母もわたしと同じ布フェチだ。札幌には涙ぐましい分類をしたさまざまなはぎれがあった。使い切れないとわかっていても、どんな小さくても捨てられない。もう買うことができない大昔のはぎれたち。使い切る努力もしている。小さなバッグやティシュケースをたくさん作っている。きのう、「こんなのもあるの」と、母は恥ずかしそうに小さなポーチを差し出した。中にはバッグのマチを作るのに切り取った、三角の接着芯付のはぎれがつまっていた。
わたしもとても捨てるに忍びなく、三角をほどいて四角にしてアイロンをあてて、小箱に貼って、きょう母にプレゼントした。これで少しは使えるかしらね。
連れ合いに「手首が痛くてもそういうことはできるんだね」と笑われた。
わたしもとても捨てるに忍びなく、三角をほどいて四角にしてアイロンをあてて、小箱に貼って、きょう母にプレゼントした。これで少しは使えるかしらね。
連れ合いに「手首が痛くてもそういうことはできるんだね」と笑われた。