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白堊スポーツ - since 2004.09.18

母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

雨に消えた夢・昭和49年夏4-作:平舘俊弥(S50)

2016年09月09日 | 白堊野球物語
◆雨にけむる市営球場②

9回までのスコアを見ておこう。

一高 101000000 2
花泉 010100000 2

試合途中から振り出した雨が本降りとなり盛岡市営球場全体に重くのしかかり、一高選手の純白のユニフォームもすでに黒く汚れここまでの試合展開を物語る。
10回裏花泉の攻撃は走者二塁。
一打サヨナラの最大のピンチ。
私はつぶやく。
「優勝候補の一高がここで負けるわけがない。」

さあ、エース千葉愛一郎、渾身のストレート勝負だ。

雨に消えた夢・昭和49年夏3-作:平舘俊弥(S50)

2016年09月08日 | 白堊野球物語
◆雨にけむる市営球場①

今にも雨が落ちそうな盛岡市営球場に試合開始のサイレンが鳴り響く。優勝候補の呼び声が高いせいか、花北戦大勝の影響からか三塁側応援席もまばらだ。
なにか嫌な予感がする。

一高初回に1点先行するが2回に同点に持ち込まれ、3回1点追加もすかさず4回に再度追いつかれる厳しい展開。そして、なんと、2・5・9回3度本塁憤死を喫し追加点を奪えない。
焦りからか一高の主軸に大振りが目立ちなかなか突破口を開けないまま、一高千葉愛一郎と花泉佐々木の投げ合いが続き延長に突入。

雨に消えた夢・昭和49年夏2-作:平舘俊弥(S50)

2016年09月07日 | 白堊野球物語
◆幕は切って落とされた①

花泉戦の前に、盛岡地区予選と岩手大会1回戦を振り返っておこう。当時は地区予選を経て県大会へと進む方式であった。

◇盛岡地区予選◇

盛岡農 000100001 2
盛岡一 10300000x 4

◇岩手大会◇

花巻北 0 0132  6
盛岡一 12 042x 18

◆幕は切って落とされた②

この試合私の記憶が確かならば、初回から花北投手陣制球定まらず大荒れ。横綱相撲で大量得点は取ったものの3回以降の6失点は次戦へのかすかな不安を感じさせるものだった。そして2回戦へ・・・

盛岡一高ナインが全力疾走でベンチを飛び出した。
池阪、松岡、小岩、紺野、遠藤、平原、千葉、林、金野の顔が見える。

いよいよ岩手大会2回戦花泉戦の開始だ。

雨に消えた夢・昭和49年夏1-作:平舘俊弥(S50)

2016年09月06日 | 白堊野球物語
管理人が盛岡一高3年時の白堊球史です。
資料がないため全て記憶頼りなものですから、多少の間違いは大目に見てください。お願いします。

◆腕ぶす一高、候補筆頭

昭和49年の盛岡一高野球部は、春の岩手県大会決勝で黒沢尻北に敗れたものの余裕の準優勝で幸先の良いスタートを切った。東北大会は選抜出場の磐城に0-2で惜敗。

メンバーを見ると、翌年決勝進出を果たす伝説のバッテリー林寿郎(下橋中)がレフト兼控え投手、金野健(大船渡中)が4番正捕手として2年生ながらチームを牽引。エースは直球・カーブの絶妙なコンビネーションで打者を翻弄する千葉愛一郎(唐丹中)、主将でセンター3番は金野と並ぶ主砲・平原光彦(雫石中)と甲子園を狙う駒は揃い後
は夏本番を迎えるだけだった。

県大会を前にした新聞及び週刊誌の下馬評は黒沢尻北を向こうに回し優勝候補筆頭。俄然私の赤き血は燃えたぎることとなる。

そして、運命の花泉高校戦を迎える。

昭和43年白堊野球物語16完-作:佐藤泰久(S42)

2016年09月05日 | 白堊野球物語
◆終章

興南の校歌演奏が終ると、一高応援団席から「凱歌だ、凱歌だー」という声が湧き起こる。興南には負けた、しかし敗戦歌は似合わない。
全国2485校のベスト8だ、凱歌しかないのだ。みな同じ気持ちだった。
高らかに甲子園球場に「杜 陵ぞ弥生の雲むらさきに~」と凱歌が響き渡る。
(※ずっと凱歌を歌ったと記憶していたのだが、当時の筆者の手記を読んでみると敗戦歌を歌ったとの記述があって愕然。筆者の記憶の混乱なのか? 事の真偽は当時参加した人たちの証言を待つしか無い。しかし、「物語」では凱歌を歌ったのだ、凱歌しかないのだと. .)

すべてが終った。昭和43年8月13日から20日までの長い甲子園での戦いだった。
山本邸に戻ると、10日間の疲れか出たのか綿のように眠った。

次の日、一人別れを告げて山本邸を後にし、大阪から「こだま」に乗り東京へと向かった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

筆者の夏休みは終わったが、大学の授業は始まらなかった。
学園は騒然としていた。激動する政治の季節が始まっていたのである。
「空に吸われし」(S34卒・角谷政弘著)の主人公・南部一高生は一高の卒業をもって「おおいなる準備」を終えたが、私はこのときをもって「おおいなる準備」を終えたのだった。

 「ボクらは住み心地のよい巣から飛び立った」(「空に吸われし」より)

憧れでもあり、魔物も棲む、甲子園。
その甲子園でまた暴れまくれ!

今年の一高野球部の健闘を心から願って終章とする。(完)

盛岡一高センバツへの道断たれる

2016年09月03日 | '17夏チームの球跡
◆秋季高校野球盛岡地区予選敗者復活【代表決定戦】八幡平球場

盛岡一高 000 300 100 = 4 H10 E0
盛岡市立 003 201 20x = 8 H13 E1

<盛岡一高バッテリー>大矢、古里-内藤
<盛岡一高メンバー>
 1.⑧炭釜(2年岩大附属)
 2.④山内(2年上田)
 3.③佐藤(2年下橋)
 4.⑨青砥(2年矢巾北)
 5.⑦①古里(2年岩大附属)
 6.⑤照井(1年岩大附属)
 7.⑥日影(1年久慈)
 8.①大矢(1年飯岡)、⑧高橋(2年仙北)
 9.②内藤(2年渋民)

この大会で見つかった課題を克服せずして来夏の上位進出はありません。選手一人一人は何をすべきか自覚していると思います。2017夏までの切磋琢磨に期待します。

頑張れ!盛岡一高硬式野球部!!!

※写真は一高の大矢・内藤のバッテリー

希望郷いわて国体、盛岡一高OB・OG・現役出場選手

2016年09月03日 | 白堊な人々
◆競泳(9/9-11)





◆陸上
 宮崎幸辰(東北大)
 佐々木天(筑波大)
 熊谷菜美(国士舘大)
 川村知巳(慶應大)

◆テニス
 小原由愛(盛岡四高教)
 藤島夏海(筑波大)
 太田屋遥(盛岡一高)

◆バレーボール
 外崎宏志郎(岩手日報社)

◆山岳
 田中里旺(盛岡一高)

※漏れがあった時はご容赦ください。(9/3付岩手日報より)

昭和43年白堊野球物語15-作:佐藤泰久(S42)

2016年09月02日 | 白堊野球物語
◆沖縄・興南との戦い-2

準々決勝、アルプススタンドの一高応援団はだいぶ増えていた。
序盤は一高が押し気味に試合を進めたが、やがて「魔の4回」がやってきた。
これまで8試合わずか3失策の一高守備陣が乱れたのである。
4安打を集中され、内野の3失策で4点を失う。
興南が打つごとに「ウォーン」と唸り似た何とも言えない音が球場全体を包む。
観客の多くが復帰直前の沖縄を応援しているのだった。
前2試合ではまったく無かった現象だ。
そして5回6回と集中安打と失策で計6点を献上。
小笠原から三浦へのスイッチ後は、三浦はピシャリと興南打線を押さえた。
小笠原の自責点はわずか2であった。

なんの負けるか我ら盛岡一高、こういう時こその応援だ。声を限りの応援が続く。
5回赤沢の犠飛で1点、8回川村のタイムリーで2点、9回3塁に駒木をおいての小笠原のタイムリーで1点と追い上げた。
しかし、9回2死キャプテン高橋のレフトファールフライで万事休した。一瞬静寂の一高応援団。興南の校歌が流れる。

盛岡一高 000 010 021  4
興南高校 000 424 00x 10