Matthewの映画日記?

Matthewの独断と偏見に満ちたお気楽日記

『ニュー・シネマ・パラダイス』

2008-11-19 23:55:04 | '08 映画(洋画)
ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版
スペシャル・エディション


角川エンタテインメント


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アカデミー賞の時期に放映されたWOWOW録画の『ニュー・シネマ・パラダイス』を、今頃になって見ました。しかも、初見です
アカデミー賞受賞作品なのと、↑のDVDパッケージのアルフレードの自転車に乗るトト少年の絵は知っていましたが、内容については、何も知らなかったです。
観よう、観ようと思いつつ、現在に至る...


あらすじは

現在のローマ。夜遅く帰宅した映画監督のサルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(ジャック・ペラン)は、留守中に母(プペラ・マッジョ)からアルフレードが死んだという電話がかかっていたことを知らされる。その名を耳にした途端、サルヴァトーレの脳裏には、シチリアのジャンカルド村での少年時代の思い出が甦るのだった・・・。
当時、母マリア(アントネラ・アッティーリ)と妹の三人暮らしだったサルヴァトーレ(サルヴァトーレ・カシオ)はトトと呼ばれ、母親に頼まれた買物の金で映画を観るほどの映画好きだった。そんなトトを魅了していたのは映画館パラダイス座の映写室であり、また映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)だった。
パラダイス座には司祭(レオポルド・トリエステ)の検閲があり、そのせいで村の人々はこれまで映画のキス・シーンを見たことがなかった。トトはいつも映写室に入り込む機会を窺っていたが、アルフレードは彼を追い返そうとする。が、そのうち2人の間には不思議な友情の絆が結ばれてゆき、トトは映写室でカットされたフィルムを宝物にして集めるのだった。しかしある日、フィルムに火がつき、パラダイス座は瞬く間に燃え尽きてしまう。やがてパラダイス座は再建され、アルフレードに代わってトトが映写技師になった。
青年に成長したトト(マリオ・レオナルディ)は、銀行家の娘エレナ(アニェーゼ・ナーノ) に恋をし、やがて愛を成就させ幸せなひと夏を過ごすが、彼女の父親は2人の恋愛を認めようとせずパレルモに引っ越しし、トトは兵役についた。除隊後村に戻ってきたトトの前にエレナが姿を現わすことはなかった。アルフレードに勧められ、トトが故郷の町を離れて30年の月日が経っていた。アルフレードの葬儀に出席するためにジャンカルド村に戻ってきたトトは、駐車場に姿を変えようとしている荒れ果てたパラダイス座で物思いに耽るのだった。そして、アルフレードの形見として手渡されたものとは・・・
(goo映画より抜粋)



この作品は、本当に良かったです。
スタートと同時に流れる音楽は、TVドラマなどで良く使われる音楽で、『ニュー・シネマ・パラダイス』のサントラだったのだと初めて知りました。
娯楽が、映画しかなかった時代、皆、映画館『パラダイス』に集い、笑い、悲しみを共有し、青春(?)も謳歌していく。

アルフレードが、入場出来ずに外で待つみんなに魔法をかけるシーン。とっても、感動的でした。
その親切の結果は、悲惨なものでしたが、彼はたぶん、後悔はしていなかったと思います。
そして、学のない、運のない自分には出来なかった夢を、親友トトに託したのでしょう。
トトの恋愛へと傾いていた情熱を、失恋(?)という喪失感から、映画へと傾かせたアルフレード。
映画監督として成功したトトにとって、アルフレードによるものだけではなく、運命も働いた、大恋愛の喪失なくして、映画へ注いだ情熱があったとは思えないとわかった時、30年も経ったいまでは、あの環境にあって、自分の作品を楽しみにしていたアルフレードに、恨みもなく、ただ「ヤラレタっ!!」と苦笑いするしかなかった。
最後のアルフレードからのトトへの贈り物は、「お前の恋愛は、フィルムの中にこそある。(俺が、ちゃんと保管しておいてやったぞ)」との、懺悔と謝罪の言葉だったのかも知れない。
本当に、素敵な一本でした。