977年年内の公開が予定されており、最終的に年末、クリスマス合わせで公開される事が決定していた。 スピルバーグも、この決定には特に異存は無かった。 実際、この公開に間に合うように、映画は77年夏に既に完成していた。 スタジオ側は、余裕を持って公開に向けたプロモーションや準備作業が出来る状態だった。
 しかし、そんな折も折に公開された『スターウォーズ』の驚異的な大ヒットは、スピルバーグを不安に駆り立てるのに十分だった。
 そこでスピルバーグは、観客の“『スターウォーズ』熱”が醒めるまで待って、78年の春以降に公開を延期しようと、スタジオ側に提案した。
 賢明と言えば賢明な判断だ。 現在のスピルバーグからは想像も出来ない事だが、この時は公開を急ぐよりも、映画を完成させる事と、映画を確実にヒットさせる事を優先するのは、その後のキャリアを考えた上でもこの時のスピルバーグには必要な事だった。
 しかし、この提案はアッサリ却下されてしまう。
 何故ならコロンビアは、どうしても年末にヒット作を公開する必要があったからだ。
 当時のコロンビアは、複数の映画が興行的に失敗し、経営不振に陥っていた。 経営陣は、77年の年末までに映画を公開し、ヒットさせて収益を上げる必要があったのだ。
 これに先立って、スピルバーグは公開まで時間があったので、追加シーン(注:コトパクシ号のシーン。 詳細は後述)の撮影予算をコロンビアに申請している。 映画の編集に関しても、やや不満な点があったのでやり直したいと考えていた。
 が、スタジオ側はこれも却下している。 経営不振のため、追加予算は捻出出来ず、再編集にかかる費用も出せなかった。
 そのため、スピルバーグの提案は却下され、当初の予定通り、77年の年末に映画は公開された。
 この公開は、当然スピルバーグにとっては不本意なモノだった。
 しかも、コロンビアはあろう事か映画の失敗を懸念(注:理由はスピルバーグの不安と同じ。 『スターウォーズ』の影響)したため、なんと全国公開ではなく2館のみでの上映にしたのだ!
 総製作費2000万ドルの超大作映画とは思えない、不当な扱いだった。
 トコロが、スタジオの懸念とスピルバーグの不安は杞憂に終わった。
 映画は、公開初日から映画館に観客が詰めかけ、連日長蛇の列を作るほどの大ヒットになった。
 これを受け、スタジオ側はようやく映画のヒットを確信し、2館上映から全国公開に切り替えた。 スピルバーグは、「最初から全国公開していればもっと稼げた。」と後に語っている。
 結果的に(『スターウォーズ』には及ばなかったモノの)、映画は前作『ジョーズ』に次ぐ大ヒットを記録した。
 最終的に、映画『未知との遭遇』は、その後の海外収益も合わせて3億ドル以上を稼ぎ出す大ヒット作になった。
 しかし、この大ヒットを以ってしてもコロンビアの経営不振は解消しきれず、82年にはコカ・コーラ社に買収され、89年にはバブル景気にモノを言わせたジャパン・マネーの流入によってソニーに買収されてしまう。
 現在では、日本国内ではコロンビア・ピクチャーズとしてではなくソニー・ピクチャーズとして映画が配給されているほどだ。
 結果論だが、スタジオ側が押し切った77年年内の公開は無意味なモノであった。
 ちなみに、ルーカスは『スターウォーズ』の失敗に不安を募らせ、スピルバーグに『スターウォーズ』と『未知との遭遇』の収益の1%を交換しないか?と提案した。
 映画『スターウォーズ』の大ヒットを確信していたスピルバーグは、これを二つ返事で了承。 結果的に、スピルバーグが儲かったのは言うまでもない。


・3つの異版

 このようにして、本作は紆余曲折の果てに77年の年末(注:正確には11月)に公開されたが、前記の通り、この公開はスピルバーグにとって不満なモノであった。 特に、時間があったのに追加シーンの撮影に予算が捻出されなかった事は、映画が未完成のまま公開されたように感じられるほどだった。
 そこでスピルバーグは、映画の再編集版、すなわち異版の制作を決意する。
 それではココからは、映画『未知との遭遇』における3つの異版、すなわち“オリジナル版”、“特別編”、そして“ファイナル・カット版”のそれぞれの相違点を検証していく事にしよう。
 既に、2007年にリリースされた30周年記念盤となるDVD/BDのソフト版に、これを検証したタイムラインポスターがバンドルされているが、本書ではこれを詳しく解説するという方向でココからを書き進める事にした。
 この章を、それぞれのバージョンを鑑賞する際の参考にして頂けたら幸いである。
 なお、チャプターナンバーとチャプタータイトル、プレイタイムは検証に使用したのがDVD版のため、DVD版に準拠している。 BD版とは異なる箇所があるので予めご了承頂きたい。


1.オリジナル版(初出:1977年11月/RT:135分)

 1977年11月、たった2館でのみ、総製作費2000万ドルの超大作映画とは思えないぞんざいな扱いで劇場公開された本作は、その後の特別編、及びファイナル・カット版とは様々な点が大きく異なるオリジナル版が公開された。
 特に、映画の前半部分はこのオリジナル版でしか観れないショットが多分に含まれている。
 オープニングから、チャプター毎に相違点を検証してみよう。


Ch.1:オープニング(0:00~)

 オープニングクレジット。
 このチャプターには相違点はなく、全バージョン共通である。


Ch.2:不思議な現象(1:36~)

 メキシコはソノラ砂漠で、第二次大戦直後に行方不明になった戦闘機が発見されるシーン、及び民間旅客機が発光するナゾの飛行物体とニアミスする様子を管制官が管制塔で聴いているシーン。
 このチャプターには相違点はなく、全バージョン共通になっている。
 ちなみに、砂漠で発見される戦闘機は、後にNASAの月面着陸計画、アポロ計画に使用された月面着陸船の開発を行う事になるグラマン社のTBFアヴェンジャーという戦闘機で、第二次大戦中に大活躍したアメリカ軍の雷撃機である。 太平洋戦争において、日本軍が誇る世界最強の戦艦と言われた“あの”大和を撃沈した事でも有名。
 終戦後の1945年12月5日、実際に訓練中の一個編隊が行方不明になる事故が起きており、加えてその捜索に向かった編隊も行方不明になっている。
 ただし、これは正確にはUFO現象には分類されていない。 何故なら、行方不明になったのがいわゆる魔の三角地帯、バミューダ・トライアングルだからだ。
 また、管制官が旅客機のパイロットにナゾの飛行物体の事を「UFOとして報告するか?」と訊いているが、これは極めて正しい。 UFOは、アメリカ空軍によって定められた“未確認飛行物体=Unidentified Flying Objects”の略で、公式な空軍用語である。
 ただし、飽くまでも“未確認”の飛行物体を指すモノで、いわゆる国籍不明機などもこれに含まれるため、イコール“地球外飛行物体”というワケではないが、民間でもこの語は公式に使われている。


Ch.3:導かれた少年(11:05~)

 バリーがベッドを抜け出し、夜の森の中へと駆けて行くシーン。
 相違なし。 全バージョン共通。


Ch.4:普通の家族(14:41~)

 ロイとその家族を描いたシーン。
 このシーンは、オリジナル版のみ構成が大きく異なり、シーン冒頭のピノキオのオルゴール、脱線する鉄道模型、ガックリと肩を落とすロイの3つのショットは、このオリジナル版でしか観れないショットである。
 その後、ロイがロニーや子供たちと口論するシーンはごっそりカットされており、ロニーの「さあ、ベッドに行きなさい!」というセリフに何の脈絡もなく繋がる。
 明らかに編集し過ぎである。
 また、その直後にかかってくるロイの上司、アールからの電話は、ショットそのモノは他のバージョンと共通だが、電話の内容が異なり、ロイに変電所に来るように言うセリフになっている。
 そのセリフの通り、これに続く街が停電していくモンタージュの後、このオリジナル版でしか観る事が出来ない変電所のシーン(16:20~17:53)へと続く。
 ちなみに、ロイの子供たちが観ている映画『十戒』(56年)は、モーセが神より十戒を授かるためにシナイ山という“山に向かう”ストーリーで、本作と展開上の類似を見せる作品であり、意図的に引用された作品である。
 それと同時に、この作品はスピルバーグと間接的に関係のある作品である。
 第1章で述べた通り、スピルバーグが幼少の頃に初めて観た映画は『史上最大のショウ』という作品だが、これを監督したのはセシル・B・デミルで、主演はチャールトン・ヘストン。 そして、映画『十戒』の監督もデミルで、主演がヘストン。
 偶然か? それとも必然か?


Ch.5:第一種接近遭遇(19:22~)

 基本的には相違なし。
 ただし、後のバージョンではロイの運転するトラックの上を通過するUFOの影のショットが追加されている。
 このショットの前に、オリジナル版にもあるロイのトラックが田舎道を走る様子を捉えたワイドショットで、夜空の星の中の一つがトラックを追いかけるように画面右方向へと移動するショットがあったのだが、小さ過ぎたためオリジナル版の劇場公開時にこれに気付いてくれた観客がいなかった。
 そのため、後の特別編で俯瞰ショットが追加されたワケだ。


Ch.6:追跡(23:24~)

 ロイがジリアンとバリーに峠道で運命の出会いを果たす重要なシーン。
 また、ロイが“それ”をハッキリと目撃するシーンでもある。
 このシーンで口笛を吹いている老人は、後のシーン(注:Ch.11。 後述)で「ビッグフットを見た」という老人だが、UFOが通過した後、彼の「月ロケットが何だ。 ハイウェイの方が先を行ってる。」というセリフが聞かれるが、これはオリジナル版にしかないモノである。
 これ以外は、ファイナル・カット版に同じ。
 ちなみに、UFOが通過した後に、小さな赤い光の玉が追いかけるように通過するが、これはクライマックスのシーンに入るハズだった“ライトキューブ”のアイディア(注:第3章を再読の事)の名残りと思われる。


Ch.7:兆候(27:42~)

 ロイがロニーと子供たちを峠に連れ出すシーン、及び翌朝のロイとロニーの口論、ロイの解雇の電話、峠道でのロイとジリアンの再会シーン。
 このオリジナル版では、この内ロイの解雇の電話がかかってくるシーンに続いて、ロイが枕の奇妙な形から“忘れられない形”を連想するショットがあり、これはオリジナル版でしか観れないモノである。
 また、この後のチャプターも含めて、後のバージョンではシーン構成が大きく変更された。 詳細は後述。


Ch.8:この歌はどこから?(39:23~)

 ラコーム博士とロフリンが、インドで修行僧たちが歌う“5つの音”を聴くシーン。
 本作では唯一の海外ロケになったシーンで、これ以外のシーンは設定に関係なくアメリカ国内で撮影されている。
 このシーンの展開する順番が異なるが、シーンそのモノは全バージョン共通で相違点はない。


Ch.9:忘れられない形(41:25~)

 ラコーム博士のセミナーのシーン。
 特別編とは異なるが、ファイナル・カット版とは相違なく共通。


Ch.10:電波望遠観測所(43:06~)

 ロフリンが地球外から送られてきた信号から、デビルズ・タワーの座標を読み取るシーン。
 このシーンに登場するゴールドストーン電波望遠観測所は、カリフォルニア州ゴールドストーンに実在する観測所で、1958年に開設された最初の電波望遠鏡(注:電波を受信する事によって深宇宙を観測する望遠鏡。 メキシコにあるアレシボ天文台は、世界最大のパラボラアンテナを有する電波望遠観測所である。 ハッブル望遠鏡に代表される光学式望遠鏡とは根本的に異なる)で、後にアメリカのナショナル・ランドマーク(注:歴史的、あるいは極めて特徴的な建物を対象にした記念指定)に選ばれている。
 ちなみに、所長室から持ち出される地球儀のショットは、ポス・プロ中に撮影された追加ショットである。
 これも含めて、このシーンには相違点はなく、全バージョン共通。


Ch.11:誘拐(46:36~)

 バリーがアブダクションされる重要なシーン。
 前半部分は全バージョン共通だが、後半の空軍での記者会見のシーンは、特別編ではカットされた。
 そのため、このチャプターはファイナル・カット版とのみ共通になっている。


Ch.12:変なパパ(59:15~)

 ロイが奇行に走るシーン。
 このチャプターは、Ch.7と同じく他のバージョンとは異なる編集になっている。
 前半の食卓のシーンでは、シーンの冒頭に子供たちが騒いでいる様子と、それが食卓にロイが現れた瞬間に突然静かになるショットがあり、これはオリジナル版でしか観れないショットである。
 後半のロイがデビルズ・タワーの模型を作る準備をしているシーンは、特別編では大幅に短縮されたが、ファイナル・カット版ではオリジナル版と同じ編集に戻されている。
 ちなみに、ロイの娘が見ているTVアニメは、ワーナーアニメ、『ルーニー・テューンズ』のダフィー・ダック&ポーキー・ピッグのエピソードの一つ、『ダフィー・ウォーズ(原題:Duck Dodgers in the 24 1/2th Century)』。 ダフィーとポーキーが、ある目的で未知の惑星に行き、その星の所有権を巡って火星人と戦うという内容。 チャールズ・M・ジョーンズ監督作品。
 特に意味はないと思われる。(笑)
 しかし、後年になってスピルバーグは、この『ルーニー・トューンズ』を90年代風にアレンジしたTVシリーズ、『タイニー・トューンズ』の製作総指揮を務める事になる。
 この作品は日本でも大人気となり、文部省(注:現在の文部科学省)によって推薦作品に指定されるほど高い評価を得た。
 個人的には、これよりも後の『アニマニアックス』の方がスキなのだが、あるいはこの時からスピルバーグはワーナーアニメと縁があったのかもしれない。


Ch.13:模型(1:11:35~)

 ロイがデビルズ・タワーの模型を作るシーン。
 このオリジナル版では、ロイが窓の外を見た時に庭で遊ぶ近所の子供たちのショットがあるが、他のバージョンではカットされている。
 恐らく、テクニカル・エラーが気になったのではないかと思われる。
 シーンの冒頭の屋外は土砂降りの大雨だが、ロイが窓の外を見ると、子供たちが快晴の中で遊んでおり、再び屋内にカメラが戻ると雨は止んでいるが、どんよりとした曇り空でしかも風が強い。
 明らかなテクニカル・エラーである。
 男がフォードGT350を洗車しているショットもカットすべきだったのでは?
 また、このシーンはロイが電話口でロニーに三行半を突き付けられるシーンでもあり、クライマックスでロイが宇宙船に乗り込む理由となる重要な前フリの意味がある。
 さらに、TVニュースからロイが自分で作っていたモノがようやくデビルズ・タワーだと分かる重要なシーンでもある。
 しかし、このニュースの直前にTVに映っていたメロ・ドラマ(注:日本でいうトコロのいわゆる昼ドラ。 “壮絶!嫁姑バトル”とか、“奥さま、昼間のいけない情事”みたいなヤツ。 アメリカでも、日本と同様に一定の人気がある)が何なのか未だに分からない。 知ってる方、いたらご一報下さい。(願)
 ちなみに、この一連のシーンに挿入されるジリアンがいるのが、アルヴスが設計から施工まで僅か3日で建てたというモーテルのセット。 確かに、3日で建てたとは思えない十分な出来栄え。 トリュフォーが思わず感嘆するのも頷ける。


Ch.14:必然の再会(1:15:30~)

 ロイがデビルズ・タワー近くの列車の駅で、ジリアンに再会するシーン。
 オリジナル版では、カール・ウェザースの唯一の出演シーンであるロイがMPに火事場泥棒と間違えられるシーン(1:16:59~1:18:20)があるが、他のバージョンではあえなくカットされ、ウェザースは本作では“出番なし”になってしまう。
 ……まあ、不要なシーンであるのは確かなのだが……。


Ch.15:夢にまで見たもの(1:19:15~)

 ロイとジリアンがデビルズ・タワーへと向かうシーン。
 相違なし。 全バージョン共通。
 このシーンの内、ロイとジリアンが鉄条網の向こうにデビルズ・タワーを臨むシーンがあるが、このシーンでロイが「給油しよう。」と言う。 が、実際には給油しているシーンはなく、ムダゼリフになっている。
 この給油シーンは撮影はされており、給油中のロイとジリアンが軍のヘリに見つかるシーンになっているのだが、助長に感じたのか編集であえなくカットされた。
 このカットされたシーンは、現在BD版の特典映像で観る事が出来る。


Ch.16:尋問(1:23:38~)

 ロイがラコーム博士とロフリンに尋問されるシーン。
 相違点は皆無。 全バージョン共通。


Ch.17:逃走(1:27:08~)

 ラコーム博士と司令官の口論の途中、ロイたちがヘリを飛び降りて逃げるシーン。
 ロイたちが逃亡するシーンの冒頭、防護服を着た兵士ともみ合いながらヘリから飛び降りるショット(1:31:11~1:31:23)は、このオリジナル版でしか観れないショット。 それ以外は相違なし。


Ch.18:軍隊から逃れて(1:33:22~)

 さて、スピルバーグが「後にも先にも最も難しい編集だった」と語るクライマックス25分の始まり。
 苦労しただけあって、ココからのシーンには一切の無駄がなく、基本的には全バージョン共通で相違点は特にない。
 スピルバーグ自身、苦労したが会心の編集が出来たので、変更したくなかったのだろう。


Ch.19:目標接近(1:39:58~)

 相違なし。 全バージョン共通。


Ch.20:コンタクト(1:43:04~)

 相違なし。 全バージョン共通。


Ch.21:光のショー(1:46:10~)

 相違なし。 全バージョン共通。


Ch.22:マザーシップ(1:50:54~)

 相違なし。 全バージョン共通。


Ch.23:着陸(1:53:57~)

 相違なし。 全バージョン共通。


Ch.24:5つの音(1:54:57~)

 相違なし。 全バージョン共通。


Ch.25:行方不明者の帰還(1:58:22~)

 相違なし。 全バージョン共通。
 プレイタイム2:00:28辺りに登場する、パイプをくわえた水色のジャケット姿の初老の男性が、本作のテクニカル・アドバイザーを努めたJ・アラン・ハイネック博士である。
 また、マザーシップから降りてくる行方不明者だったパイロットの内の二人(注:どれがそうなのかは分からなかった。 すまぬ……)が、本作の脚本に協力したハル・バーウッドとマシュー・ロビンスである。
 映画では、こうした群衆シーンはカメオ出演のチャンスとしてよく利用される。


Ch.26:第三種接近遭遇(2:03:19~)

 相違なし。 全バージョン共通。


Ch.27:選ばれし者(2:06:33~)

 基本的に相違なし。 ファイナル・カット版に同じ。


Ch.28:別れ(2:08:45~)

 チャプターの冒頭にあるラコーム博士のアップは、オリジナル版のみ数秒長い。
 また、エンドクレジットの楽曲はファイナル・カット版に同じ。
 それ以外は、全バージョン共通。


 以上が、オリジナル版の相違点である。
 全体的に、後述するファイナル・カット版と同じくロイとその家族の描写に重点が置かれ、ロイと彼を取り巻く人間関係が強調されている編集になっていると思う。
 特に、中盤辺りでロニーがロイに愛想を尽かして家出するシーンは、その直前のロイの奇行の数々があって初めて際立つモノである。
 これが、クライマックスにおけるロイの行動の最大の理由になっているからだ。



 といったトコロで、今週はココまで。
 楽しんで頂けましたか?
 ご意見ご感想、ご質問等があればコメにどうぞ。
 来週もお楽しみに!
 それでは皆さんまた来週。
 お相手は、asayanことasami hiroakiでした。
 SeeYa!(・ω・)ノシ



LunaちゃんのMODコレ!(代理:Alice)


お色気シーフ。


- Mania Episode1

 お隣の国、韓国在住のクリエーターによる装備追加MOD。
 既存のダンジョン、及び新規のダンジョンに配置されるNPCの形で大量の装備が追加されるが、クエストMODの体裁を取っていないので、ダンジョンを探すトコロから始めなくてはならないのが難点。 いわゆる“萌え系装備”が多いのが特徴。
 盗賊系向きの軽装装備。 胸元よりもむしろ腰の辺りが……。(笑) ニーソのデザインが異なるバリエーション有り。



Thanks for youre reading,
See you next week!
 

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