小さな日記

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共感

2007年09月30日 | Weblog
「共感する」というのは大事なことだ。が、それはあくまで「自分」の域を出ない。自分の側に相手の体験を受け止められる経験の蓄積があり、なおかつそれが揺り動かされるだけの強い情動が生じなければ働かないのだ。
       梨木香歩 (ぐるりのこと) 新潮文庫より


自分が共感できるひと、考え、行動に出会うのは、自分にはとても嬉しいことだ。けれど、梨木さんがおっしゃるように、「共感とは、大抵のところ、相手を自分に引き寄せて発生させるもの」だから、自分の共感が相手に共感を生むとは限らない。実際、まるでお門違いの解釈で共感された覚えはないだろうか。自分の共感の押し付けは、相手に対して身勝手で傲慢で、鈍感さが引き起こす野蛮にもなりうる。本当に共感したときは、体が共鳴するもので、お互いがわかる。

好きな人と共感しあいたいなら、「自分の側に相手の経験を受け止められる経験の蓄積」があると、相手が感じる自分でなくてはならない。


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