ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

一生懸命な背中

2018-04-01 | 生態・行動
Zionが駆け足になった。
走らないよう促すと、Zionは精一杯、動きを小さくしながら、
寄り道もせず、前だけを見た。

移動ふれあい動物園のにおいを感じているに違いない。
Zionが突き進むその先には・・・



やっぱり、動物たちがいた。
Zionはフェンスに顔をくっつけて、ガチョウにつつかれそうになったりしながら、
園のまわりを楽しそうに何周も何周もした。



Zionには、人が考える「適度」という観念は通じない。
放っておけば、延々と動物のそばにいるので、
何とか言い聞かせながら、別の場所まで歩いて来たが・・・
動物園の方を向き、とうとう座り込んだ。



ある日は、まだ出勤して来ていない動物たちを待って、座り込み。
座り込めば、動かされにくいことを知っている。



動物園の出張期間中、何度か公園を訪れたが、
その度に、一直線に突き進んだ。



別の散歩道に誘導しても、途中から動物園を目指して引き返した。



まだ、見ていない動物がいるも~ん!



動物園に行くと、子供たちに撫でられ、大人たちにも囲まれる。



あれれ・・・ぼくはウサギちゃんを見に来たんだけど・・・
ウサギちゃん、ウサギちゃ~ん。



そして、動物園の閉園時刻。
スタッフが片づけを始め、ケージに入ったウサギをフェンスのそばに置くと、
Zionは真剣な眼差しで、ひたすらウサギを見つめるのだった。



ウサギが車に積み込まれても、じ~っと見つめるZion。
その一生懸命な背中・・・スタッフのお姉さんも苦笑い。



この日の最後にやっと会えたけれど、
もう、おうちに帰るのだ。
車が出発する。
さようなら・・・ウサギちゃん。

Zionは吠えながら、車を追いかけた。

少し、せつないね・・・



また、会えるよ・・・お堀のそばを歩きながら、慰める。
どんな顔をしているのかな・・・
ファインダー越しに覗いてみると、
Zionはとてもいい顔をしていた。

よかった・・・

日頃は会えない動物たちに出会う時、
Zionの脳はきっと、フル活動している。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




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