私が労働組合の役員になる頃から製造現場において、人件費コスト削減を主な目的として「構内請負」が、かなりの勢いで増え、労働組合においても何度となく会社との協議会の場面でいろいろな課題について話し合った事を覚えている。職場の中には、同じ仕事をしながら労働条件に大きな差がついていると言う実態がある。
労働組合も「社会全体」を見渡す事が出来ずに「内向きだけの活動」になっているところが残念だか少なくなく、このような問題を先送りしてきた経緯があるのではないかと思う。
労働組合は、社会的な役割を果たす為にもこのような問題を自らの手で取り上げ、課題解決に向けた取り組みをしていく事が重要ではないだろうか。
自身の企業体力をキチンと見極めるためにも早急に対応が望まれる。
≪社会的な責任について≫
企業もある一定の規模に達すると、企業自身がひとつの行政区ぐらいになってしまいすべてを自分の中で完結させてしまおうとする傾向が強くなる。これは、もちろん外界との関係がなければいろいろが進めやすいからである。人間心理からすれば当然のことである。
しかしここで忘れてならない事がある。いくら自身の中で解決したと言ってもそのほとんどの課題は「取引先」「地域」等々と必ずや接点があり、影響を及ぼす事があると言うことである。
自分で何でも出来ると言う事ほど社会に悪影響を与えると言う事ではないだろうか。あえてここには記載をしないが、自身の家庭の中で置き換えても同じ事が言える。
社会的な責任は、この社会で生きて居る以上あってあたりまえ。
一人で生きている・生きていけるなんて思わないでほしい。企業も個人も・・・・。