「殺人犯はそこにいる(文庫本X)」の清水潔さんによるノンフィクション。
次々と明らかにされる埼玉県警上尾署のずさんな捜査と告訴調書改ざん、やる気のない捜査。そして、大手マスコミの官製報道。自分の身を守るために被害者の有りもしない偽情報を平気で垂れ流す警察と検証もないままそれを拡散するマスコミ。ひどいなんでもんじゃない!日本全体がおかしいとしか思えない!とんでもない話だ!読んでいて怒りに震えた!
作者の清水さんは、こんな警察を出し抜いて実行犯を特定し潜伏現場写真を物にするが、スクープを見合わせ警察に情報提供する。しかし、何故か警察は動かない。本当に「日本の警察ってこんななのか!?」と信じられない気持ちで読み進んだ。しかも、真犯人である自殺した男の罪状は名誉棄損のみ・・・私も当時、マスコミのゆがんだ情報に踊らされた一人である。詩織さんに謝らねばならない。ごめんなさい。
しかし、警察、マスコミのこの体たらく。
我々は何を信じればよいのだろう・・・?
暗澹たる気持ちになる。
心より猪野詩織さんのご冥福をお祈りいたします。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます