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最悪ー奥田英朗

2021年06月11日 | 読書

評価5

再読(前回2017年8月11日)。
①町の鉄工所の親父、②銀行員の女性と③その妹、④トルエン強盗で食いつなぐ男と⑤ヤクザ、①③④が②の銀行に集結し現金を強奪し②を人質に逃走したところへ⑤が殴り込み。無縁だった人々の運命が交錯し加速度を増す超絶犯罪小説!

いやはや、こったな話だっけが?
と、4日間で660頁読み切ってしばし茫然。

毎日納品に追われ、騒音問題で地域住民からの苦情を受け、工作機械購入に絡んで銀行に融資を申し入れるが断られにっちもさっちも行かなくなった鉄工所の親父・川谷信次郎(46歳)。銀行の行事で支店長にセクハラ行為を受け、これが表ざたになったことで職場に嫌気がさす銀行員・藤崎みどり(22歳)。みどりの腹違いの妹・めぐみ(17歳)はなにが面白くないのか自暴自棄の日々を送る高校生。トルエン強盗をしたはいいが、背後の組名が警察の捜査線上に浮かんだことからヤクザに金を要求され次々と犯罪行為に手を染める野村和也(20歳)。

実は、みんな良い人なんだが、一つの歯車が狂ったことでどんどん転落して行く様が凄い!手に汗握る展開とはこのことだ。いや~何度読んでも面白い!!!その中でも、川谷さんのキャラに救われました。




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