今日の上海は37℃を超える暑さになると昨日の天気予報で言っていたが、朝の8時頃にはもうそれに近い暑さになっている。
今日は、「カルパッチョ」と「マリネ」の違いについて話しをしよう。
虹橋1号店では開業当初からホワイトボードに「今日のおすすめ料理」を書いて、ほぼ一週間単位でそのおすすめ料理も入れかえているのだが、ある時「炙りタコの和風マリネ」と「マグロと鯛の和風カルパッチョ」という2つの料理をホワイトボードに同時に書いたことがあった。
そして、スタッフにこれら2つの料理を教えるのだが、実はどちらも「EXバージンオイル」にワサビと醤油を混ぜた調味液を使うので、「カルパッチョ」と「マリネ」はどう違うのか?とスタッフから質問があった。
その時には、「マリネ」は調味液に漬け込み、「カルパッチョ」は調味液を上からかける料理で、違いは漬け込むか上からかけるかだと言ったのだが、本当のそれだけの答えでいいのか心配になって後からいろいろと調べてみた。
まずは、「カルパッチョ」だが、カルパッチョという料理が生まれたのは1950年。
イタリアはベネチアにある有名なバーのオーナーが、医者から厳しい食事制限を言い渡されていた、常連客の伯爵夫人のために作った特別な料理だったようだ。
このバーのオーナーが、薄く切った生の牛ヒレ肉に、マヨネーズとマスタードを混ぜたホワイトソースを網の目状にかけた料理を作ったところ、今までに食べたことのない、おいしい料理に、その伯爵夫人は「これは何という料理?」かとオーナーに聞いたところ、とっさにオーナーの頭に浮かんだのは当時の画家、ヴィットーレ・カルパッチョだったとか。
オーナーとっさに『この料理は牛肉のカルパッチョでございます』と答えてしまった。
そこから「カルパッチョ」という料理が誕生したということだ。
なぜ、その画家が頭に浮かんだかだが、その画家の作品は「赤と白の色使いが特徴」のようで、この牛肉に白いソースをかけた料理を見て、その画家の名前が浮かんだのだろう。
その後、カルパッチョはマヨネーズの代わりに、薄く切ったチーズなどを載せたり、また素材も牛肉だけではなく、マグロなどの魚介類を使ったものも出廻り始めていくが、その結果、カルパッチョとはマヨネーズやホワイトソースを使わなくても、また、牛肉を使用しなくても「素材を薄く切った生物」の料理を意味するようになったようだ。
この料理が日本で人気なのは、魚を刺身で生で食べるという日本の食文化がカルパッチョを受け入れて、急速に浸透していったのだと思われる。
また、日本で流行りだした「ワイン」にあう「つまみ」としてはピッタリだったのだろう。
さて、もう一つ「マリネ」の方だが、フランス料理の父とも呼ばれる料理の巨匠、スコフィエは、マリネソースを次のように定義している。
①料理する食材に組み合わせる各成分の風味をしみ込ませる肉などの繊維を柔らかくする
②肉などの繊維を柔らかくする
③ある特定の場合によっては、食物保存を助成する
つまり、「マリネート」という調理方には素材を長期保存したり、肉を軟らかくしたり、風味を良くしたりという意味があり、大昔から行われたいたようだ。
カルパッチョとマリネの違いは、正確には、、カルパッチョは「調味液を上からかけ」、マリネは「漬け込んだ」るではなく、カルパッチョは「薄切りした生物」で、マリネは「漬け込んだ」という意味になるのだろう。
うちの店の「カルパッチョ」と「マリネ」を紹介しよう。
マグロと鯛の和風カルパッチョ(マグロの赤色と鯛の白色のコントラストが綺麗だ。)
炙りタコの和風マリネ
どちらも、調味液は同じで「EXバージンオイル」にワサビと醤油を混ぜ合わせたものだ。
ただし、タコのマリネの場合には、味がしみ込み難いので、あたかじめタコをすりこぎ棒などで叩いてやってから、両面に包丁を入れてから炙ってやるとよい。
切れ込みに調味液がしみ込み、タコを軟らかく食べることができる。
尚、レモンだが、必ず食べる直前に絞ること。長時間レモンに生魚が触れると白っぽくなってしまい、また、ぼやけた味になってしまう。また、お好みで黒コショーを振ってやると味にアクセントが付く。
実はこの調味液は「わさび」の代わりに「柚子コショー」に変えても旨い。
「かんぱち」等、少し脂の乗った魚に、ぜひ、試してもらいたいと思う。
今日は、「カルパッチョ」と「マリネ」の違いについて話しをしよう。
虹橋1号店では開業当初からホワイトボードに「今日のおすすめ料理」を書いて、ほぼ一週間単位でそのおすすめ料理も入れかえているのだが、ある時「炙りタコの和風マリネ」と「マグロと鯛の和風カルパッチョ」という2つの料理をホワイトボードに同時に書いたことがあった。
そして、スタッフにこれら2つの料理を教えるのだが、実はどちらも「EXバージンオイル」にワサビと醤油を混ぜた調味液を使うので、「カルパッチョ」と「マリネ」はどう違うのか?とスタッフから質問があった。
その時には、「マリネ」は調味液に漬け込み、「カルパッチョ」は調味液を上からかける料理で、違いは漬け込むか上からかけるかだと言ったのだが、本当のそれだけの答えでいいのか心配になって後からいろいろと調べてみた。
まずは、「カルパッチョ」だが、カルパッチョという料理が生まれたのは1950年。
イタリアはベネチアにある有名なバーのオーナーが、医者から厳しい食事制限を言い渡されていた、常連客の伯爵夫人のために作った特別な料理だったようだ。
このバーのオーナーが、薄く切った生の牛ヒレ肉に、マヨネーズとマスタードを混ぜたホワイトソースを網の目状にかけた料理を作ったところ、今までに食べたことのない、おいしい料理に、その伯爵夫人は「これは何という料理?」かとオーナーに聞いたところ、とっさにオーナーの頭に浮かんだのは当時の画家、ヴィットーレ・カルパッチョだったとか。
オーナーとっさに『この料理は牛肉のカルパッチョでございます』と答えてしまった。
そこから「カルパッチョ」という料理が誕生したということだ。
なぜ、その画家が頭に浮かんだかだが、その画家の作品は「赤と白の色使いが特徴」のようで、この牛肉に白いソースをかけた料理を見て、その画家の名前が浮かんだのだろう。
その後、カルパッチョはマヨネーズの代わりに、薄く切ったチーズなどを載せたり、また素材も牛肉だけではなく、マグロなどの魚介類を使ったものも出廻り始めていくが、その結果、カルパッチョとはマヨネーズやホワイトソースを使わなくても、また、牛肉を使用しなくても「素材を薄く切った生物」の料理を意味するようになったようだ。
この料理が日本で人気なのは、魚を刺身で生で食べるという日本の食文化がカルパッチョを受け入れて、急速に浸透していったのだと思われる。
また、日本で流行りだした「ワイン」にあう「つまみ」としてはピッタリだったのだろう。
さて、もう一つ「マリネ」の方だが、フランス料理の父とも呼ばれる料理の巨匠、スコフィエは、マリネソースを次のように定義している。
①料理する食材に組み合わせる各成分の風味をしみ込ませる肉などの繊維を柔らかくする
②肉などの繊維を柔らかくする
③ある特定の場合によっては、食物保存を助成する
つまり、「マリネート」という調理方には素材を長期保存したり、肉を軟らかくしたり、風味を良くしたりという意味があり、大昔から行われたいたようだ。
カルパッチョとマリネの違いは、正確には、、カルパッチョは「調味液を上からかけ」、マリネは「漬け込んだ」るではなく、カルパッチョは「薄切りした生物」で、マリネは「漬け込んだ」という意味になるのだろう。
うちの店の「カルパッチョ」と「マリネ」を紹介しよう。
マグロと鯛の和風カルパッチョ(マグロの赤色と鯛の白色のコントラストが綺麗だ。)
炙りタコの和風マリネ
どちらも、調味液は同じで「EXバージンオイル」にワサビと醤油を混ぜ合わせたものだ。
ただし、タコのマリネの場合には、味がしみ込み難いので、あたかじめタコをすりこぎ棒などで叩いてやってから、両面に包丁を入れてから炙ってやるとよい。
切れ込みに調味液がしみ込み、タコを軟らかく食べることができる。
尚、レモンだが、必ず食べる直前に絞ること。長時間レモンに生魚が触れると白っぽくなってしまい、また、ぼやけた味になってしまう。また、お好みで黒コショーを振ってやると味にアクセントが付く。
実はこの調味液は「わさび」の代わりに「柚子コショー」に変えても旨い。
「かんぱち」等、少し脂の乗った魚に、ぜひ、試してもらいたいと思う。
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