東京都に3日、とうとう瓦礫が着いて、金属、可燃、不燃と分別されている映像がニュースで。ツイッターでは、その取材で、記者たちが線量測定を禁じられた話題で持ちきり。放射能検出せずと発表されたが、それなら、なぜ取材陣の測定は禁止なのか。このニュース、搬入前の空間線量毎時0.077マイクロシーベルトが、搬入後0,073マイクロシーベルトに減っているのが大変興味深い。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111104-00000098-san-soci
さて、東京都には苦情、抗議が3000件ちかく届いた。(わたしも電話しましたよ)それに対して、石原都知事は、「放射線が出ていれば別だが、皆で協力して力があるところが手伝わなければしようがない」と指摘。「皆、自分のことばかり考えている。日本人がだめになった証拠だ」と述べた。http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/localpolicy/534025/
わたしは自分のことばかり考えていない。放射能拡散による被害を考えている。今回30トン、今年度内に1万1千トン、平成25年度までに岩手・宮城両県のがれき計50万トンを処理するという東京都の方針に反対している。放射能汚染のない焼却灰でも、地下水を汚染する。多摩地域360万人分のゴミ焼却灰を埋めた日の出町処分場では、地下水が下水なみに汚染されてしまった。http://mainichi.jp/area/ehime/news/20111016ddlk38040406000c.html
放射性物質がないのではなく、検出限界以下である瓦礫を燃やしたらどうなるか、中部大学の武田教授のブログから転載させていただく。http://takedanet.com/2011/10/post_5a76.html
しっかり反論:瓦礫引き受け・・・量と濃度の錯覚
多くの自治体で瓦礫を引き受けることになり、心配が拡がっています。瓦礫を引き受けるのは自分たちの住む場所が少しずつ汚染されていくことであり、必ず阻止しなければなりません。でも、「瓦礫はあまり汚染されていないので大丈夫」と言われますから、その反論を以下に書きました。
1) 「量が少ないから大丈夫」という説明について
福島原発から漏れた死の灰の量は80京ベクレル(公式発表)で、日本人一人あたり約65億ベクレルになります。一方、セシウムは半減期が30年であり、ストロンチウムなどの放射性元素もありますから、ほぼ30年は被曝することを覚悟しておかなければなりません。今、10歳の子供なら、40歳まで被曝します。
30年間というのは約1万日ですから、仮に毎日、死の灰を処理できたとしても、毎日65万ベクレルの負担になります。人間は1日約1キログラムの食材、1キログラムの水をとりますので、この死の灰で汚染されたら1キロ30万ベクレルほどになります。食材の暫定基準値が500ベクレル程度であることを考えると、とんでもないことになることが判ります。
実際には死の灰は毎日、消滅することはなく、蓄積していきますから「量が少ないから大丈夫」と言っていると、取り返しのつかないほど汚染されていくということです。汚染されたものは数100億円で建設ができる焼却炉を福島原発の近くに作り、そこで処理するしか無いのです。
2) 「量」と「濃度」の錯覚に騙されないように
東京都のある区では「瓦礫の汚染度は低いので大丈夫です」と言い、たとえば1キログラムあたり4000ベクレルなどの基準を設けています。第一の問題点は、この数値は焼却前です。焼却によって体積が10分の1になりますから、濃度は10倍になり4万ベクレルとなります。4万ベクレルはセシウムの場合、法律で除去しなければならないレベルですから、もともと汚染されていない場所に「汚染物質を持ち込む」という結果になり、法律(このブログに示してあります)としても違法行為になります。
第二の問題点は、1キログラム4000ベクレルというのは「濃度」ですが、その瓦礫を1万トン受け入れますと400億ベクレルになり、受け入れるところの住民の数が1万人とすると、一人あたり400万ベクレルを背負うことになります。これは上の説明でも判るように大変な量です。
また、「1年1ミリシーベルト以下の被曝にしかならない」という説明もあるようですが、被曝は足し算で、食材の暫定基準値だけでも1年5ミリですから、水、普通の空間(例えば山形の場合は、0.125マイクロ×8760=約1ミリシーベルト)などを足しますと、子供たちが1年10ミリに近い被曝を受けることになります。
理由は不明ですが、自治体も専門家も常に「被曝は足し算」を忘れています。この足し算は、1)瓦礫、水、食材、空間、土煙などからの被曝をすべてを足す、2)風で流れてきた汚染、食材が運び込まれた汚染、自動車のタイヤについてきた汚染、瓦礫を運び込んだ汚染・・・などを足す、の2つの足し算です。
「少しでも自分の土地に住む子供の被曝を減らしてあげよう」と思ったら、心配ですから必ず足し算をするはずです。
(平成23年10月16日)
もう一度書きます。今年度内に1万1千トン、平成25年度までに岩手・宮城両県のがれき計50万トンを処理するという東京都の方針に反対しています。奥多摩では、杉花粉からセシウムが検出されています。http://www.mobypicture.com/user/tokunagamichio/view/11133254
東京では、福島原発もれ(毎日1億ベクレル)、花粉、瓦礫灰と、3つの風向きを注意して暮らさなくてはなりません。といっても、これは、無理な話です。
【東京26市の皆様へ】各市役所に電話をお願いします!災害廃棄物受入れ見直しhttp://ameblo.jp/kodomotomirai/entry-11068290626.html