万葉集ブログ・2 まんえふしふ 巻九~巻十

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1763 沙弥女王

2010-10-30 | 巻九 雑歌
沙弥女王歌一首

倉橋之 山乎高歟 夜牢尓 出来月之 片待難

倉橋の 山を高みか 夜隠りに 出で来る月の 片待ちかたき

右一首間人宿祢大浦歌中既見 但末一句相換 亦作歌兩主不敢正指 因以累載


沙弥女王の歌一首

「倉橋の、山が高いのだろう。夜遅く、出てくる月が、待ちきれない」

右の一首は、間人宿祢大浦の歌の中で既に見える。但し、末の一句が相換わる(それぞれに異なる)。また、歌を作るに両主(二人の作者)あり。敢えて正しく指さない。(これに)因(よ)りて累(かさ)ねて(掲)載する