マヨの備忘録・・・マヨのぼやきから

いろいろあったな・・・真実を知りたい!この一心で始めたブログだったが、知れば知るほど世の中の闇は深くなるばかり・・・。

コンバットの罪

2009-01-12 07:54:05 | インポート

私が小学生のころ、TVが家庭の中心にあった。家族みんなで楽しんだのが「ローハイド」、「サンセット77」、「ルーシーショウ」・・・・いくらでも思い出す。その中で特に衝撃的だったのは「コンバット」だ。なぜかいつもアメリカ軍は正義の味方で、戦争地域の民間人を守り、助ける。それに対し悪役のドイツ軍はいつも冷酷で、狡猾なのだ。一時間番組だから、毎週一つの街で行われる戦闘を描く。場所は、今から思うとフランスの農村地帯で、ドイツ軍に支配された地域を順々に開放し、住民に平和と自由を与えてゆく物語だったようだ。子供にとって、毎週、悪いドイツ人を良いアメリカ人がとっちめる場面を見せ付けられれば、一生消えないほどの刷り込みが行われた気がする。豊かで格好がよく、いつも正しいアメリカ人。素直に信じ込んでしまった日本人も可愛らしいが、アメリカ人がお人よしな国民である事は間違いがなく、騙された事にそれほどの怒りは感じない。問題は悪者になったドイツである。よく考えたら日本の同盟国だったのだ。こんなひどい国と同盟を結んだのか、当時の日本の軍部はなんて馬鹿だったんだ・・・と自動的に思うようになっている。

終わった事は仕方がない、そんな番組を楽しみに見ていた自分達を呪うしかない。

しかしながら韓国で大流行の大河歴史ドラマ、これは私も大いにのめり込み、寝不足の原因になっている。楽しくて、しかも朝鮮の歴史を本などと違い映像として学べるのだからまことにありがたいものだ。しかし、大きな問題を含んでいる。いうまでもなく、正義=朝鮮、悪玉=中国という基本構造で、常に中国が侵略者で、残酷で、うそつきとして描かれていることだ。しかも、すべてが正しいとはとても思えない。一見歴史的事実に沿っているように見えるが、両国に横たわる歴史認識問題を一層ややこしくする可能性が大きい。私は歴史の研究者として番組に内包する矛盾点を認識しながら見ることができるが、韓国人がこれを正しい歴史と考えるとしたら、将来にわたり中韓関係は良い方向に行くとは思えない。

ドラマだったら(もちろん小説であっても。)どんな事も許されるわけではない。中国と韓国の歴史認識の差は高句麗の帰属問題に尽きる。中国の史家たちが、古代から韓半島を支配下に置いていたとウソをついたため、楽浪郡や帯方郡が現在の韓半島にあったことになってしまった。しかし、高句麗が現在の遼寧省を支配していたことは歴史的事実だから、韓国人は勝手に現韓半島と満州の地の両方を高句麗の支配地域だと主張している。歴史を知らないとは韓国のことで、高句麗は現在の中国北東部の一地方で起きた出来事に過ぎないという中国の主張のほうが正しい。自分達の勝手な思い込みで歴史番組を制作し、国民を洗脳し、将来の隣国との友好を犠牲にすることは、他人事とはいえ大変に困った事だ。韓国のテレビでどんな歴史が描かれようが、過去の歴史事実は変えようがないのだ。楽しみながら批判するのはどうなのよ?という気がしないでもないが、高句麗の都、平壌の位置を現在の平壌としたためになんとも不自然な戦闘場面になってしまう。韓国の歴史家は日本よりもう一つ真実が言えないという。正しい歴史を持てない国民はかわいそうだ。えっ?日本のこと?

もちろん、日本もです。