Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

実家の水仙&新しい草履

2012-03-12 23:36:15 | 日記
昨日、午前中に実家に行った際、庭の水仙がとても綺麗に咲いていたので、
それを一本もらって来て、一輪挿しに活けてさっそく食卓に飾ってみました
今年は例年よりも咲くのが遅かったようです。


これは日本水仙?
1本の茎に小さな白い花がいくつも咲いていて、とっても可愛らしいのです。
そして爽やかで良い香りが、強すぎず弱すぎず、そこはかとなく漂います

水仙で思い浮かぶのは、ギリシャ神話のナルキッソスの物語でしょうか。
自己愛の強い人=「ナルシスト」の語源ともなった、少年ナルキッソス。
水仙が水辺を覗き込むようにうつむいて咲く姿から生まれた物語です。

河神ケフィソスとニンフのレイリオペの息子で、その類稀なる美しさから、
男女を問わず多くの相手から愛されましたが、彼は高慢にあしらいました。
その態度が恨みを買い、冷たくされたうちの一人が神に復讐を願います。

願いを聞き入れた女神ネメシスにより、ナルキッソスに呪いがかけられると、
彼は水を飲むために覗き込んだ泉の水に映った自分に恋をしてしまいます。

けれど(それが自分だとは知らない)水に映った姿は何も応えてくれず、
恋焦がれ憔悴して、ついにはかなわぬ思いに疲れ果て、死んでしまいます。
死んだナルキッソスの体は消え、泉のほとりには水仙が咲いていたとか。

そんな物語を思い出しながら、良い香りに癒されています

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小紋用に使っている草履が傷んできたので、新しい草履を購入しました。
着物を着始めた当初から気に入って買っているのは、「金鷲」製の草履。
1年で1足は履き潰してしまうので、いままでもう何足買い換えた事か
こちらの草履は下ろした当日から長時間履いても足が痛くなることもなく、
とっても履きやすいのです


今回買ったのはピンク系で、鼻緒とかかとに少し柄が入った3段のもの。
入っている柄がちょっぴり華やかなので、礼装にも向くかもしれませんが、
私は礼装用は白ベースと決めているので、こちらは小紋専用にします。

最近は鼻緒部分が太めの草履が主流のようですが、私は苦手で・・・
鼻緒が太いと足があまり美しく見えませんし、主張が強すぎる気がします。
昔ながらの太さの鼻緒に、ぴったりと足にあった5枚こはぜの足袋こそが、
美しい着物姿の足元を作るためには必要だと思っています。

着物を着るときには、着物や小物の選び方だけでなく、着付け、髪型、
立ち方、歩き方、座り方、手先の動かし方など、多くのことに気を配り、
美しく見えるようにしなければ、せっかくの着物姿が台無しになります。
(もちろん、洋服を着ているときでも、人前では同じなのですが・・・)
そんな所作や姿勢を身につけるには、日本舞踊と茶道が欠かせません。

浴衣でも普段着の紬でも小紋でも、礼装の訪問着でもそれは同じこと。
私も少しずつ、もっと美しい着物姿になっていけたらいいな